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元に戻らない世界であがく者たち 『フルメタル・パニック! せまるニック・オブ・タイム』
フルメタル・パニック! せまるニック・オブ・タイム(賀東 招二)

Amazonでも堂々の1位に輝いた『フルメタルパニック』最新刊。軍事+ロボットバトル+学園モノという特殊な設定で始まった物語は、今やクライマックスへ向けて加速するいっぽうだ。
この巻では最大の謎がついに明らかになる。
冷静がいまだ継続中で、人型陸戦兵器ASが活躍する「現代」。『フルメタルパニック』の世界は、僕らが知っている現代と似ているが、決定的に異なる歴史を歩んでいる。現代の技術水準を大幅に超えた<ブラックテクノロジー>をもたらした<ウィズパード>とは何なのか? 世界を変えてしまった事件が起こった”はじまりの地”で、レナード、かなめ、テッサ、宗介の4人はその秘密を知る事になる。
戦場育ちの傭兵、相良宗介が平和な日本の学校に放り込まれて、戦場とのギャップに戸惑い、勘違いして騒動を起こしては、護衛対象の千鳥かなめにハリセンで張り倒される。そんな学園コメディの面影はどこにも残っていない。『フルメタルパニック』の画期的なところは、長編でシリアス展開、短編集で日常的なコメディ展開という富士見フォーマットを打ち壊したことだ。日常の象徴である「学校」は破壊され、舞台は戦場へと移った。
宗介とかなめがあの平和な世界に戻るのは不可能なように思える。建物はまた修復すればいい。だが宗介の正体をしったクラスメイト達の記憶や、戦闘に巻きこまれた心の傷は消せないのだ。
全体的に悲壮感がただようのは、完全無欠のハッピーエンドという甘い終わり方がもはや望みようがないからだろう。敵組織<アマルガム>に捕らわれた千鳥かなめを取り戻すという、わかりやすい目的はある。
けれども、かなめが再び元の学校に通うのは難しく、まして宗介がふつうの高校生になる? 世迷言だ。宗介自身、それがむなしい希望にすぎないと知っている。彼はたくさんの人を殺しすぎた。
この物語がどこへ着地するのか予想がつかない。それが百戦錬磨のライトノベル読者達を魅了してやまない理由の一つだろう。本当に次で終わるのか。ベテラン賀東招二なら、きっと期待に応えてくれる、今もっとも熱い期待が寄せられている小説なのは確かだ。
関連
闘え、前に進め! 敗残兵たちの報復が始まる 『つどうメイク・マイ・デイ』

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この巻では最大の謎がついに明らかになる。
冷静がいまだ継続中で、人型陸戦兵器ASが活躍する「現代」。『フルメタルパニック』の世界は、僕らが知っている現代と似ているが、決定的に異なる歴史を歩んでいる。現代の技術水準を大幅に超えた<ブラックテクノロジー>をもたらした<ウィズパード>とは何なのか? 世界を変えてしまった事件が起こった”はじまりの地”で、レナード、かなめ、テッサ、宗介の4人はその秘密を知る事になる。
戦場育ちの傭兵、相良宗介が平和な日本の学校に放り込まれて、戦場とのギャップに戸惑い、勘違いして騒動を起こしては、護衛対象の千鳥かなめにハリセンで張り倒される。そんな学園コメディの面影はどこにも残っていない。『フルメタルパニック』の画期的なところは、長編でシリアス展開、短編集で日常的なコメディ展開という富士見フォーマットを打ち壊したことだ。日常の象徴である「学校」は破壊され、舞台は戦場へと移った。
宗介とかなめがあの平和な世界に戻るのは不可能なように思える。建物はまた修復すればいい。だが宗介の正体をしったクラスメイト達の記憶や、戦闘に巻きこまれた心の傷は消せないのだ。
全体的に悲壮感がただようのは、完全無欠のハッピーエンドという甘い終わり方がもはや望みようがないからだろう。敵組織<アマルガム>に捕らわれた千鳥かなめを取り戻すという、わかりやすい目的はある。
けれども、かなめが再び元の学校に通うのは難しく、まして宗介がふつうの高校生になる? 世迷言だ。宗介自身、それがむなしい希望にすぎないと知っている。彼はたくさんの人を殺しすぎた。
この物語がどこへ着地するのか予想がつかない。それが百戦錬磨のライトノベル読者達を魅了してやまない理由の一つだろう。本当に次で終わるのか。ベテラン賀東招二なら、きっと期待に応えてくれる、今もっとも熱い期待が寄せられている小説なのは確かだ。
関連
闘え、前に進め! 敗残兵たちの報復が始まる 『つどうメイク・マイ・デイ』
コメント
>流練 さん
> 無理に1冊に収めなくても前・後編の2冊大ボリュームで
それぐらい必要そうな感じですよね。
戦闘だけでもかなり食いそうですし、まだ正体を現さないHgマーキュリーの存在もあるでしょうから。
> 無理に1冊に収めなくても前・後編の2冊大ボリュームで
それぐらい必要そうな感じですよね。
戦闘だけでもかなり食いそうですし、まだ正体を現さないHgマーキュリーの存在もあるでしょうから。
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>本当に次で終わるのか
次巻で完結、という話ですが無理に1冊に収めなくても前・後編の2冊大ボリュームで、というようなのもいいなあ、とか期待しているんですが。
それと今回堪らなかったのが、ストーリーもさることながらやはり随所に入っている戦術や戦闘技術、そして「戦士とは?」といった描写。特に終盤の狙撃に関しての一連のシーンにはメチャクチャシビレました。
『ワン・マン・フォース』でのASの描写とか、賀東招二に書くこういう部分が、作品世界をさらに引き締めていると思うのですよね。