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PC版を遊んだ人にもオススメできる完成度 『夜明け前より瑠璃色な』
夜明け前より瑠璃色な(ARIA)

人気絵師べっかんこうの描くキャラクターと、温かみのあるシナリオで安定した人気を誇るオーガストの新作のPS2版。PC版は2005年に発売され、7万本のセールスを記録しています(PC美少女ゲームの年間売上ランキングで3位)。
未プレイの人はもちろん、PC版をプレイした人にもオススメできる納得の完成度。オーガストの作品はこれまで他社が移植してきましたが、『夜明け前より瑠璃色な』からは自社で移植。別ブランドのARIAから発売しています。PC版の開発元が制作しただけあって、非常に丁寧な作りです。脱帽!
■星をまたいだ大恋愛を真っ向から描いた作品
Wikipedia「夜明け前より瑠璃色な」
舞台は一見、現代の日本と変わりないようですが、実は地球と月の間で星間戦争が勃発して、文明が後退したあとの世界です。王政を敷く月と地球の関係は平和なものの、月と地球の行き来は月の王家が所有する星間船でのみ可能という状態。積極的な交流は絶えていて、冷たい関係が続いていました。
月と地球には、過去の文明の遺産(ロストテクノロジー)が残っているものの、現在の科学技術では使用はできても、解析や再生産は不可能です。月のロストテクノロジーは、かつての戦争を引き起こさないため、月の教団によって厳重に管理されています。
そんな時代背景のもと、月への玄関となっている満弦ヶ崎中央連絡港市に住む朝霧家に、月の王女フィーナがホームステイするところから物語が始まります。
フィーナは気品、優しさ、意志の強さを兼ね備え、まさしく将来、名君になること間違いなしのお姫様。彼女が地球に留学に来た理由も、地球の文化をよく知って、亡き母のように地球と月の交流を促進させようと考えたからです。
一般の月人が地球人を嫌っている状況ですから、彼女と結ばれるのは当然、生半可なことではありません。そもそも月と地球の星間戦争から数百年、月人と地球人の間で結婚は行われていないのです。達哉とフィーナの星をまたいだ大恋愛は、障害が多く、険しい道のりです。
今作はメインヒロインがハッキリしているのも特徴で、1周目はフィーナ以外のヒロインと結ばれる事は絶対にありません。
フィーナルート
↓
ミア、麻衣、さやか、菜月、翠、エステルルート
↓
リースルート
↓
夜明け前より瑠璃色な(フィーナEND後)
全ヒロインを攻略した後、フィーナEND後の物語が始まります。フィーナは前女王である母親から託された想いを叶えるため、達哉といっしょに行動を開始するのですが、そこに月の王家と教団の思惑が絡んできて……2人は窮地に陥ります。しかしこの冒険を経て、達哉とフィーナはいっそう絆を強くし、月と地球の歴史に新しい1ページを刻む事になります。
美少女ゲームには複数人のヒロインが登場しますが、やはりメインヒロインは存在します。大抵は、開始時点で主人公と最も親しい関係にある少女(幼なじみが多い)ですね。とはいえ、立場上メインヒロインは、他のヒロインと同列で扱われる事が多く、誰を攻略するかをここまで縛るゲームはかなり珍しいです。
他のヒロインのシナリオでさえ、最終エピソード「夜明け前より瑠璃色な」に収束するためのキャラの掘り下げに過ぎなかった、と言えます。実質メインルートが1本なので、極めてアニメ化しやすい作品のはずなのですが、アニメ版はとんでもない出来になってしまいました……。
■PS2版で追加されたキャラクターも絶妙!
PS2版では、PC版で脇役だったクラスメイトの遠山翠が攻略可能になり、月の教団の司祭であるエステル・フリージアが追加されています。特にエステルの追加は、物語をよりいっそう深める効果をもたらしました。
全体におっとりした性格のヒロインが多いオーガスト作品の中で、エステルは珍しくツンデレ。彼女は教団のエリートを目指してずっと勉強に明け暮れていた堅物のうえ、大多数の月人と同じく地球人を嫌ってます。
月人であるフィーナとミアが親地球派だったため、PC版では月と地球の冷たい関係の演出が弱かったと思います。達哉は「普通の月人は地球人を嫌ってる」という事実を突きつけられてショックを受けるものの、そこで月と地球の関係について深く考える機会を持ちます。月人と地球人のお互いの偏見を埋めていこうと、まずは身近なエステルに積極的にアプローチする達哉の行動は、やがて彼女の頑なな心を動かし、ついに2人で協力して、とあるイベントを実現します。
エステルルートはフィーナルートの対になるシナリオとして、世界観を深く掘り下げています。月を支える王家と教団。教団の側を描くことで、月人の社会を完全に描けるのです。またゲーム中で明かされる通り、エステルの存在自体が月人と地球人にとって、ある重要な意味を持つのです。
『夜明け前より瑠璃色な』という物語は、エステルルートを得て、初めて完成したと言っても過言ではありません。コンシューマ版での追加キャラやシナリオは、しょせん追加というレベルに留まる事も多いのですが、今作はPC版をプレイした人にもオススメできる内容です。ちなみにもう1人の追加ルート、遠山翠シナリオも完成度が高く、ぶっちゃけ菜月シナリオより出来がいいと思います。

人気絵師べっかんこうの描くキャラクターと、温かみのあるシナリオで安定した人気を誇るオーガストの新作のPS2版。PC版は2005年に発売され、7万本のセールスを記録しています(PC美少女ゲームの年間売上ランキングで3位)。
未プレイの人はもちろん、PC版をプレイした人にもオススメできる納得の完成度。オーガストの作品はこれまで他社が移植してきましたが、『夜明け前より瑠璃色な』からは自社で移植。別ブランドのARIAから発売しています。PC版の開発元が制作しただけあって、非常に丁寧な作りです。脱帽!
■星をまたいだ大恋愛を真っ向から描いた作品
Wikipedia「夜明け前より瑠璃色な」
舞台は一見、現代の日本と変わりないようですが、実は地球と月の間で星間戦争が勃発して、文明が後退したあとの世界です。王政を敷く月と地球の関係は平和なものの、月と地球の行き来は月の王家が所有する星間船でのみ可能という状態。積極的な交流は絶えていて、冷たい関係が続いていました。
月と地球には、過去の文明の遺産(ロストテクノロジー)が残っているものの、現在の科学技術では使用はできても、解析や再生産は不可能です。月のロストテクノロジーは、かつての戦争を引き起こさないため、月の教団によって厳重に管理されています。
そんな時代背景のもと、月への玄関となっている満弦ヶ崎中央連絡港市に住む朝霧家に、月の王女フィーナがホームステイするところから物語が始まります。
フィーナは気品、優しさ、意志の強さを兼ね備え、まさしく将来、名君になること間違いなしのお姫様。彼女が地球に留学に来た理由も、地球の文化をよく知って、亡き母のように地球と月の交流を促進させようと考えたからです。
一般の月人が地球人を嫌っている状況ですから、彼女と結ばれるのは当然、生半可なことではありません。そもそも月と地球の星間戦争から数百年、月人と地球人の間で結婚は行われていないのです。達哉とフィーナの星をまたいだ大恋愛は、障害が多く、険しい道のりです。
今作はメインヒロインがハッキリしているのも特徴で、1周目はフィーナ以外のヒロインと結ばれる事は絶対にありません。
フィーナルート
↓
ミア、麻衣、さやか、菜月、翠、エステルルート
↓
リースルート
↓
夜明け前より瑠璃色な(フィーナEND後)
全ヒロインを攻略した後、フィーナEND後の物語が始まります。フィーナは前女王である母親から託された想いを叶えるため、達哉といっしょに行動を開始するのですが、そこに月の王家と教団の思惑が絡んできて……2人は窮地に陥ります。しかしこの冒険を経て、達哉とフィーナはいっそう絆を強くし、月と地球の歴史に新しい1ページを刻む事になります。
美少女ゲームには複数人のヒロインが登場しますが、やはりメインヒロインは存在します。大抵は、開始時点で主人公と最も親しい関係にある少女(幼なじみが多い)ですね。とはいえ、立場上メインヒロインは、他のヒロインと同列で扱われる事が多く、誰を攻略するかをここまで縛るゲームはかなり珍しいです。
他のヒロインのシナリオでさえ、最終エピソード「夜明け前より瑠璃色な」に収束するためのキャラの掘り下げに過ぎなかった、と言えます。実質メインルートが1本なので、極めてアニメ化しやすい作品のはずなのですが、アニメ版はとんでもない出来になってしまいました……。
■PS2版で追加されたキャラクターも絶妙!
PS2版では、PC版で脇役だったクラスメイトの遠山翠が攻略可能になり、月の教団の司祭であるエステル・フリージアが追加されています。特にエステルの追加は、物語をよりいっそう深める効果をもたらしました。
全体におっとりした性格のヒロインが多いオーガスト作品の中で、エステルは珍しくツンデレ。彼女は教団のエリートを目指してずっと勉強に明け暮れていた堅物のうえ、大多数の月人と同じく地球人を嫌ってます。
月人であるフィーナとミアが親地球派だったため、PC版では月と地球の冷たい関係の演出が弱かったと思います。達哉は「普通の月人は地球人を嫌ってる」という事実を突きつけられてショックを受けるものの、そこで月と地球の関係について深く考える機会を持ちます。月人と地球人のお互いの偏見を埋めていこうと、まずは身近なエステルに積極的にアプローチする達哉の行動は、やがて彼女の頑なな心を動かし、ついに2人で協力して、とあるイベントを実現します。
エステルルートはフィーナルートの対になるシナリオとして、世界観を深く掘り下げています。月を支える王家と教団。教団の側を描くことで、月人の社会を完全に描けるのです。またゲーム中で明かされる通り、エステルの存在自体が月人と地球人にとって、ある重要な意味を持つのです。
『夜明け前より瑠璃色な』という物語は、エステルルートを得て、初めて完成したと言っても過言ではありません。コンシューマ版での追加キャラやシナリオは、しょせん追加というレベルに留まる事も多いのですが、今作はPC版をプレイした人にもオススメできる内容です。ちなみにもう1人の追加ルート、遠山翠シナリオも完成度が高く、ぶっちゃけ菜月シナリオより出来がいいと思います。
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