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桜庭一樹、第138回直木賞をゲット! おめでとうございます!!
あとがき女王・桜庭一樹が『私の男』で第138回直木賞を受賞しました。すごい。
現役ライトノベル作家の受賞は、村山由佳に続いて2人目です(桐野夏生が別ペンネームでライトノベルを書いていたのを入れると3人目)。

北方謙三氏の講評も、いかにも桜庭一樹らしい評価のされ方です。誉めてるのか貶してるのかわからないけど、とにかくすごい何かを感じさせた事だけは伝わってきます。「大きなばくち」とまで言わしめた受賞作も、なかなか無いのではないでしょうか。
桜庭一樹は、美少女ヴィクトリカと日本からの留学生の一弥が数々の難事件を解決するゴシック風萌え萌えミステリー『GOSICK』シリーズで知られるライトノベル作家。また、昔は山田桜丸名義でゲームのシナリオも手がけていました。『EVE The Lost One』や『マーメイドの季節』は評価が非常に低く、黒歴史ではありますが、ゲームライターが直木賞を取ったのは実は初めてなんじゃないでしょうか。
受賞をきっかけに検索ワード「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」で飛んでくる人が急激に増えています。『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』は『GOSICK』3巻を書いた後に「とつぜん書きたくなり、わりと一瞬で書き上げて」しまった作品で、桜庭一樹が文芸方面で評価されるきっかけになった出世作。
最悪の読後感と言われるだけに、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、桜庭一樹という作家の最も深い所から噴き出してきた黒い泥であり、愛すべきアンリマユ。この黒い泥をあびた読者は、本を投げ捨てるか、桜庭一樹ファンになるか、どちらかでしょう。
しかし、いきなり高濃度のプルトニウムを飲む前に、まずはヌルく「ヴィクトリカ可愛いよ、ヴィクトリカ」から入っても、もちろんオッケーでしょう。そして「狛犬泥棒」の伝説を知るがいいのです。
うちのブログでの桜庭一樹作品の書評は以下の3つ。どれもお薦めです!
現役ライトノベル作家の受賞は、村山由佳に続いて2人目です(桐野夏生が別ペンネームでライトノベルを書いていたのを入れると3人目)。

北方謙三氏の講評も、いかにも桜庭一樹らしい評価のされ方です。誉めてるのか貶してるのかわからないけど、とにかくすごい何かを感じさせた事だけは伝わってきます。「大きなばくち」とまで言わしめた受賞作も、なかなか無いのではないでしょうか。
桜庭作品は人間は書けていないし、リアリティーもない、細かいところの整合性もおかしなところが多々あって、反道徳的、反社会的な部分も問題になったが、非常に濃密な人間の存在感があって、ほかの2作品に比べるとわずかながら上をいくことになり、あえてこれを受賞作として世に問うてみよう-という結果になった。
9人中、桜庭作品だけが過半数に達した。こんな作品を世の中に出していいのかという論議もあったが、それも覚悟してあえて受賞作とした。選考委員のほとんどが桜庭作品に作家的な資質を感じてしまった。こういう世界も書ける作家的才能の豊かさというか、これまでの文学になかったもの、選考委員会が知らなかったものを持っている。次に何がでてくるか分からない作家の、とても不思議な作品だった。われわれは大きなばくちを打ったのかもしれないが。
桜庭一樹は、美少女ヴィクトリカと日本からの留学生の一弥が数々の難事件を解決するゴシック風萌え萌えミステリー『GOSICK』シリーズで知られるライトノベル作家。また、昔は山田桜丸名義でゲームのシナリオも手がけていました。『EVE The Lost One』や『マーメイドの季節』は評価が非常に低く、黒歴史ではありますが、ゲームライターが直木賞を取ったのは実は初めてなんじゃないでしょうか。
受賞をきっかけに検索ワード「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」で飛んでくる人が急激に増えています。『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』は『GOSICK』3巻を書いた後に「とつぜん書きたくなり、わりと一瞬で書き上げて」しまった作品で、桜庭一樹が文芸方面で評価されるきっかけになった出世作。
最悪の読後感と言われるだけに、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、桜庭一樹という作家の最も深い所から噴き出してきた黒い泥であり、愛すべきアンリマユ。この黒い泥をあびた読者は、本を投げ捨てるか、桜庭一樹ファンになるか、どちらかでしょう。
しかし、いきなり高濃度のプルトニウムを飲む前に、まずはヌルく「ヴィクトリカ可愛いよ、ヴィクトリカ」から入っても、もちろんオッケーでしょう。そして「狛犬泥棒」の伝説を知るがいいのです。
うちのブログでの桜庭一樹作品の書評は以下の3つ。どれもお薦めです!
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コメント
>j さん
> あの程度のグロさ、現実との乖離がある作品を受け付けられないのなら
ご自分の趣味嗜好だけで、他人を決め付ける態度が「バカだと貶され」ない理由が知りたいですね。僕は桜庭一樹のファンで、『砂糖菓子』も好きですけど、あの本は好き嫌いが分かれると思いますよ。
そういう人は、あなたよりも感受性が強いだけかもしれない。あなたよりも文章から色々なものを汲み取る想像力が強いだけかもしれない。
そういう想像力を持つことは出来ないようですね。
> そして今後、ライトノベル作家は直木賞作家と変わらないと吹聴する輩が増えそうで正直怖いです。
まあ何が怖いのかはよくわかりませんが。
あなたの中では、おそらく小説の「序列」のようなものがあって、それが揺らぐのがイヤなのでしょうか?
個人的には、そのような主張はそれぞれの読者の勝手だと思いますが、「バカ」「輩」といった言葉を使うあなたのような投稿姿勢は、うちのブログのコメント欄のコミュニティの水準からいって、好ましくはないですね。
以後の投稿で、文章を改めない場合には、コメントの承認はしませんし、書き込み禁止といった処置をとらせていただきます。
> あの程度のグロさ、現実との乖離がある作品を受け付けられないのなら
ご自分の趣味嗜好だけで、他人を決め付ける態度が「バカだと貶され」ない理由が知りたいですね。僕は桜庭一樹のファンで、『砂糖菓子』も好きですけど、あの本は好き嫌いが分かれると思いますよ。
そういう人は、あなたよりも感受性が強いだけかもしれない。あなたよりも文章から色々なものを汲み取る想像力が強いだけかもしれない。
そういう想像力を持つことは出来ないようですね。
> そして今後、ライトノベル作家は直木賞作家と変わらないと吹聴する輩が増えそうで正直怖いです。
まあ何が怖いのかはよくわかりませんが。
あなたの中では、おそらく小説の「序列」のようなものがあって、それが揺らぐのがイヤなのでしょうか?
個人的には、そのような主張はそれぞれの読者の勝手だと思いますが、「バカ」「輩」といった言葉を使うあなたのような投稿姿勢は、うちのブログのコメント欄のコミュニティの水準からいって、好ましくはないですね。
以後の投稿で、文章を改めない場合には、コメントの承認はしませんし、書き込み禁止といった処置をとらせていただきます。
あの程度のグロさ、現実との乖離がある作品を受け付けられないのなら
ライトノベルばかり読んでるやつはバカだと貶される理由も分かります。
そして今後、ライトノベル作家は直木賞作家と変わらないと吹聴する輩が増えそうで正直怖いです。
そういう輩には「佐藤亜紀」をどう扱うか、あるいは無視するか
聞かせて欲しいところです。