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グッジョブ! 『オトナリサンライク』

オトナリサンライク竹岡 葉月
オトナリサンライク (ファミ通文庫 た 6-2-1)
窃盗犯の主犯扱いで捕まったキーチは、罪を犯した償いとして『厚生プログラム』を強制される。彼が訪れた海辺の街サウスノックは妖精が『善き隣人』と呼ばれ、人間と共に暮らす街。彼に課せられた奉仕活動は、『善き隣人にまつわる相談センター』で妖精に関わるトラブルを解決すること。

わずかに残った妖精たちは融通が利かなかったり、伝承を裏切った変態だったり、一途な思いに生きていたり、人間以上に人間らしく、バカでフリーダムでまっすぐな連中。当然、彼らに接するセンターの相談員も、ひと癖もふた癖もある人間たち。子供のような外見のくせに所長を務める”魔女”ディアナ、見た目は大人っぽいのにディアナに過剰に依存しているメイド姿のメアリ、いつも執事をしたがえている男装の貴族ルシアナ、やる気なさそにタイプライターを打っている事務員のアニー。
「なにせ元は神様だからね。ただでさえ時間もたってバカになっちゃったり変態になっちゃったり悪さもしたり、はっきり言って私たちの基準じゃ分かり合えないやつも多い。だけど消したくはないんだ。だってねえキーチ、この世に同じものしかいられないってのはさみしすぎるでしょ?

少数の妖精たちはいずれは消えていくのかもしれない。しかし今はまだ居場所がある。
そういう場所で、少年は居場所を見つけていく。

日本人の血を引き、両親はおらず、血のつながらない老マジシャンに放任ぎみに育てられた少年は、どこにも居場所がなかった。「ヒノクニ」「ガイジン」「ヨソモノ」「オヤナシ」。子供達は異質なものを見つけては排除する残酷さを持っている。

とっくの昔に授業に顔を出さなくなり、学校に近寄らない少年でも、たまに近所で顔を合わせれば、からかいの対象になってしまう。互いに手を出せば、多対一で不利なのはキーチ。子供達の世界で、彼には味方も友達もいなかった。

キーチの育った境遇はひどくて、他人を信じられないのも無理はない。口汚く、ひねた事を言うのも当然だ。でも根っこは腐っていない。個性的なセンターの相談員といっしょに過ごすうちに、少しずつ彼はまっすぐな心を取り戻していく。

イラストの可愛らしさほどには甘くない現実。でも前向きに力強く生きていこうとする意志があれば、へこんだ分はきっと幸せになれるさ、と信じられる。根拠はなくても、自信をもって断言できる。そう言ってあげるのが大人の役割だ。

子供と大人の中間のキーチには、まだ信じ切れないかもしれない。でも、したたかに育っていく彼を見れば、大丈夫と思える。きみには幸せになる権利がある。



関連
女装少年と男装少女 『SH@PPLE』


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コメント

はじめまして!

どうも、はじめまして。
まっつんと言うモノです…

今まではDAKINI先生のフィアネス精神あふれるゲーム系のエントリしか見ていませんでした…
今回、このエントリを見てちょっとだけラノベという物に興味を持ちました。


ところで、話は変わりますが…
DAKINI先生は「福井晴敏」氏を知っているでしょうか?
氏の作品もなかなか面白いので是非とも先生にレビューして欲しいです。
ぼくがおすすめするのは「月に繭 地には果実」と「機動戦士ガンダムユニコーン」です。
ガノタですいません(笑)

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