Latest Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

凶悪ドラッグVSニート! ニート探偵が難事件を解決!! 『神様のメモ帳』

神様のメモ帳杉井光
amazon bk1
『火目の巫女』の杉井光の新作。えーっと、『火目の巫女』まさか打ち切りじゃないですよね? よね? と心配になりつつも、今回は『神様のメモ帳』の書評を書かなければ。

世界初……かどうかは知りませんが、おそらく世界初でしょう、今決めました、俺が。独断と偏見で。電撃文庫初のニート探偵小説が地上に降臨!! ニート探偵アリスは、ドクターペッパーを水のようにがぶ飲みし、電脳部屋にこもってハッキング技術を駆使してあらゆる情報にアクセスする、熊のぬいぐるみを抱いた引きこもり美少女です。

「神様が創世七日目に休んだのはドクターペッパーを飲んでいたからだよ。ドクターペッパーがなければ今頃一週間は十二日くらいだったにちがいない」とのたまうアリスは、今日も哀れな高校生「僕」こと藤島鳴海を助手として、こき使います。年上の高校生相手でもお構いなしです。

おらぁ、言われる前にドクターペッパーを冷蔵庫から持ってこないかぁ、ボケ、お前は本当に何の役にも立たないごく潰しだな、生きてるのが不思議なくらい馬鹿だな。……と口に出しては言いませんが、たぶん彼女ならそれぐらいのことを考えているかもしれません。読者であるボクの勝手なゆがんだ妄想ですが。

かわいそうな「僕」の唯一のなぐさめは園芸部です。他人を拒絶するオーラを放出している、引っ込み思案の彼に積極的に話しかけてくる奇特な少女が世の中にはいたのです。その名は篠崎彩夏。彼女は園芸部に「僕」を誘ってくれます。なんと心優しい少女、しかも美少女!

しかしそういう女の子に限って、不幸属性がついて回るのです。彼女の兄貴は筋金入りのニートです。大学に通わず、家にも帰らず、ネットで買った合法ドラッグをキめています。ま、彼のクズっぷりはかなり極まってるので、ぜひあなたの目で直に読んでみてください。

不幸な女の子が幸せになる……なんて話は、ニート探偵の関わる物語にはふさわしくありません。リアリティねーんだよ。というわけで、街を騒がす凶悪ドラッグ事件に彼女と「僕」は思いきり巻き込まれていきます。

そして「僕」はひきこもりの探偵アリスと、仲間のニート3人衆――ルックスの良さを活かして、ヒモ生活を続けているヒロ。盗撮盗聴の名人にして、ただのミリタリーオタの少佐。パチスロの天才で、警察にも顔がきくテツ。彼らの力を借りて、凶悪ドラッグをばらまく連中を探し始めます。
エンジェルVSニート軍団!?

それにしても、どうして編集者はこの本のタイトルを「最強ニート伝説アリス」とか、「ニート探偵アリスの絶望事件簿」と名づけなかったのでしょうか。不思議でなりません。この本がどういう小説か知りたい人は、まず「あとがき」を先に読むといいでしょう。作者自らの見事な説明が記されています。きっと正しい理解が生まれるでしょう。
……………………。
……………………。
……………………。
……………………。
……………………。
………………………………。
………………………………。
………………………………。
………………………………。
…………………………………………。
…………………………………………。
…………………………………………。
ごめんなさい。
嘘は書いてませんが、印象を思いきりねじ曲げてるので、読んでみるときっとまったく異なる印象を抱くと思います。

この小説はとある少年が絶望を知って、それでも生きていこうとする物語です。その絶望とは何か、それはぜひ読んでいただきたいのですが、その一端はこういう事です。
「あのさあ。人間の脳味噌ん中には報酬系神経系ってのがあるんだよ。A10神経系ってやつ。美味い飯を食ったりとか人から誉めてもらったりとか欲しいものを買ったりとかすると、伝達物質が合成されてシグナルが伝わって俺らは幸せを感じるわけ。逆にさあ、統失とか鬱なんかだとドパミン機能が低下しててさあ。要するに、いくら頑張って幸せなことしても脳味噌んなかでちゃんとモノが合成されないと幸せ感じないわけ。だから、俺らはA10神経系を刺激するために生きてるんだよ、わかる?」

「だったらさあ。薬でいいじゃん。ダイレクトで、わかりやすいだろ。そのままヒットするんだから。べつに頑張って仕事して金稼いだり女見つけて結婚したりする必要ないんだよ。薬で結果が同じなんだからさあ。同じどころじゃないよな、つらい部分ないし時間もかかんないもんな。薬はパーフェクトだよ」
生きてることに意味なんて無い。その真実を悟ってどうするのか。それはもしかすると、現代を生きる多くの人間の出発点なのかもしれません。ボクら読者も、おそらくそこから始めなければならないのです。

スポンサーサイト

テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

タグ:杉井光  ニート探偵  神様のメモ帳  

コメント

ヴィクトリカはニート探偵じゃないですか?
あ、だから「電撃文庫初」のニート探偵小説ですか。

一応、ヴィクトリカは学園に在籍してたはずですよ。
(セシル先生が一弥にそう言っただけで、実際には籍は無いのかな・・・・それともベルゼブブの頭蓋に移送された時点で、籍は失ってるんですかね。)

いや、まー、不登校児探偵という点では同じですね。

シャーロックホームズの原作もそんな雰囲気だったはずですが。

そういえば、ドクターペッパーというカクテルがありますね。
あとコカイン...ロシアンコカインっつうのもありますよ。
まま、こういうのを飲みながら「オレにはコレ(酒)があるから」とか言ってると。
「いや、草とかXは効くところが違うから」って説教されちゃうのがアルコール依存症のダメなありかたかなあ。
たしかにヤク中のほうがオサレかもね。
離散的な文章は、ライトノベル紹介文というジャンルに楔を打ち込みたいという野望のあらわれっすか(?_?
結構いけてると思いますけど(^_^;

> 離散的な文章は、ライトノベル紹介文というジャンルに楔を打ち込みたいという野望のあらわれっすか

紹介文も作品にあわせて・・・いえ、作品のあとがきに合わせてみました。毎度同じ調子だと、書いている自分が飽きるので。書評はノリを重視するなら、取り上げる作品ごとに文体を変えるぐらいの勢いでもいいんでしょうね。

コメントの投稿

メールアドレスおよび名前の無い投稿はすべて掲載不許可となります。また明らかに偽のアドレスの場合も不許可です。

管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

2017-10

  • «
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • »

検索



カテゴリー

月別アーカイブ

最近の記事

最近のコメント

連絡先

RSSフィード

忍者カウンター

 

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。