Latest Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

志乃ちゃん VS 元カノ 『SHI-NO 空色の未来図』

SHI-NO 空色の未来図上月 雨音

おいおい、この頼もしげなキャラはいったい、どこの誰よ?
ボケ倒しで、推理に関してはシノちゃんに全面的に頼っていた大学一年生は、どこへ行った?
実は、叙述トリックで、『僕』の中の人、いつもと違うんじゃない?

と、ヒドい事(笑)を考えてしまうほど、主人公の『僕』が頑張る話。これまでと違う雰囲気に驚きつつも、新鮮な気持ちで、読み終えられた。
「志乃ちゃん、どう?」
「……不細工」
「ありがと」
 流石は志乃ちゃん。一刀両断させたら世界一だ。

高校時代に『僕』は自称予知能力者の少女と付き合っていた。大薙詩葉、妹のことり、幼なじみの富山雄一郎、そして僕。気がつけば、4人は家族同然の仲になっていた。詩葉が死ぬまでは――。予知能力者の詩葉には、見えていたのかもしれない。自分が死ぬことも、その後に起きることも。
彼女の名前を騙った何者かに呼び出され、『僕』が故郷に戻ってくることも。

関係者が故郷に集まった時、過去の因縁と憎しみに火がつき、事件は起きる。
地元の名家・大薙家の娘にもちあがった縁談。古い因習の残る土地では『家』は絶対。卒業と共に結婚するはずの彼女の突然の自殺。姉の死に悲しみ、暴れまわる妹は勘当同然の扱いを受け、母親は再婚を許されぬまま、当主代行として大薙家を取り仕切っている。

詩葉を失った者、守れなかった者、失わせた者。彼らの思いが交錯する。
『僕』たち関係者を呼び出したのは何者か、事件を起こした犯人は誰か。誰かが嘘をついているのではなく、誰もが何らかの嘘をついている状況で、『僕』は過去と正面から向かい合うことを決断する。

今回はシノと一緒に行動しているシーンが少なく、単独行動が多い。シノちゃんの前では頼りない様子の『僕』が意外と頼もしく見えるから不思議だ。劇中で指摘されているように、たしかに『僕』は一皮剥けたのだろう。4巻、そして8巻と、節目節目で着実に成長しているのが好ましい。
「探偵役」ではなく「傍観者」に徹していたシノも、いい女っぷりを遺憾なく発揮している。

事件の結末も、痛みはあるけれども、スッキリした明るい締め方で、人の闇を覗き込むような終わり方が多い本シリーズでは例外的。自称予知能力者の少女が望んだとおり、『僕』が頑張ったから、最悪の未来は回避できた。

それはおそらく、『僕』とシノの未来にも、当てはまるはずだ。
今回、過去の憎しみと戦った『僕』は、いよいよ次巻で『四月の事件』に挑むことになる。シノと再会したエピソードであり、ふたりが決定的にズレてしまった出来事。最大の難事件に、ふたりは何を選択するのか。


スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

メールアドレスおよび名前の無い投稿はすべて掲載不許可となります。また明らかに偽のアドレスの場合も不許可です。

管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

2017-11

  • «
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • »

検索



カテゴリー

月別アーカイブ

最近の記事

最近のコメント

連絡先

RSSフィード

忍者カウンター

 

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。