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ゲーム開発コミュニティのオピニオンリーダーではなくなったゲーム専用機メーカー

今週、サンフランシスコでGDC(Game Developer Conference)が開催されています。
ゲーム開発における変化の兆しを見ることもできるでしょう。

【GDC 2012】米国サンフランシスコにてGDC 2012が開幕
基調講演無しのGDC、主役不在の群雄割拠時代の幕開けか


今年は基調講演がなく、例年力を入れてきたゲーム機メーカーによる基調講演も無くなっており、大きな変化を感じます。1999年のGDCで宮本茂氏が講演した事で、あの任天堂の「ゲームの神様」が基調講演をしたという一事をもって、GDCは箔をつけた経緯があります。当時はまだ日本のゲーム開発が地盤沈下を起こしておらず、欧米のゲーム開発者から高いリスペクトを獲得していました。

N64はPSにシェアで押されていましたが、北米ではなかなか健闘していましたし、欧米で絶大な評価を勝ち得た『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の発売まもなくの時期だった事も大きい。任天堂へのゲーム開発者のリスペクトを一段と高める意味でも、GDCというイベントの権威づけの意味でも、両者にメリットがあったのは事実でしょう。
状況が変わったのは2010年で、プラットフォームキーノートがゼロとなり、代わりに、モバイル(フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット)ゲームやソーシャルゲーム(Web、モバイルアプリ)分野が大きく躍進した。この流れは現在も続いており、これらを対象としたセッションは増える一方であり、さらにGDCのカテゴリに「MONETIZATION(ビジネス化、収益化)」があることからもそれは窺える。グローバルでフリーミアムのビジネスが当たり前になっているからこそ成立するセッションカテゴリである。

 1999年に宮本茂氏が基調講演に登壇して以来、GDCで長年圧倒的な存在感を示してきた任天堂は、この大いなる流れを変えるべく、昨年2011年に代表取締役社長の岩田聡氏がGDC基調講演で最多となる4度目の登壇を果たした。岩田氏は、世の中に無数のダウンロードゲームが存在し、そのほとんどが無料で提供されているゲームであることを挙げ、「ゲーム開発は混沌の中にある」と定義し、「ゲーム機は、どうしても遊びたいソフトを楽しんでいただくために仕方なく買っていただくもの。私たちは、お客様にどうしてもソフトの高い価値を認めていただきたい」と従来のビジネススキームの正当性を訴えたが、開発者からスタンディングオベーションや拍手は起こらず、フリーミアムの大いなる流れも覆すことはできなかった

いまだ、任天堂が多くのゲーム開発者からの尊敬を集めているのは確かでしょう。しかしゲーム開発者コミュニティの新しい潮流を生み出すとか、ゲーム開発の最先端をリードしていくという役割を果たせなくなってきた、というのもまた事実です。

もはや、ハイエンドのPC向けゲーム、ゲーム専用機向けゲームのどちらも、ゲーム業界をリードするジャンルでは無くなってきています。それも当然でしょう。いまやゲーム開発は欧米圏、日本に限らず、アジア、新興地域にも拡大しており、スマートフォンやタブレット、ソーシャルゲームで開発を行っている人口は爆発的に拡大しています。その環境変化に適応できなければ、GDCは全世界のゲーム開発人口に対する中心的なイベントというポジションを維持できなくなるでしょう。


SCEはPSVitaにおいて、ソーシャルゲームとスマートフォンの台頭に対抗しようとしていますが、欧州はともかく、北米での立ち上がり方を見る限り、一定のプレゼンスを堅持するのが良くて限界で、ゲーム開発の新潮流をリードするのは極めて難しいでしょう。

任天堂と同じく、日本のゲーム専用機メーカーはいよいよ、ゲーム開発コミュニティのオピニオンリーダーではなくなった、と言えます。自滅しつつあるゲーム機メーカーと時代に適応しようとしても動きの遅いゲーム機メーカー。ささやかな希望という名の妄想的な願望は潰え去り、日本のゲーム機メーカーの優位性は失われています。

興味深いのはマイクロソフトの動向で、Windows Mobileという屑を抱えて生きているのはみっともない限りですが、北米に限定すれば、据置ゲーム機における事実上の勝者と言ってよく、次世代の競争ではSCEを踏み殺しきり、任天堂をリング外へ殴り飛ばせるかどうか。

SCEは北米では退潮傾向にあり、任天堂についてはかつての「ソニーは松下の研究所」的なやり方、すなわち「任天堂はマイクロソフトの実験所だ」というアプローチで、インターフェースのアイデアを適切に抽出したうえで、洗練されたネットワークサービスと結合させていけばよい。世界最大の北米市場で強固なシェアを固めてしまえば、任天堂とSCEはジリ貧化していきますからね。

まー、マイクロソフトも、ゲーム部門を牽引してきた幹部が退職したり、レッドリングでの莫大な追加コストが発生したり、色々と危うい時期はあったわけです……。にもかかわらず、現状こうなってきたのは任天堂とSCEの失策にすぎません。

SCEに関しては、開発の難易度が高く、価格も高かったPS3をここまでコツコツと立て直してきたことを評価してあげたい気もしますが、任天堂に関しては、あれほど圧勝していた優位性を経年劣化させてしまったのは本当に情けない。決定的な何かがあったというより、怠惰と慢心で手を打つのが遅くなり、優位性を摩耗させてしまっただけです。Wii市場の摩耗っぷりと、WiiUの将来性の低さはどこまでも嘆かわしく、まさに老衰企業の一語がふさわしい。

据置ゲーム機のマイクロソフト、ソーシャルプラットフォームのfacebookとZynga、スマートフォンのアップルとグーグル。ゲームの主要なプラットフォームが軒並み北米企業で占められる未来も覚悟しなければならないのでしょうね。


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コメント

モバゲーとグリーもガラパゴス?

飛ぶ鳥を落とす勢いのモバゲー・グリーともに、収益の多くを、日本以外の多くの主要国で違法な、
有料ガチャ、有料の確立変動アイテム等に頼ってるため、外国では法規制で営業不可なパチンコ産業と同じくガラパゴス産業のままの可能性が高いと思います
課金・収益化方法がグローバルスタンダードな北米・韓国等のSNSゲー・ネトゲ企業には
世界市場では太刀打ちできない可能性が高い

もし世界で通用する会社になるためには、課金・収益化方法を世界の主要国の多くで合法なグローバルスタンダートな課金方法のゲームをヒットさせる必要があります

>たる さん
失礼ながら、たるさん自身は、ほとんどソーシャルゲームをプレイも研究もしてないのではないでしょうか?もうちょっと勉強してきたほうが良いと思います。

国内においても、脱ガチャへの試行錯誤を始めているタイトルは当然あります。モバゲーとグリーでは、カードバトル依存度が高いグリーはガチャ依存度がやや高い点は確かで、怪盗ロワイアルが大ヒットしてカードバトルには乗り遅れたモバゲーの方がガチャ依存度が低いゲームへの意欲が高い傾向が見られます。

ドリランドの不正騒動等や、アンチソーシャルゲームな感情を抱いている人達が(その勢いが止まらないために)批判できるのがガチャのみという感じで批判していること、といった昨今のネット上での言説もありますが、不勉強の一語ですね。

モバゲーとグリーに関しては、国内で稼いだ潤沢なキャッシュで海外のソーシャル系企業の買収なども進めてますし、両社とも海外のプラットフォームを買収して、海外進出の足掛かりにしています。海外のノウハウの吸収という点では、そこまで深刻ではないでしょう。ただモバゲーとグリーは、まずは国内の高収益なゲームを海外にもっていくことを優先するのは自明ですね。

まー、ソーシャルゲームの国内の歴史を振り返っても、当初からガチャ依存度が高かったわけでもなく、「ドラコレ」以降に強まった傾向にすぎませんので、課金手段は他にいくらでもあります。ガチャがとても効率がいい手段なのは確かですが。この2年ほどで、その辺の答えは出てくるんじゃないかな。

コンシューマーから、脱却を図ってると言えば、最近だとコナミが顕著であると見受けられます。モバマスがコンシューマーユーザーも上手く取り込んだのを見てると、某プラスもソーシャル入りは時間の問題でしょうか。最近のカード収集系ソーシャルゲーは萌え心を刺激するデザインや、有名グループとのタイアップなど、徐々にですが固定ユーザーの確保を始めているように見えます。

まー、GDCつーか、海外の場面で「ハイエンドゲームだけがゲームだ!ハンドヘルド?携帯電話!?金儲けの為のガラクタなんか○ね!」みたいなギーグ向けパフォーマンスを「流石言いたい事を言ってくれるぜ!ぱねー!」みたいに2ちゃんねるの一部で持ち上げられてた時代と変われば変わるものですね(苦笑
今じゃ誰もかれもモバイルだソーシャルだ…
まー、日本で今で言うガラケーがバカ売れしてた時期に「日本人は携帯電話でネットするのwゲームとかバカじゃないのw?」って言ってた連中がそう言ってるのは皮肉的で、しかもそこに日本人の姿は(モバグリを除いて)存在しない…ってのは諸行無常を感じざるをえませんねえ
まあそれも「日本的感覚」であって欧米と言うか日本以外の全世界では圧倒的にクール&ドライ。
まー、しゃーないね

2010年か…既に往時の輝きは失われていたものの、それでもまだ再起のチャンスはある時期でしたね
それから収益は赤字転落、株価は半分以下になっちゃいましたが、まだたった2年前だったんですよね…

>アンチソーシャル
まー、嫉妬は醜い、以上。
で終わっていい話だと思いますが(笑)

一ユーザーとしては国内メーカーのハードではなくても、
次世代を感じられるスペックの『まともな』ハードでゲームが遊べればMSでもなんでもそれでいい気もしますが、
SONYや任天堂の存在感が消え去っていくのは悲しいですね。
大手サードがコンシューマーで挑戦しなくなっちゃったのも痛い気がします。

まぁそんな瀬戸際の状況でも任天堂は必死にSONY市場を潰そうと頑張っているんで
こんがらがって共倒れなんていうのは容易に想像できますね。
客層が違うんだから共存してけばいいんじゃないかなーと思うんですけどねぇ。

> ati- さん
コナミは「王者」として、ソーシャルゲームのコンテンツとしての認知度の拡大やユーザーの定着に力を入れてますね。


> ロケット弾 さん
> 海外の場面で「ハイエンドゲームだけがゲームだ!ハンドヘルド?携帯電話!?
> 金儲けの為のガラクタなんか○ね!」
今年のGDCの報道については、不勉強で趣味嗜好の狭い(国内業界やメディアの)人達が、自分達の狭さに無自覚であったがゆえに、意識的、無意識的にスルーしてきた海外動向がついに無視できないレベルに達したように見えますね。マイクロソフトがあのゲーマー向けネットワークであるXBOX LIVEにおいて、クラウド、ソーシャルを押してきた、というのは明白な変化として象徴的でした。

> 2010年か…既に往時の輝きは失われていたものの、それでもまだ再起のチャンスはある時期
2009年の「怪盗ロワイアル」、2010年の「ドラゴンコレクション」と、2年立て続けで大ヒットが出た頃に、きちんと時代の変化に対応していれば、もう少しマシな現在が待っていたのかもしれませんね。天空のお城にぷかぷか浮いていた人達に、それを察知するのは不可能に近かったでしょうが、油断の極みでしょうね。たかがゲーム専用機メーカーにそのような未来予想は望むべくもない。

結局、良質なコンシューマーゲームのハードとソフトを作れる会社ではあっても、そこどまり。コンシューマーゲームそのものが人々から見放されてしまえば、価値もたちまち落ちていく・・・・。コンシューマーゲーム全体の地盤の高低による影響を、自分達自身の力と過信した、といえば、厳しいかな? 傲岸不遜というか・・・・いや傲慢怠慢というべきかな。


>DAP さん
> まぁそんな瀬戸際の状況でも任天堂は必死にSONY市場を潰そうと頑張っているんで
んー、まあ、京都のいち企業でもあるし、世界的な大企業でもある、という二面性が悪い側に出ちゃってるな~、と思います。余裕あるくせに、大局観があまりに欠けているという。

「外側からの血」として入ってきた岩田社長が本来、客観的になってほしかったところです。まあ以前の日経の記事によれば、SCEとMSはすでに敗者で、次はAppleとGoogleが仮想敵だと社内でほざいていたそうですが、へそで茶がわくようなエピソードで微笑ましいですね。3DSやWiiUみたいなスクラップで、本気でAppleやGoogleに対抗できると思ってたのだとしたら、傲慢もはなはだしい・・・・。

国内のゲーム専用機メーカーは勝手に潰し合っていればいいんじゃないかな、と苦笑するほかありませんね。

>3DSやWiiUみたいなスクラップで、本気でAppleやGoogleに対抗できると思ってたのだとしたら
3DSが249ドルもした事なんて今となっては信じられない
2011年でですよ?せいぜい3年前位にそのかかくで今これくらいならまだわかりますが

3DSが対抗できるのはせいぜい日本におけるPSPまでです
だから
>まぁそんな瀬戸際の状況でも任天堂は必死にSONY市場を潰そうと頑張っているんで
奪える市場っていったらそれくらいしかないと言うのが現実じゃないでしょうか

WiiUも現行HD機がせいぜいでしょうが、今更そのレベルのものを新しく買うような客がどれだけいるでしょうか?

まー、江戸時代の人が黒船に立ち向かって言ったような蛮勇を思い出させてほほえましいじゃないですか
あるいは未開の部族がわけのわからないおまじないで文明人に立ち向かっていくような

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