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ラブコメだけど恋愛は悪! 金の亡者の物語 『まぶらほ ~じょなんの巻・さん~』

まぶらほ ~じょなんの巻・さん~築地俊彦
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『まぶらほ』といえば、マンネリ・ラブコメの代名詞(ほめ言葉)だが、この巻においては、和樹をめぐる女の子達の争いも影をひそめる。番外編の『カム・トゥギャザー』を除き、すべて葵学園2年B組が悪の活躍をくり返す。

その中心は、自称「和樹の親友」にして、最強の拝金主義者・仲丸由紀彦、そして同じく金の亡者・松田和美である。仲丸がどういう人間かといえば、例えばこんな感じに書かれている。
いつもなら起きて考えることは「金金金金、朝食」なのだが、今日に限って「金金、朝食」だった。これは彼自身にも驚きで、「たとえ飢餓でも食い物を売り飛ばして差額を稼ぐ」ことを身上ににしているため、「俺は病気なのか」と疑ったりもした。
 幸い平熱で身体にも異状はなく、財布の小銭の鋳造年次を、全て暗唱できるほど記憶力も安定していた。
仲丸と対等にやり合えるのが唯一クラスメイトの松田であり、お互いに相手のことを「自分以上の金の亡者」と信じて疑わず、尊敬どころか警戒心を怠らない。

2年B組の生徒はつねに金もうけを企み、相手を裏切ることを考えている。他人が自分より儲けることが許せない。お互いを金の亡者と確信しているため、団結しようとしても、疑心暗鬼になって内紛が起きる。まとまりのないエゴの群れ、それが2年B組という一群である。

仲丸と松田がとある理由で恋人のように接近していく『それはきっと壺のせい』、凜の所属する生物部が合宿計画の立案を2年B組の生徒に依頼してしまう『生物部合宿伝説』の2本は、とりわけ「らしさ」がよく出ている。

女の子達が誰も和樹とくっつかないように、2年B組の金の亡者達が金もうけで成功することもない。それがマンネリズムの掟である。和樹や少女達とおなじく、彼らもどこまでも懲りない連中なのだ。この世に奉行と商人がいる限り、金のモナカが不滅なのといっしょである。

かたや、三角関係や四角関係でラブコメする少女達、かたや、「恋愛は許せん。あれは全てを台無しにする悪党の行為だ」と力強く断じる仲丸たち。恋愛と金は人類の二大欲望、マンネリズムをまわす両輪なのだ。ライトノベル屈指の長寿シリーズを支えてきた彼らは、やはり何とも憎めない連中である。


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