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悲劇で終わる小説、いずれ救われる絶望の物語 『Fate / Zero 2 王たちの狂宴』

Fate / Zero 2 王たちの狂宴(虚淵玄)
『Fate』の外伝にあたる、第四次聖杯戦争を描いた同人小説の第2巻。
この巻でもセイバーの苦闘が続きます。相変わらず、セイバーがこっぴどく、いじめられます。いやはや、第四次聖杯戦争では、つくづく酷い目に遭いまくりですね。

王たちの狂宴というサブタイトルにふさわしく、3人の王が一同に集い、その王たる自分の信じることをぶつけ合うのですが、征服王と傲慢王という2人の強大な王に、セイバーは翻弄されるばかりです。
「騎士どもの誉れたる王よ。たしかに貴様が掲げた正義と理想は、ひとたび国を救い、臣民を救済したやも知れぬ。それは貴様の名を伝説に刻むだけの偉業であったことだろう。
 だがな、ただ救われただけの連中がどういう末路を辿ったか、それを知らぬ貴様ではあるまい」
「何――だと?」
 血に染まる落日の丘。
 その景色が、再びセイバーの脳裏を去来する。
「貴様は臣下を”救う”ばかりで”導く”ことをしなかった。『王の欲』のカタチを示すこともなく、道を見失った臣下を捨て置き、ただ独りで澄まし顔のまま、小奇麗な理想とやらを想い焦がれていただけよ。
 故に貴様は生粋の”王”ではない。己の為ではなく、人の為の”王”という偶像に縛られていただけの小娘にすぎん」
「私は……」
 言い返したい言葉はいくらでもあった。だが口を開こうとするたびに、かつてカムランの丘から見下ろした光景が、瞼の裏に蘇る。
ここで描かれている苦しみから彼女が解き放たれるのは『Fate』本編、第五次聖杯において、衛宮士郎と出会ってからです。つまり、この小説の中で、彼女が酷い目に遭い続けるのはすでに確定事項なのです。

この小説を読もうとする人は、おそらく全員が『Fate』本編を知っていると思います。悲劇で終わるほかない物語を読むのは、なかなか大変です。登場人物の大半が死亡することも、彼らの野望や夢や希望がこっぱ微塵に打ち砕かれることも、最初から見えているのですから。

しかし同時に、この小説の未来、『Fate』本編において、次の世代が救いをもたらすことも、僕らは知っています。つまりこれは、苦悩の中で次の世代につなげる何かを見出す物語としても読めるのです。そう読まなければ、彼らを待ち受ける運命、あと2冊で訪れる終局は凄惨すぎます。

もう1つ、この外伝ストーリーの魅力を挙げるなら、何と言っても征服王とそのマスターのコンビでしょう(笑 この2人が出てくると、沈鬱な雰囲気をすべてぶっ飛ばして、もののふの暴れる時代をおっ始めます。『Fate』を呼んでいたらいつのまにか『花の慶次』が始まっていたという感じです。

笑うほかない覇王っぷり。この人が本編に出なかったのが残念ですが、もし登場していたら、ストーリーが完全にぶっ壊れていたでしょうね。外伝だからこそ登場できたお人といえましょう。

Fate / stay night [Realta Nua] extra edition 特典 Fate胸像コレクション第一弾:聖杯【セイバー】付き


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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

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