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謀略と愛のファンタジー『抗いし者たちの系譜』第一部完結

逆襲の魔王三浦良

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虚構の勇者(三浦良)

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覇者の魔剣(三浦良)

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再始の女王(三浦良)

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「魔王」とか「勇者」という単語からすると一見ただのファンタジーのようですが、謀略が張り巡らされる愛の物語です(笑 なんだそれ、って思われるかもしれませんが、気になった方はぜひ1巻を手にとってみてください。

■復讐と陰謀と愛

勇者サラは魔王ラジャスの魔力を吸収して魔王になりかわります。人間達からその力を恐れられ、怪物として疎まれ、迫害されてきた彼女は、人間に復讐するため、魔物を率いて人類諸国を制圧。歴史上はじめての、人間と魔物の統一帝国を築き上げます。

いっぽう元・魔王のラジャスは魔力を失い、ただの人間と変わらぬ身。彼女への復讐を誓い、一介の剣士に身をやつして武者修行の旅に出ます。人間に復讐する勇者に復讐する魔王という奇妙な図式。

それから数年が経ち、新魔王サラは「謀略の皇帝」と呼ばれ、恐るべき智謀によって帝国を支配していました。彼女は人間の狡猾さをもった初めての魔王。力任せだった魔物たちを軍隊として効率よく指揮し、人類国家どうしの不和を巧妙につき、団結を崩して、人類諸国をあっさり征服したのです。

諸侯は彼女を恐れて従っているものの、密かに叛意を抱いている状態。帝国の土台は磐石とは言いがたい。皇帝である彼女がいなくなれば、たちまち崩壊してしまうでしょう。
そんななか、サラは自分の近衛兵を選出するため、諸国から腕の立つ者を集めて武術大会を開きます。そこにはかつての魔王ラジャスの姿も。彼は彼女に復讐を果たすことができるのか、それとも彼女の策謀が勝つのか。

■王道ファンタジーに飽きた人はぜひ1巻を

最近、富士見ファンタジア文庫を読む頻度は落ちていたのですが、このシリーズは数少ない例外です。富士見は頑なにファンタジー物が多いんですが、一度飽きてしまうとなかなか辛い物があります。

普通のファンタジーとは異なるアイデアのこの作品は、なかなか楽しく読めました。キャラクターも魅力的です。ただ、主人公が能力的にも精神的にも強すぎて、2巻以降、敵や脅威をうまく作れなかったのが構造的な問題でしょうね。まあそもそも1巻で終わる物語だったんですが。

人気があるのか、近所のショボい書店でも入荷されれば売れていきます。とりあえず3巻までは出るといわれる電撃と違って、富士見は人気が無いと続きませんから、4巻まで出たのも人気のある証拠だと思います。4巻で区切りをつけたのは、物語の構造上、これ以上続けるのが厳しかったからでしょう。次回作はファンタジー色を薄めて、陰謀と愛の部分を強化したものを読んでみたいですね。

4冊ありますが、1巻で完結してるといってもいいので、まずは気軽に1冊読むことをオススメします。2巻以降はキャラクターに思い入れが生まれた人だけ読めば十分でしょう。
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