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制作者の制作者による制作者のための賞が新設

「ゲームデザイナーズ大賞」が新設! ゲームクリエイターが制作者の視点で選考!
最初見た時、
ふーん、なんだろうな、これ。
と思った。

ゲーム業界って、なんだかんだで、これまではユーザー視点主義というか売上至上主義というか、面白いゲームをがんばって広報すれば売れるはずで、売れるゲームは当然ユーザー視点に立ったゲームだよね、という暗黙の了解があったような気がするんですよね。

いや、そんなものは暗黙の了解というより、無垢な信仰であり、妄念に過ぎなかったのかもしれませんが。

2010年に至って、制作者視点で面白いゲーム(良いゲーム)とユーザー視点で面白いゲーム(良いゲーム)の乖離がいよいよ深刻化したって事なのかもしれません。つか、ユーザー視点ひとつ取っても、カジュアルユーザーを指すのか、ゲーマーを指すのか。さらにゲーマーの定義って何よ?ってのも定義が拡散してしまって、仮に最大派閥のファミコン世代=団塊ジュニア世代を指すと仮定しても、年齢があがってオールドゲーム中心に遊んでいる人もいれば、ゲームから片足外している人もいれば、今もなお最新ゲームの情報を追いかけて最新ゲームや注目のゲームを精力的に買っている人もいる。

そういう状況を俯瞰した時、「制作者による制作者のための制作者視点の選考」にどんな価値があるかといえば、多様化して拡散していく評価軸の中に1つのくさびを打ちこみたいという意識をもった人達が増えてきたって事でしょう。むろん一歩まちがえば「制作者視点のただの自己満足」に堕する可能性もあるわけだけど。

まあ、でもそれでいいんだと思う。

あるメディアが成熟化するって事は、価値観や評価軸が分化し、多様化し、拡散することを意味するのであって、その上で商売する人達にとっては、自分が望ましいと思う評価軸を普及させるべく、主張および布教することに意味が出てきます。

それは「プレイ動画を上げるヤツは許せん」でもいいし、「ゲームレビューなんて当てにならない」でもいいし、「プレイしてないヤツがゲームを語るな」でもいいし、「ゲームは最後までやりこむもの」でもいいし、「家族や友達、色々な人と遊べることがゲームの新しい価値。一人用ゲームは滅びるよ、滅びるよ、衰退するよ♪ ゲーム業界ずっと見てきた賢いライターの僕が言うんだもの、間違いないよ♪」でもいい。

要するに、商売する上で都合のいい「ゲーマー像」「コミュニティ像」「マーケット像」を作り上げ、それが幾ばくかの実体性をもつ、あるいは実体性を信じられるほどの共同幻想に育て上げられればそれでいいんでしょう。


この辺りの問題意識は、たとえば小野憲史氏の下記のつぶやきにも通じるな、と感じます。
売れたゲームを全肯定するのが作り手。売り上げと異なる評価軸を設定するのが評論家。でも最近は両者が逆になりつつある印象も。。。
『サンシャイン牧場』や『怪盗ロワイアル』のようなソーシャルゲームをヒットしたという一事をもって全肯定したいというゲーム制作者はそれほど多くないでしょうし、かつて宮本茂氏が「たまごっち」を絶賛した任天堂でさえ、ソーシャルゲームは別物であるという態度を見せています。制作者によっては『トモダチコレクション』あたりも、認めたくない人はいるのでしょうが。

そもそも論として、仮に売れたゲーム、ヒットしたゲームを認めたところで、そのゲーム制作者にとって実は何のメリットも無いし、かえって墓穴を掘るという事態もあり得るわけです。脳トレブームの頃からそういう傾向はあったけれども、自分が作りたくもない、遊びたくもないゲームを肯定するメリットは制作者側にはまったく無い。少なくとも肯定を表明するメリットはまったく無いのですよね。

すると制作者が作りたい、遊びたいゲームをあたかも価値があるように主張し、できるかぎり多くのユーザーに同調してもらう方が良いのですね。「制作者による制作者のための制作者の選考」というのは、そういう現象なのだと思います。小説や映画の世界でも、似たような現象はあったし、小説の世界では最近は「本屋大賞」あたりが影響力を増してるわけですが。ゲームで言えば、「ゲームショップ大賞」かな。

将来的にはユーザー、クリエイター、ショップ、あるいはそれにメディアが加わったり、ユーザーの中身も細分化されて、ゲーマー大賞みたいな賞、あるいは共同幻想としての「ゲームらしいゲーム大賞」ができるのかもしれませんね。それらは成熟化の一過程であって、ユーザー像が多様化する中で、マーケットを分析するという受動的な立ち位置では商売上のリスクが拡大した結果、積極的に「ゲーム像」「ユーザー像」を定義&提案&布教しようという積極的な姿勢の表れなのかもしれません。


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