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虚構と現実の最終決戦 『レジンキャストミルク 8』

レジンキャストミルク 8藤原 祐

虚構と現実の戦いの物語もついに最終巻を迎えた。
主人公の晶と硝子は、両親である樹と鏡、そして【無限回廊】に最後の戦いを挑む。結局、この戦いは1つの家族が真っ二つに分かれての決戦で、家族間の愛憎劇だった。

謎らしい謎はほとんど全て、前巻までで暴かれているため、今回はラストバトルを中核にすえている。戦いに望む主人公たちの最後のひと時。そして家族どうしの激突。現代学園異能は、途中で空中分解したり、打ち切られる作品も少なくないだけに、きちんと着地したことをまず評価したい。

現代学園異能は、『月姫』の影響を受けた、美少女ゲーム的な日常と少年漫画的な異能バトルの両方の要素をあわせもつ作品群だが、別の見方をすると、日常側に属するヒロインと非日常側に属するヒロインが主人公を奪い合う物語である。

現代学園異能の始祖ともいえる、奈須きのこ作品を見てみよう。
『月姫』のアルクェイドにしても、『Fate』のセイバーにしても、正ヒロイン=異能側のヒロインは自ら、現実世界から去っていく。非日常側のヒロインを現実世界に存在させ続けるには、それだけの物語的なリアリティ(説得力?)が必要なのだろう。たしかにふつうに考えれば、非日常側のヒロインは日常に残る主人公の下を去っていくか、主人公もまた非日常側に旅立っていくか、どちらかの結末が自然だ。

非日常の存在が日常世界に永住するには、それなりの代償が必要なのだろう。ある種の作家の中には、そうした物語的なリアリティがあるようだ。奈須きのこ作品『空の境界』においては、そのために両儀式は一度死んで、生き返らなければならなかった。

では、この『レジンキャストミルク』の場合はどういう結末を迎えるのか。幼なじみの森町芹菜と最悪の虚軸「全一」城島硝子のうち、どちらが選ばれるのか。大きな代償を払うことになるのか。それは読者自ら、確かめていただきたい。

しかしこれまで彼と彼女たちにつき合ってきた読者には、良いエンディングだと思う。表紙同様、微笑んで読み終えられるはずである。


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