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切ない日本文学が好きな人へ『文学少女と繋がれた愚者』

文学少女と繋がれた愚者野村 美月

泣き虫少年の井上心葉と、本を食べてしまうほど大好きな遠子先輩の文学ミステリー第3弾。この巻では主人公の心葉が一歩成長しました。やはりジュブナイル小説の良い所は少年少女の心の成長にあります。切なく、痛々しく、つらく、でも最後には希望が見える良質な物語でした。

中学時代につらい出来事のあった心葉は、高校に入ってから、他人と深く関わろうとしてきませんでした。いつも微笑んで、いい人そうに接していれば、傷つかずに済むと考えていたからです。

図書室の本のページが切り裂かれていた事件を発端に、クラスメイトの芥川の周りに奇妙な事件が続きます。彼はあっさり自分が犯人であると認めるのですが、心葉には彼が犯人とは思えません。けれども他人に関わって傷つくことを恐れる心葉は、芥川の事情に踏み込むのをためらいます。

ところが遠子先輩が、文芸部が文化祭で上演する劇に芥川を引っ張り込んだため、心葉は芥川の過去の闇に徐々に深入りしていきます。芥川は自分が過去に犯した過ちに罪悪感をおぼえ、今なお過去に縛られていました。それは中学時代の失敗を後悔しつづける心葉と同じでした。

心葉と芥川の二人がどういう決断をするかは、実際に本を読んでいただくとして、今回も日本文学の名作が作中に登場し、重要な意味を持つことになります。劇の題材となった武者小路実篤の『友情』と、芥川龍之介の『蜜柑』。読んでいなくても楽しめますが、読んでいれば二倍三倍楽しめます。日本文学の名作の切なさ、美しさを改めて知る良いきっかけになると思います。


この『文学少女』シリーズ、ライトノベル読みの間で、高い人気を集めています。主人公たちの心があまりにナイーブ過ぎるい点は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、本好きでなければ書けない、本好きなら共感し得る小説です。歳を取ると、ここまでピュアには本を読めないなあと思います。やっぱり若い頃に名作を読んでおくべきだな、としみじみ感じますね。

今回の物語は気持ちよく終わっていますが、次巻以降へ向けての伏線があちこちに張られていて、読み終わると、続きがすぐに読みたくなります。いよいよ心葉が自分の過去と対峙するはずです。
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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

タグ:富士見ミステリ  ライトノベル  

コメント

『火目の巫女』おもしろかったです

ラノベ情報は発熱地帯に頼り切りでした。
こちらでは以前よりもラノベの紹介が多くなるとのことなので期待しております。

あと、私のPCではアフィリエイトへのリンクが「ページが表示できません」になってます。

今後ともよろしくお願いいたします。

> あと、私のPCではアフィリエイトへのリンク

うーん・・・・。(アマゾンの吐いたコードを貼ってるだけなんで)ちょっとすぐに原因がわからないのですが、対処します。

こんにちは、あけましておめでとうございます。
最近コノシリーズにはまりました。
心葉と遠子先輩の掛け合いが好きですv
本読んでいるほうかなって思っていた私ですが、コノシリーズに出てきた文学作品は、実は『『人間失格』しか読んだことなくて、あらためて、もっと本を読みたいって気持ちになりましたね^^
これからの心葉が気になります。
よかったら、私のブログニ遊びにきてくださいv

こちらこそ、あけましておめでとうございます。(挨拶が遅れてすみません)

先輩の味に対する語彙の多さと、過剰な表現は微笑ましいですね。
先輩の家での様子も気になります(^^

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