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話題のゲーム小説の第2ステージ! 『扉の外 2』

扉の外 2土橋 真二郎

一学年まるごと、閉鎖環境に閉じ込められた高校生たちが、互の利益をめぐって競争させられるシチュエーションノベル第2弾。バトルロワイアル的なゲームノベルが大好きな人には間違いなくお薦め。

1巻では、クラスごとに閉鎖空間に分断され、一定時間ごとに提供される配給をめぐって、戦略シミュレーションゲームでお互いの陣地を奪い合う。相手の陣地を奪えば、物資と引き換えられるカードの配給枚数が増大し、陣地を奪われればカードの枚数が減っていく。

各クラスを率いる3人の少女、和泉玲子、蒼井典子、正樹愛美がその知略をもちいて激突する。どこまでも清らかで、現実的な戦い。集団になじめない主人公、千葉紀之の視点を通して描かれる彼女たちは、それぞれ性格も違えば、クラス統治の方針も違う。まさしく三大悪女大決戦という趣である。

たいへん面白いゲーム小説だが、とにかく嫌なことから逃げたがる主人公の性格については、読者の間で大きく賛否が分かれた。

2巻は主人公が変わり、ゲームもネクストステージへ上がる。今度は、天使と悪魔と人間の3種類の札を使ったカードゲーム。ゲームの進行と集団心理の変化は相変わらず、このシリーズの白眉である。不信が広がり、強調が失われ、秩序がついに崩壊するとき、悪魔はクラスメイト1人1人の心の中に巣食っているのだ。

今回の主人公、高橋進一は多くの人が共感できる性格になっている。駆け引きを好み、「策士、策に溺れる」状況に陥ることもあるが、好きな女の子を助けたいという彼の目的は最初から最後まで一貫している。クールな陰謀家を気取ってみせても、感情はコントロールするものだと割り切っていても、彼の行動の奥底には熱い感情がみなぎっている。
「それは君らしくないよ」
「これが本当の俺だよ。好きな子の前では何もできない駄目な男だよ」
 高橋は泣いていた。

それにしても、今回も登場した正樹愛美はますます聖女悪女っぷりに磨きがかかっている。女神様とあだ名されるほど、清らかで美しく、身にまとう光輝は暗闇のただ中にあっても、衰えることを知らない。

だが本心では何を考えているかわからない。その抑制の効いた自我は常人の域を超越している。恐ろしいことに究極の善性と悪性は区別がつかない。おそらく次巻でも何らかの形で絡んでくるに違いない。

噂によると、次が最終巻らしいが、この空間はどこにあるのか? お膳立てを整えた連中の思惑は? 最終ステージに待つものは? 多くの謎を抱えたまま、このシリーズは次のステージへ進む。

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