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北米での最大の脅威はやはりアップル

国内の年末商戦をなんとかしのいだものの、業績の下方修正を避けられなかった任天堂。
3DSの大幅値下げや、Wii市場の低迷など、いくつかの要因がありますが、懸念されるのは北米マーケットでの存在感の低下でしょう。

  • 北米の据置ゲーム機市場では、Wiiが約4200万台、Xbox360が約3600万台、PS3が約2100万台。すでにHDゲーム機の普及台数がWiiを大きく上回っているのはもちろん、Xbox360がWiiの累計台数を抜くのも時間の問題となっている。
  • 本来、収穫期であるはずのハードサイクル後期において、Wii市場が低迷しており、Wiiの販売数量が当初計画よりも大きく下がっている。
  • 値下げの後、3DSの勢いは日欧米3地域すべてで回復している。しかし日本ほど、他地域での回復は力強くない。販売数量は下方修正が続いている。

不透明感の強いWiiUにしても、任天堂としては今年出さざるを得ない事情があります。海外では据置ゲームの市場、特にソフト市場が大きく、海外売上高の大きな任天堂としては、この市場を失うわけにはいきません。Wii市場が恐ろしく縮小している今、WiiUは出さないわけにはいかない製品なのです。

無論、現時点でコアゲーマー層が新しいゲーム機を欲しているかどうかは疑問ですし、ハードメーカーの都合がやや先行し過ぎているのも事実でしょう。

据置ゲーム機においては、任天堂の競合相手はマイクロソフトとソニーですが、携帯ゲーム機においては他のデバイスメーカーになるようです。

iPod touch と Angry Bird に駆逐された Nintendo 3DS
iPhone がなければ Angry Bird は生まれなかっただろうことを考えれば、間接的には「スマートフォンに負けた」と言えないこともないが、直接的な原因は、「親が子供に最初に買い与える携帯ゲーム機」としての地位を iPod touch が奪ったことにある。それも無料もしくは高々1ドルで買う事のできる Angry Bird がキラーアプリとして作用したのである。

ちなみに、以下が2011年第四半期の各デバイスの出荷数。

iPhone: 約3700万台
iPad: 約1500万台
iPod: 約1500万台(そのうち iPod touch は半数以上)
Nintendo 3DS: 約540万台

iOS デバイスというプラットフォーム全体を見れば、10対1以上の差を付けられているだけでなく、あまり目立たない存在である iPod touch にすら絶対数で負けてしまったのである。まさに、アップルのプラットフォーム戦略が功を奏したと言える。
(※強調は引用者)

それならPSPやPS Vitaはどうなんだ!という意見もあるでしょう。PSPは無論、敗残機です。
北米における推移を振り返ってみましょう。

PSPの歴史からPS Vitaの今後の動向を考える
米国での発売は2005年。発売から9か月で3.6百万台を売るという好スタートを切った
・翌2006年には急減速。おそらくソニーがPS3のロンチに注力したため
・2007年には価格を$200から$170に値下げ。2007年、2008年は好調を維持
・翌2009年には、さらなる価格の引き下げ等の措置にもかかわらず、突然の不調に転落
・そのまま2010年、2011年と続落

Michael Pachter(Wedbush Securities)らのアナリストは、2009年のPSPの劇的な転落を、Appleの携帯機及びiTunesの登場の影響によるものだと述べている。
日本とは異なる推移をしている事が改めて確認できます。まずPSPの失敗の原因でよく言われるのがスティックが1個しかなく、ゲーマー向けのアピールをしたにも関わらず、海外で人気のFPSやTPSが快適に遊べなかったこと。もう1つは、SCE自身が認めていた事として、PS3とPSPの2つの機種にリソースが分散し、PS3の立ち上げ以降、PSPの勢いが低下してしまったこと。第3にスマートフォンやiPod touchの普及によって、PSPの居場所が殺されてしまったことです。

北米では、日本よりもダウンロード販売への移行が進んでおり、PSPもハードサイクルの後半では、ダウンロード販売を推進する戦略に切り替えていましたが、iPhoneとiPod touchによってダウンロード販売の市場が駆逐されてしまいました。

PSP go、PS Vitaと続く、SCEのダウンロード販売重視は北米が主導したもの、とはよく言われますが、市場動向がそれを裏付けています。北米市場なりの一理があった、と言えるでしょう。PSVitaは競合機としてアップルをより強く意識したゲーム機です。任天堂とはすみ分けできるが、アップルとはすみ分けられない。そして任天堂機もアップルに食われていくという未来を予想していたのでしょうね。

現状やや中途半端な位置づけになってはいるものの、「無料+アイテム課金」モデルが導入可能になっているため、iPhoneで遊べるようなゲームを、よりリッチに楽しめることを売りにしたいところです。ただ、厄介なのは、iPadのようなタブレットが急速に普及していることです。電車通勤の多い日本と違い、北米での携帯ゲーム機の使用環境はリビングや屋内が意外と多く、タブレットと重なっています。

映像のリッチさでいえば、PSVitaはタブレットには敵いません。昨年末のタブレットの販売状況をみて、PS Vitaはまたもやアップルに居場所を食われた、と結論づけた業界人は少なくないでしょう。「判断した」ではなく、「結論づけた」という表現にしたのがポイント。

そして、それはWiiUにも半分のしかかってくる問題です。iPadが普及した環境に対して、あのコントローラはいかにもブサイクに映りますし、タブレットほど気軽に持ち歩けるようには感じられません。無論タブレットよりは高性能な映像が楽しめるでしょうが、価格の問題や、噂されているiTVなども控えているであろう事を考えると、Wii発売当時に比べて、居場所は最初から食われている、と言ってよいでしょう。

おそらくソニーは、次世代機はスマートテレビ戦略と絡めざるを得ないでしょう。そして有料のプレミアム会員制とゲーム機の通常のビジネスモデルをハイブリッドせざるをえないのではないか、と予想しています。マイクロソフトも同様。

任天堂は従来からビジネスモデルの変革にはネガティブなため、WiiUの値付けと性能バランスには苦心するのでしょうね。従前から書いているとおり、ゲーム専用機メーカーのビジネスモデルはアップルに破壊され始めており、ゲーム専用機のライフサイクルから得られる利益は今後、ますます低下していくでしょう。

その未来の暗さこそが企業価値を大きく毀損している主要因なのです。
この状況を変えるには、任天堂の製品を普及させるための新しい大ヒットタイトルが不可欠です。しかしただの大ヒットではやはり不十分。それはWiiが証明しましたよね?

「脳トレ」や「モンハン」のように大ヒットタイトルがサードパーティ市場を牽引する必要があり、言い方はアレですが、類似品ソフトが出回りやすい、パクリやすい大ヒットであることも大切なのです。多数のフォロワーが現れて、少しずつ違いが派生して、多様化していく。同時にマーケットが拡大して、販売タイトル数が増えて、ハードがますます活性化していく。

またそのソフトは無料配布型では駄目です。
儲からないソフトでは、誰もフォロワーになりませんから、やはり不十分です。そういう意味では、タッチジェネレーション相当のラインナップをあまり展開せず、内蔵ソフトで済ませようとした任天堂の初期戦略は、完全に的外れでした。内蔵ソフトがいくら面白くて、新しいアイデアに満ちていても、商売にならなければ、誰も後追いしません。有料版へアップグレードできるとか、有料のアイテム販売が可能とか、そういう道筋は最低限必要です。

そう考えると、なかなか条件は過酷だと思います。さてどうする?


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