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市場を知り、己を知らば、百戦危うからず 『テレビゲーム産業白書2007』
テレビゲーム産業白書2007(メディアクリエイト)

ひょんなことから、1冊いただきました。3万5000円もするので、個人ではまず買わなかったでしょう。ありがたいことです。
この本は
第1章 テレビゲーム市場総括
第2章 テレビゲーム業界各論
第3章 テレビゲーム市場動向
第4章 テレビゲーム業界傾向
第5章 テレビゲーム小売店動向
という構成を取っています。
第1章と第2章では、ゲーム業界関係者が2006年のゲーム市場について、コラムというか論考を書いています。率直にいって玉石混交なのは否めないものの、P.48〜の「地域間格差による均一マーケティングの限界」は、各ハードのユーザー層を「ユーザーの年代」と「都市と地域」で分析し、現在のゲーム市場の実像をたった数ページで見事に描き出しています。必読の価値あり。特にSCEの人間は義務かもしれません(笑 贅沢をいえば、男女別の分布図があれば、より各ハードの特色が鮮明になったでしょうね。
最近の市場動向で注目すべきは、やはり女性向け市場の拡大でしょう。『白書』でも、P.212〜の女児向けタイトルについての分析や、P.222の男性向けゲーム・女性向けゲームの分析で、最近の動向が論じられています。男性向け市場にくらべて競合が少ないこともあり、大小さまざまな企業が女性向けソフトにチャレンジし始めています。
もっとも、実際のマーケットにおいては、女性のみに向けたソフトは大して売れません。極度に女性に寄ったソフト、男性がついてこれないソフトはよほど強力なタイトルでなければ、通用しません。
とりわけ、若い女性をターゲットにしたソフトは難しい。現実には、女性向け市場を支えているのは女児で、いっしょに母親も遊んでいるという形でしょう。家計を握っているのが母親だとはいっても、自分のためだけにゲーム機を買うか、ソフトを買うかと言うと、なかなか腰が重い。お父さんや息子も遊ぶから、娘といっしょに遊ぶから、という言い訳はやはり必要。敷居を乗り越えるための「言い訳」を多く提供したソフトが買われやすいはずです。
時間が無い人は、第3章のジャンル別の売上分析、第4章の「業界傾向」を読むだけでも、頭の中がスッキリ整理されるはず。興味深いデータがいくつもあり、例えば、2006年のオンライン対応ゲームの売上比率は、少し前には考えられない数字に達しています。
できれば、第3章の「新品ソフト販売本数Best500」と「中古販売Best100」に目を通してみることをお薦めします。ゲーム雑誌に載るのはせいぜい年間売上100位まで。しかしそれでは大手のタイトルばかりになってしまいます。500位までの掲載であれば、大量のソフトが網羅され、「ランキング上位には現れないが、コンスタントに売れている」ソフトの姿が見えてきます。
日陰に種は落ちている
「次の種」は日陰に落ちているものです。上位100なんて見る必要はありません。101位〜500位のソフトをざっと見てみましょう。時間が無いなら、101位〜300位でも構いません。そうやって何か感じたことがあれば、それが自分自身の手で掴んだマーケット感覚です。
そういう訓練を意識的にやることで、マーケットへの感性が研ぎ澄まされていきます。こういうデータ集的な本は、何と言っても詳細かつ大量のデータに触れられるところが醍醐味ですよね。
この手の本は高いので、個人で購入しやすくはありません。でも、じつは会社が購入していて、資料棚に置いてあるのに、手に取る人が誰もいなかったという事も結構ありそうです。もし会社に無かったとしても、会社の金で1冊ぐらい購入するのも悪くないでしょう。「市場を知り、己を知らば、百戦危うからず」です。

ひょんなことから、1冊いただきました。3万5000円もするので、個人ではまず買わなかったでしょう。ありがたいことです。
この本は
第1章 テレビゲーム市場総括
第2章 テレビゲーム業界各論
第3章 テレビゲーム市場動向
第4章 テレビゲーム業界傾向
第5章 テレビゲーム小売店動向
という構成を取っています。
第1章と第2章では、ゲーム業界関係者が2006年のゲーム市場について、コラムというか論考を書いています。率直にいって玉石混交なのは否めないものの、P.48〜の「地域間格差による均一マーケティングの限界」は、各ハードのユーザー層を「ユーザーの年代」と「都市と地域」で分析し、現在のゲーム市場の実像をたった数ページで見事に描き出しています。必読の価値あり。特にSCEの人間は義務かもしれません(笑 贅沢をいえば、男女別の分布図があれば、より各ハードの特色が鮮明になったでしょうね。
最近の市場動向で注目すべきは、やはり女性向け市場の拡大でしょう。『白書』でも、P.212〜の女児向けタイトルについての分析や、P.222の男性向けゲーム・女性向けゲームの分析で、最近の動向が論じられています。男性向け市場にくらべて競合が少ないこともあり、大小さまざまな企業が女性向けソフトにチャレンジし始めています。
もっとも、実際のマーケットにおいては、女性のみに向けたソフトは大して売れません。極度に女性に寄ったソフト、男性がついてこれないソフトはよほど強力なタイトルでなければ、通用しません。
とりわけ、若い女性をターゲットにしたソフトは難しい。現実には、女性向け市場を支えているのは女児で、いっしょに母親も遊んでいるという形でしょう。家計を握っているのが母親だとはいっても、自分のためだけにゲーム機を買うか、ソフトを買うかと言うと、なかなか腰が重い。お父さんや息子も遊ぶから、娘といっしょに遊ぶから、という言い訳はやはり必要。敷居を乗り越えるための「言い訳」を多く提供したソフトが買われやすいはずです。
時間が無い人は、第3章のジャンル別の売上分析、第4章の「業界傾向」を読むだけでも、頭の中がスッキリ整理されるはず。興味深いデータがいくつもあり、例えば、2006年のオンライン対応ゲームの売上比率は、少し前には考えられない数字に達しています。
できれば、第3章の「新品ソフト販売本数Best500」と「中古販売Best100」に目を通してみることをお薦めします。ゲーム雑誌に載るのはせいぜい年間売上100位まで。しかしそれでは大手のタイトルばかりになってしまいます。500位までの掲載であれば、大量のソフトが網羅され、「ランキング上位には現れないが、コンスタントに売れている」ソフトの姿が見えてきます。
日陰に種は落ちている
「次の種」は日陰に落ちているものです。上位100なんて見る必要はありません。101位〜500位のソフトをざっと見てみましょう。時間が無いなら、101位〜300位でも構いません。そうやって何か感じたことがあれば、それが自分自身の手で掴んだマーケット感覚です。
そういう訓練を意識的にやることで、マーケットへの感性が研ぎ澄まされていきます。こういうデータ集的な本は、何と言っても詳細かつ大量のデータに触れられるところが醍醐味ですよね。
この手の本は高いので、個人で購入しやすくはありません。でも、じつは会社が購入していて、資料棚に置いてあるのに、手に取る人が誰もいなかったという事も結構ありそうです。もし会社に無かったとしても、会社の金で1冊ぐらい購入するのも悪くないでしょう。「市場を知り、己を知らば、百戦危うからず」です。
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