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吼えろ、負け犬。見せろよ、意地。 『戦闘城塞マスラヲ vol.3 奇跡の代価』

戦闘城塞マスラヲ vol.3 奇跡の代価 (林トモアキ

ひきこもりでニートの川村ヒデオと極悪電子ウイルスのウィル子が人生一発逆転をねらって武闘大会「聖魔杯」に挑む、負け犬小説の第3弾。ハッタリ上等のフリーダムなシリーズもそろそろシリアスさを増してきている。

一般人以下のスペックしか持ち合わせていないヒデオが、世界各地からやってきた軍人、武闘家、吸血鬼、魔人といったツワモノ達を相手にどうやって勝ち残っていくのか。そのハッタリと幸運っぷりを楽しむのが1巻、不運に次ぐ不運をニヤニヤ見守るのが2巻なら、3巻では負け犬の意地(プライド)をしっかり目に焼きつけることになる。

優勝すれば1億の賞金と大量の勝ち星が手に入るカーレース「聖魔グランプリ」。妨害あり、妨害あり、妨害あり、おまけにもう1つ妨害ありの激走の中、ヒデオは最大の危機に見舞われる。しかしそれも当然だろう。引きこもりと電子ウイルス、世界から不要なものとして扱われてきた2人(?)がそこまで勝ち残ってきた事が既にして奇跡の領分。

無用、無駄、無価値な命は安かろう。だが安い命なら、臆病者でも掛けられる。無価値上等、安い命上等。
 そんな絶望的状況下で、気にせず自分を殺せと言ったのだ。自分はこれほどにパワーを使い続け、彼を殺そうとしているのだ。
 それでもなお一位を取れと! それでもなお、彼は必ず戻ると!
 自分はこの現世に生まれ出でてたった一人、信じるべき相手を殺そうとしているのだ! ならばそれ以外の何千何万を殺したところで、何の問題があるものか!!
「おぉらあああああああああっー!!」
 パッシングもクランクションもなく、突っ込んでいく。ボンネットに穴が開き、何発かはフロントガラスを突き破り、ウィル子の頬をかすめていった。
 だがそれだけだ。

もちろん、シリアスなだけでは終わらない。表題作の「奇跡の代価」に続くBATTLE9と10は全力でネタに走っている。あんたはどこのVIPPERだ、林トモアキ!? このシリーズは「やる夫」スレ大好きな人間全員にお薦めしたい。きっと同じ匂いを嗅ぎ取れるはずだ。

残念な点を挙げるとすれば、『マスラヲ』はどこまでもライトノベルであり、小説であるという点だ。臭いは同じでも、こちらは精製された作品であり、商品なのだ。だからこそ、お金を出して紙の本で読む意味があるのだともいえるが。

全編にわたってライトノベル的なギミックが満載されすぎている点も、読者は選ぶかもしれない。しかしここまでカオス風味の小説を書ける作家はなかなか居ない。ぜひライトノベルの常識の外側(アウター)を味わってほしい。


補足
必須ではないけれど、同じ世界観をもつ『お・り・が・み』シリーズもお薦めしておきたい。
借金のカタに売り飛ばされ、内蔵を摘出されかかっていた不幸少女、鈴蘭がメイドにされ、魔王候補にされ、聖女にされる薄幸アクション武侠である。展開のエスカレートっぷりは、ライトノベル随一だ。

読んでいく推奨ルートは
マスラヲ1巻(ここで合うかどうかをチェック)
→お・り・が・み全巻(とりあえず3巻まで頑張れば、あとは一気に)
→マスラヲ2巻から再開

『マスラヲ』人気急上昇の影響か、同じ世界観を受けついだ『ミスマルカ興国物語』も来月刊行される。手を出すなら今のうちかもしれない。


関連
キマシタ!(・∀・)負け犬新世紀 『戦闘城塞マスラヲ』

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