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嘘つきとヤンデレの恋愛(?) 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸』
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸(入間人間)

第13回電撃小説大賞において、受賞させることができなかった問題作がついに出版。最終選考会で揉めたという逸話も納得できる内容でした。
ジャンルとして分類すれば、電撃文庫では珍しいミステリ小説にあたる。ライトノベルの割には、という留保付きではなく、講談社ノベルスあたりに入ってもおかしくな水準を保っている。しかし本作品の最大の特徴は、壊れたまーちゃんの壊れっぷり。尋常ではない。
ヤンデレ。
恋愛感情のもつれなどにより精神的に病んでいく女の子。嫉妬が強く、主人公やライバルのヒロインに対して暴力をふくめた物理的な行動を取る。周囲の世界に対して強い不信感と拒絶を示しているが、唯一、主人公に対して心を開いている場合も指す。
(参考:はてなダイアリー「ヤンデレとは」)
主にアニメや美少女ゲームに生息していて、ライトノベルにおける発見例は少ないと聞く。その点でも、まーちゃんは希少価値かもしれない。空っぽの鍋をかき回したり、歩道橋の上ですれ違いざまノコギリで相手の女の首筋をかっ斬ったり、彼氏の目の前に向かってマンションから飛び降りてみせたりはしないけど、ぶっ飛んだ振る舞いなら負けてない。
いちおう分類すると恋愛を描いていることになるのか?
でも精神的に病んだ女の子と、かなりねじくれたひねくれ少年(何しろ自称「嘘つき」だし)の関係を、恋愛(?)と称するのはいささか語弊がありすぎる気がする。
実際、嘘つきみーくんは、一度たりとも恋愛だといってないし、むしろ否定的だ。どちらかというと、親の子供への保護欲に近い気がする。まーちゃんにしても、口では「大好き」「死ぬほど好き」(殺したいほど好きの表面形)と言ってるけど、いわゆる恋愛感情を越えた、もっと根源的かつ原始的なものだろう。世界=自分&みーくん(味方)とそれ以外(敵)、みたいな。
清純かつ健全な小説以外は読みたくないという人は例外として、題材の割に、しかし読んでいて不快に感じることはあまり無い。ボクの感受性のフィルターに埃が詰まってるせいかもしれないが、おそらくは、みーくんのまーちゃんに対する姿勢が一貫しているからだろう。
恋愛ではなく、友情でもない。もっとも近いのは家族という概念だが、この小説で描かれているのは崩壊した家族なわけだから、それも違う気がする。何であれ、社会的な代名詞をつけることはできない。みーくんとまーちゃんを結んでいるのは、もっと原始的な何かだと思う。社会以前の何か。
壊れたまーちゃんを指して、こう論じることができる。「ひどく傷つけられた人間は成長しても、他人を傷つけることでしか自分の外の世界と関われない」と。トラウマ、便利な言葉である。そういう理屈は、世の中に存在する。けれどもみーくんは一貫して、その理屈に抗い続ける。不幸が不幸を生み、悪意が悪意を生む連鎖へのささやかな抵抗。
その果てに彼と彼女が幸せをつかめるかどうかはまだわからない。物語はこの先を描いてないからだ。だが信じることはできる。嘘だらけの、病んだ世界でも、人は幸せになれる、たぶん。

第13回電撃小説大賞において、受賞させることができなかった問題作がついに出版。最終選考会で揉めたという逸話も納得できる内容でした。
リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏なわが街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修正不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。折り返し部分に書かれた作品紹介からして、この通りである。
――あ、そういえば。
今度時間があれば、質問してみよう。
まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか、って。
ジャンルとして分類すれば、電撃文庫では珍しいミステリ小説にあたる。ライトノベルの割には、という留保付きではなく、講談社ノベルスあたりに入ってもおかしくな水準を保っている。しかし本作品の最大の特徴は、壊れたまーちゃんの壊れっぷり。尋常ではない。
ヤンデレ。
恋愛感情のもつれなどにより精神的に病んでいく女の子。嫉妬が強く、主人公やライバルのヒロインに対して暴力をふくめた物理的な行動を取る。周囲の世界に対して強い不信感と拒絶を示しているが、唯一、主人公に対して心を開いている場合も指す。
(参考:はてなダイアリー「ヤンデレとは」)
主にアニメや美少女ゲームに生息していて、ライトノベルにおける発見例は少ないと聞く。その点でも、まーちゃんは希少価値かもしれない。空っぽの鍋をかき回したり、歩道橋の上ですれ違いざまノコギリで相手の女の首筋をかっ斬ったり、彼氏の目の前に向かってマンションから飛び降りてみせたりはしないけど、ぶっ飛んだ振る舞いなら負けてない。
いちおう分類すると恋愛を描いていることになるのか?
でも精神的に病んだ女の子と、かなりねじくれたひねくれ少年(何しろ自称「嘘つき」だし)の関係を、恋愛(?)と称するのはいささか語弊がありすぎる気がする。
実際、嘘つきみーくんは、一度たりとも恋愛だといってないし、むしろ否定的だ。どちらかというと、親の子供への保護欲に近い気がする。まーちゃんにしても、口では「大好き」「死ぬほど好き」(殺したいほど好きの表面形)と言ってるけど、いわゆる恋愛感情を越えた、もっと根源的かつ原始的なものだろう。世界=自分&みーくん(味方)とそれ以外(敵)、みたいな。
清純かつ健全な小説以外は読みたくないという人は例外として、題材の割に、しかし読んでいて不快に感じることはあまり無い。ボクの感受性のフィルターに埃が詰まってるせいかもしれないが、おそらくは、みーくんのまーちゃんに対する姿勢が一貫しているからだろう。
恋愛ではなく、友情でもない。もっとも近いのは家族という概念だが、この小説で描かれているのは崩壊した家族なわけだから、それも違う気がする。何であれ、社会的な代名詞をつけることはできない。みーくんとまーちゃんを結んでいるのは、もっと原始的な何かだと思う。社会以前の何か。
壊れたまーちゃんを指して、こう論じることができる。「ひどく傷つけられた人間は成長しても、他人を傷つけることでしか自分の外の世界と関われない」と。トラウマ、便利な言葉である。そういう理屈は、世の中に存在する。けれどもみーくんは一貫して、その理屈に抗い続ける。不幸が不幸を生み、悪意が悪意を生む連鎖へのささやかな抵抗。
その果てに彼と彼女が幸せをつかめるかどうかはまだわからない。物語はこの先を描いてないからだ。だが信じることはできる。嘘だらけの、病んだ世界でも、人は幸せになれる、たぶん。
タグ:入間人間
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書評 - 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
本書は、ライトノベルです。嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん幸せの背景は不幸入間人間嘘だけど。






























この作品は二番煎じだ