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デビューから10年以上、溜めに溜めたものを吐き出した新感覚サイバーパンク『シャギードッグ』

シャギードッグ 天使の序章七尾あきら
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面白い!
サイバーパンク好きなら間違いなく読み逃せない一冊。GA文庫という新しいレーベルだからこそ、思いきり趣味に走って書けたのかもしれないですね!

作者のホームページの既刊リストを見ると、サイバーパンクはデビュー作以来、約10年ぶり。溜まるに溜まったものを吐き出してきた感じ。

脳改造をして、プログラムを脳にインストールするとその戦闘能力を使える格闘プログラム保持者(ホルダー)。ヤクザの息子の鳴神大介もその一人。ユニークなのはあくまで肉体は元のままという設定です。つまり経験や肉体が未熟なら、格闘の達人の戦闘プログラムをインストールしても、肉体がついてこれず、自分の身体を壊してしまうのです。

そういう能力者たちのSF格闘アクション物かと思いきや、ブレインハッカー=強制催眠能力者=<ドリーマー>による、まさにサイバーパンクな精神感応バトルも始まります。それだけじゃない。汎用重装歩兵<猿人>、ナチュラルボーン最強の格闘家の老人、発火能力者、サイボーグ。次から次へとギミックが放り込まれたごった煮です。

自分の気に入ったギミックをどんどん放り込み、ちょっと整理のつかない有様は、デビューしたてのような若さとエネルギーを感じます。再デビューというわけではありませんが、きっと作者は久しぶりに思いきったものを書けたんでしょう。

多数のサイバーパンクなギミックが、ホルダーの鳴神大介、幼なじみのまりん、死にたがりの<ドリーマー>オズの3人を軸に急速に展開します。戦闘、戦闘、戦闘、戦闘。一応この巻のエピソードは1巻で完結していますが、この世界の全貌を描ききれるはずがなく、2巻以降も続くようです。張り巡らされた伏線はまだまだ残っています。
「むだだよ、オズ。おれはおまえがただの人間だってことを、絶対、忘れたりしない」
「では見ろ!」
 突如、雷鳴にも似た怒号が耳もとで轟き、心臓が止まりそうになる。
 腕の中のなにかは、今や魔物のようにのたうっていた。手に触れるのは今やそそけだつ剛毛、硫黄臭のするウロコ、ぬめるもの、硬いもの、なまぐさいもの――あらゆる不快で、究極の敵意と悪意に満ちた恐ろしいもの、ほとんど神話的な、見てはならないものだった。
「見ろ鳴神! 私がただの人間かどうか、見ろ! ハハハ、できないだろう? できるわけがない! 認めるがいい。おまえはほんとうはこの夢の底で、私の正体を見てしまうのが恐ろしいから目を閉じているのさ! 皮一枚の上っ面の美にしか興味はないんだ。それが人間だ。恥じることはない。今すぐ私を放して去るがいい。でなければ殺す」
孤独な天使と、因縁にまみれたヤクザの息子と、ただの人間の物語はまだ動き出したばかり。まさしくサブタイトル「天使の序章」の指し示す通りです。

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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

タグ:七尾あきら  

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