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もう1つの薔薇のマリアがここに 『薔薇のマリアVer1 つぼみのコロナ』

薔薇のマリアVer1 つぼみのコロナ十文字 青
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『薔薇のマリア』の脇役、落ちこぼれ魔術士のコロナと剣士のレニィを主人公にした外伝小説。2人が出会って、エルデンで一緒に暮らし始め、パーティを組んで共に地下迷宮を探索するようになるまでを描いています。

ドジでおバカで他人の足をひっぱってばかりのコロナに、こんなバックグラウンドがあったとは……。この2人の運命と物語は、マリアローズやZOOに比べれば、地味なものです。彼らのパーティだって、はっきりいってショボい。スーパースター的な能力をもった人間など1人もいない。けれども彼らの物語も、本質の部分ではマリアローズたち主人公の運命と通底するものがあります。
「信じることだ、レニィ。前を向いて戦うかぎり、勝利を疑ってはいけないよ。疑いが首をもたげたら、そのときは生き抜くために逃げるか、大切なひとを守って死ねばいい」
「ずいぶん簡単なんだな」
「難しいと思うのは、たぶん、自分で難しくしているからだよ」
「……かもしれねえ」
「愛して、憎んで、生きて、死ぬ。それが人生のすべてだ」
コロナもレニィも、未熟で、若くて、力が無くて、足りないことばかり。まだ咲いてない「つぼみ」です。これから花を咲かせるのか、咲かないままなのか。それは他人にも、彼ら自身にも、誰にもわかりません。そう、わかるという人がもしいるなら、とんでもない嘘つきか詐欺師です。わからないなりに、生きていくしかありません。

ライトノベルの読者は元々、中高生でした。年齢的にいえば、未熟で当然、それぞれバラバラの可能性を押し付けられ、期待され、にもかかわらず導いてもらえるわけでもない。「つぼみ」の人間がどう生きるか、というのは、まさしく中高生にとってのリアルな、共感できる物語です。

しかし、それはもっと大人の読者、すでに「つぼみ」とは言えない人間にとっても、無関係ではありません。なぜならボクらは不安な状態が当たり前の社会に、時代に生きているからです。
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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

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