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泣いて馬謖を斬れるか。品質管理のために経営者ができること。

重大な不具合が連発

直近の話題として、立て続けに2件の不具合が起きました。
一般論として「バグの無いプログラムは無い」のですが、それにしたってお粗末という他ないレベルの不具合です。また対応も完璧とは言いがたく、わぱさんも忍さんも共に、よりいっそうの誠実な対応をすべきと書かれています。

まったく同感!
『家計ダイアリー』はライトユーザー向けのソフト。ゲームの情報を熱心にチェックする人たちではありません。ホームページで告知して、希望すれば交換に応じるというのは「叩かれないための最低限の対応」をしただけ。また忍さんの以下の記述は読み逃せません。
一部の計算結果に誤りも何も、計算を代行してくれるソフトで計算ミスが発生すること自体、お粗末なことこの上ない。
店頭分の回収も決定したようだが、タイミング的に、市場から在庫が無くなるのを待っていたような感があり、今回の対応はあまり評価出来ない。
任天堂および関連企業の「ゆるみ」を引き締めるためにも、テレビCMでの謝罪、全回収という強い決断も、あるいは必要なのでは? わぱさんが株主総会での岩田社長の発言を引用していますが、その発言に恥じない対応をすべきでしょう。


強い決断が必要では?

個人的な感想としては、もしこれが山内氏の時代だったら、どうなっていたか、ですね。山内氏は強い決断力をもった経営者ですが、同時に怖い人というイメージもありました。『家計ダイアリー』の開発会社syn Sophia、『フォーエバーブルー』の開発会社アリカに対し、すべての契約を打ち切って、任天堂は2度と契約しないぐらいの決断はしていたんじゃないかな? あくまで想像ですが。

もちろん非は、開発会社にだけあるわけではなく、パブリッシャーの任天堂にも品質管理の責任があります。パブリッシャー側の責任としては、ラインナップ編成と現場の進捗管理のコミュニケーションが十分だったか、デバッグ期間をどれだけスケジュールに組み込んでいたかが問われます。この種の致命的なバグは、実際には「事故」に近いものがありますが、スピードを出しすぎればいつかは事故る、という認識を失ったらダメでしょう。

しかし両者が悪いから、不問に付すのではなく、両方に落雷のような鉄槌を下すという決断もありえますよね。任天堂のラインナップを見ると、ここ数年外部の開発会社によるソフトが急増しています。ただ一撃をもって、自社および全取引先企業の肝を冷やし、品質管理の厳しさを心に植えつける。まさに英断。

まぁ経営者のタイプが異なるので、そういう英断は期待できないでしょうが、経営のトップの発言と現場のアウトプットがここまでズレ始めてるのは危険な兆候ですね。PSPで初期不良騒ぎを起こした2004年のSCEを笑えません。


日本流の品質管理

ここ2年で、洋ゲー(の品質管理)を笑えないような話が国内大手企業から聞こえてくるようになりました。重大な不具合の件数は増加しており、品質管理は今やゲーム業界の大きな課題の1つになっています。2月に1度記事を書いていますので、ご参考にどうぞ。
開発マネージメントについての議論が高まっている
直接的には、短納期開発のツケを払ってるわけですが、もう少し根深いものもあり、CEDEC等の開発者向けイベントでもテーマとして取り上げるべき事でしょう。

アウトソーシングに関しては、この所あまりいい話を聞きません。たとえば好調な任天堂にしても、スタッフクレジットを見ればわかるとおり、重要案件は内作か、インテリジェントシステムズ、HAL研のような古くからガッチリやっていた会社が多いです。

DSローンチ: 『さわるワリオ』『バンブラ』『マリオ64DS』
タッチジェネレーション: 『nintendogs』『脳トレ』『あたま塾』『えいご漬け』『常識力』
WiFi立ち上げ: 『マリオカート』『どうぶつの森』
DSヒット作: 『Newマリオ』
Wiiローンチ: 『Wiiスポーツ』『はじWii』『ゼルダ』『ワリオ』

アウトソーシング作品では『お料理ナビ』(インディーズゼロ)、『アソビ大全』(アージェント)、『ヨッシーアイランドDS』(アートゥーン)あたりが50万~100万本クラス。

まぁこれは当然といえば当然で、DSは当時あそこまで勝つとは思われてなかったし、今でこそ実用ソフトは巨大な市場を築いてますが、『脳トレ』がヒットする前に実用ソフトを進んで作りたがる会社はまず無かったはず。

未知の大陸を開拓する旅につき合ってくれる会社はそうは無く、長年がっちりやってる所を頼むのは自然な事でしょう。実の所、どんなパブリッシャーでもガッチリやれる開発会社を囲い込んでいます。日本流というか、最初は小さな仕事から始めて、徐々に重要な案件を任せていくやり方がほとんどです。

逆に、開発会社にしてみれば、パブリッシャーの懐に入り込んで、信頼を勝ち得れば、より重要でよりおいしい案件を受けられます。そういう意味では、syn Sophiaとアリカにとっては、仕事を積み重ねていって、つき合いを深める良いチャンスでした。

特にアリカは気合いが入ってました。『フォーエバーブルー』のグラフィックは、Wiiの平均水準からは非常に高く、オンラインゲームの少ないWiiで、WiFi対応をしており、優れた開発会社と販売力の強いパブリッシャーの良いカップリングになり得たのです。両社のファンにとって、今回の1件は残念な結果でしょう。


泣いて馬謖を斬る

まぁどのような顛末になるかは知りませんが、思い出されるのは2004年末からのSCEの凋落の過程です。当時PSPソフトの不具合が目立ちましたが、漏れ聞こえてくる話を拾ってみれば、「なあなあ」で付き合っていたものが甘い品質管理を招き、やがて事故につながったわけです。

「泣いて馬謖を斬る」という中国の古い故事があります。孔明は強い決断を下せる大器でした。ファンからも「組長」という愛称で親しまれる大人物は言うにおよびません。では現在の経営トップはどうでしょう? もちろん他の大手企業のトップも同じことです。いち業界人として、大手ゲーム企業の経営トップの器の大きさに注目していたいですね。

失敗学のすすめ


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