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クールでドライなSFアクションが読みたい人に 『リグザリオ洗礼』

リグザリオ洗礼 レジェンド・オブ・レギオス雨木シュウスケ

電撃文庫に触発されて、富士見が始めた大人向けの小説群Style-F。
その第1弾として送り出されたのがこの小説。人気シリーズ『鋼殻のレギオス』の前史にあたる物語だが、登場人物はまったく別、時代も別なので、この小説単独で楽しめる。歯応えがあって手軽に読めるという矛盾した欲求を叶えてくれる1冊だ。

宇宙進出に失敗した人類は人口爆発による資源・食糧不足から資源戦争を勃発させた。人類を自滅から救うため、研究チーム<アルケミスト>が亜空間増設システム<オーロラ・フィールド>を開発する。

惑星表面積を越えた大地を生み出す、魔法のような技術に誰もが飛びついた。そして数百年が経過し、人類は互いに孤立する状態に陥っていた。国ごと、いや地域ごとに亜空間の絶縁が起こり、世界はオーロラの壁で断絶され、行き来も通信も不可能だった。

壁の向こう側がどうなっているのか。その疑問に答えを得るべく、絶界探査計画が立案されたが、調査団は1人を除いて全滅してしまう。唯一の帰還者アイレインは、彼と共に向こう側から現れた少女サヤを連れて逃亡を図る。しかし彼の身体はすでに異界の侵食を受けていた。

この小説は1度死んだも同然のアイレインの、2度目の人生を描いている。実際、第1章のタイトルは「リ・ボーン」。アイレインが生きているのは、サヤが平穏に眠れる場所を作るため。一方、いつも無表情のサヤも、常にアイレインの側に居ようとする。

彼が彼女を守る理由、彼女が彼についていく理由、それは読んで確かめてほしいが、冒頭のアイレインの独白「裏切りの動機はよく覚えていない」は当然のように嘘である。男には口にしたくない事がある。それが自己欺瞞に過ぎないとしても。

数奇な運命の中で、アイレインはひとクセもふたクセもある連中と出会う。
引退したヒーローにして、はぐれ巡視官のドミニオ・リグザリオ。人の姿をうしない、猫の姿になっても使命感に取り憑かれたアルケミストのエルミ。逃亡軍人にしてロサリ・ファミリーを率いる女ボス、バラライカの姐御が思い浮かぶママ・パパス。5000万人都市の住人全員を自分の中に取り込んで顔を奪った真性の異民フェイスマン。造物主によってある女性に似せて作られた、対異民兵器のナノセルロイド、レヴァ

姐御! と思わず叫びそうになるママ・パパスはカッコいい。語りたい。
けど、この本の中でそれ以上に特筆すべきは機械人形のレヴァ。思っていた以上の活躍、そして暴走っぷり。クライマックスで、敵のフェイスマンの存在感を完全に食っちまっている。機械人形の頑固な決意。まあ機械なんだから頑固で当然なんだけど。

この作品、全3巻の予定らしい。アイレインとサヤが安住の地を見つけられるのか。その結末がどういうふうに『鋼殻のレギオス』に繋がるのか。今はとにかく続きが早く読みたい。


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