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種火が思わぬボヤになったような話ですね。

「ドラクエ10」揺るがす重大課題 基本機能を賭博に使うプレーヤー
この記事が大きな反響を呼び、なんとスクウェア・エニックスの株価下落につながった……。
はちま起稿:『ドラクエ10』で賭博行為やダイスでの詐欺が横行中! →株急反落、テレビニュースにすらなる騒ぎに

そしてスクウェア・エニックスが速攻でプレスリリースを出すという事態に。
おそらく運営方針にも少なからぬ変化が出るでしょうね。
「ドラゴンクエストX」に関する一部報道について


新氏の記事が事実無根のデタラメというつもりはありません。取り上げている個々の事象は実際にゲーム内で起きている事です。が、懸念を表明することに夢中になって「やぶへび」感のある言及が多いのも確かです。ゲームに関する知識が乏しい読者には、はたしてそれがどれぐらい懸念される事なのか、大いにあり得る/まあまあ普通に考えられる/もしかしたら……/ありえないけど可能性はゼロとは言えない、の区別がつきにくい。

個人的に一番驚いたのは、報道のスクリーンショットの左上に「ソーシャルゲームに新たな懸念浮上」というテロップが表示されていた事です。『ドラクエⅩ』はゲーム専用機Wiiで発売された月額課金型のゲームで、いわゆるソーシャルゲームとは異なるもの、というのがゲームファンの常識でしょう。しかし一般のメディアなんてものは、そしておそらく視聴者の大半にとっては、そんな区別なんてついてないんですよ。

オンラインゲームとソーシャルゲームの区別なんて付いてません。オンライン化されたコンシューマーゲームもソーシャルゲームと区別つかんのです。当然ですよね、ゲームファンの引いた区分なんて、ゲームに無関心な一般人が知るわけがない。


この騒動が着火から燃え上がるまで早かったのも、コンプガチャ騒動に絡んで「RMT」の問題が指摘されていたからですし、おそらく新氏が強めに懸念を表明したのも、その件があったからでしょう。ソーシャルゲームやアイテム課金ゲームに留まらず、かなり広い範囲でオンラインゲーム全般に規制が広がるのを恐れているのでしょうね。

この春からソーシャルゲーム業界ではトレードに対する自主規制が強まっています。それは警察を含めて行政側がRMTの問題に注目し始めたからです。より正確にはRMTとゲーム内の確率要素を組み合わせた場合に賭博が成立するのではないかという観点です。

a.運営による課金ガチャ+ユーザー間のトレード+オークションサイトでの現金取引
→パチンコの3点方式と同じようなもの!

という論理が成り立つのであれば、

b.ユーザー間の仮想通貨によるサイコロ賭博+ユーザー間のトレード+オークションサイトでの現金取引
→オンライン賭博と同じようなもの!

という論理だって成り立つ危うさはありますよ。残念ながらね。aの論法も、bの論法もどちらも非常に馬鹿馬鹿しいこじつけだと思いますが。

ゲームファンからすれば論外極まりないこじつけであっても、世の中にはゲームが好きな人達ばかりではないわけです。行政において規制を拡大したい立場の人間にとっては、ソーシャルゲーム業界だけでなく、従来手出ししにくかったコンシューマーゲーム業界に対しても、オンラインが絡めば対象にできる好機にもなり得ます。


ネトゲ研究日誌 - オンライン元年か?
 この騒動の少し前にソーシャルゲームのコンプガチャ騒動が起きていた。厳密にはコンプガチャよりもそれだけの課金を強いる内容がRMT市場を膨れ上がらせていた事が問題なのだが、彼らの策略で悪いのはコンプガチャ、コンプガチャを規制したから問題なしのような論調で流されてしまった。

 そして、彼らの売上は今日も変わっていない。つまり、アレに昔と同じか、それ以上の金を払う人達が存在しており、彼らが監視や規制をしようとも、今日もRMTが行なわれているのである。

 オンラインゲームがPCだけでしか遊べなかった時代はPCで遊ぶ事自体がマニアックであり、RMTと言えば隠語に近い専門用語だったのだが、ソーシャルゲームが普及し、国民的RPGがオンラインなどという領域に踏み込んだせいで、RMTが一般人でも知りそうな勢いになってきた。

 あまり内容を深く知らない人がRMTを聞けば、ゲームで現金が儲かるのかと勘違いするだろう。そして彼らの耳には月に40万や50万も儲けている人達の話が飛び込んでくる。そうなればどうなるか。今までの何倍もの人がRMT目当てにゲームをするようになるのである。それは当然、ハッキングやマネーロンダリングの数も増加させ、それは売る側のセキュリティ対策費へと跳ね返ってくる。

RMTはアイテム課金型のゲーム以上に、月額課金制のゲームで蔓延りやすく、セーブデータの販売という意味では完全無料提供されているオンラインゲームも対象になり得ます。仮にRMTが法的な規制を受ける事になったり、何らかの監督機関ができる事態になった場合、ソーシャルゲームやPCゲームに留まらず、コンシューマーゲームも対象に含み得るわけです。法の論理でいえば、たいした区別はありませんから。


ゲームファンの心の中では、ソーシャルゲーム、PCオンラインゲーム、コンシューマーゲームも間には絶対的な境界線が引かれており、RMT云々などは汚らわしいソーシャルゲームとPCオンラインゲームの世界の物であって、安全で安心でキッズも遊べるコンシューマーゲームの世界には関係ない事なのかもしれませんが、別に法律や行政で区別されているわけでも、一般人の認識として区別されているわけでもありません。ゲームファンが普通に考えてあり得ない事であっても、一般人や行政が「普通に考えて」くれる保証は何もないのですよ……。

望むと望まざるとに関わらず、ゲームという大陸は巨大になってしまった。東に端にいる住人からすると、西の端にある国はゲームではないのかもしれない。でもそんな境界線は、ゲーム大陸の住人にしか通じないんです。RMTはソーシャルゲームとPCオンラインゲームの問題で、コンシューマーは無関係、とはいかないんです。従来は、タイトル数が少なかったり、ライトなユーザーが接触する機会が限られていて、注目されていなかっただけなんですよね。厳然たる区別があるわけではない。

では業界としてどう身を守っていくかというと、対行政でのコミュニケーションと、隙を作らない事の2つでしょう。隙を作らないというのは、例えば運営会社がパトロールを強化してあからさまな業者やダイス屋詐欺のようなケースをさらに取り締まることです。完全な取締りはあり得ませんが、要はクレームが少なければ、問題が大きくなる事はありません。安全な範囲で楽しく遊べている分には、そもそもネットで騒がれる事はないし、騒ぎが拡大する心配もありません。

まー、今回は種火ぐらいの段階で話題が拡散&拡大しまくって、ボヤになったような印象ですが(汗 「ボヤを起こすな、ゴルァ!」という意見も多そうです。でもボヤで済んで、防火意識が高まって良かったという考え方もありますしね。やぶを突いて蛇が出たけど、龍じゃなくてよかったねというか。


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東京スマートフォンゲームショウというか、夏の終わりの風景の雑感。

東京スマートフォンゲームショウだな、これは。
「東京ゲームショウ2012」出展予定タイトル第1弾が発表―スマートフォン、タブレット向けタイトルがさらに増加
8月30日時点での発表にすぎないとはいえ、タイトル比率ではスマートフォンとタブレットが大きく、コンシューマーゲーム中心のショウというイメージではありませんね、もはや。行列の長さで競えば、『モンハン4』が一番なんでしょうけど。

マイクロソフトの不在や、任天堂が例年出展していない事、さらに任天堂が独自で体験イベントをやるにせよやらないにせよ、WiiU向けのプレイアブルタイトルが出展されない事も影響しています。マイクロソフトと任天堂は欧州のゲーム展示会である「gamescom」にも出展しませんでしたが、独自路線を貫くといっても、その結果として、ゲーム専用機の存在感が低下してしまえば、一般の報道やゲームファンに与える心理的影響は大きいでしょう。

ゲーム専用機が市場の中心だった時代であれば、敵対的な勢力と横並びになりたくない、というある種のプライドも一定の合理性はあったかもしれませんが、大局を見据えた判断をそろそろすべきでしょう。本当の仮想敵はどこなんでしょうかね?

まー、マイクロソフトがTGSに出ないのは現状のXbox360市場を考慮すれば、致し方ないのもわかりますが、新ハードを発売する任天堂はどうなんでしょうか。

任天堂サイドもTGSに参加しない表面上の理由は並べてますけど、それが嘘だってことは古い業界人ならわかってるわけで、任天堂がTGSやCESAに対して置いた「溝」は結局両者にとって損失でしかありません。つか、任天堂が絶頂だった2008年のCEDEC AWARDの第1回で、CESA側からの政治的なアピールは送られていたわけで、その際に関係修復をもっと進めていればよかったのにな、と残念ですね。天頂を極めた瞬間にこそ、頭を下げる事の価値が最大化されるわけで、それができるのが天子の器ですね。ま、そんな器はめったに見ませんが。

ソーシャル勢ではグリーとgloops(モバゲー陣営)がそれぞれ大型ブースで出展します。

モバゲーはゲーム展示会には消極的な傾向が強いですね。gloopsは広報費を張ってますが、最近のアプリの動向を見ると、ちょっと心配になります。上場まで一気に行けるのか。地合いがよろしくないですよね、正直。とはいえ、gloopsやgumiは上場してキャッシュを集め、ガツンと行きたいところでしょう。


スマフォ向けでいうと、3D物が増えてきており、順当に爆死を続けています。これからもまだまだ出てきますが。3D物を仕込んでみたけれども、ブラウザ型のカードゲームが欧米でも通用したので、そっちにばかり力を入れて、3Dネイティブ物は爆死に任せるという適当なやり方が、王者の食い散らかし方で素敵です。モバゲー、グリー共に似たような態度ですが、特にグリーは短期で戦略が変わりすぎでしょう。

PS3で『AFRIKA』を手掛けたライノスタジオが開発した『ワイルドサファリ』とか、SNS企業がコンシューマーで仕事のなくなった会社に相対的に低コストでスマフォゲームを作らせるケースが出てますが、うーん……。SLG+3D表示で演出というパターンで、これから色々と試行錯誤が行われるんでしょうか。

モバゲーの側も『NINJA GAIDEN』もカードゲーム+3Dアクションバトルという組合せで、なかなか試行錯誤感が発揮されています。つか、カードにもっと金をかけて、素敵な品質にすべきだと思うんですが。レベルファイブ『ニノ国モンスターズ』も、リリース1か月でカード画像をすべて修正するという荒業をかました末、黒歴史になりましたが……。

とか言ってる間に、グリー寄りのコナミが虎の子の『メタルギア』をグリー向けに発表しました。著作権表示でグリーの名前が入っているので、グリーが開発費を負担して引っ張ってきたのかな、と推察されます。
グリーとKONAMII、Android/iOS「METAL GEAR SOLID SOCIAL OPS」発表
シリーズに登場の人物やメカが総登場するソーシャルゲーム



モバゲーとグリーの両陣営にいえますが、どっちも短期間で社員が増えた結果、並行で動いている案件が増えすぎて、ファーストパーティのタイトルのほうがサードパーティより微妙、という事例が目につくのが激しく残念です。

結局どちらの会社も、競合となるベンチマーク相手がいる時は、追いつき/追い越せの精神で激烈な戦闘能力を発揮するものの、トップになった途端に誰を殴ったらいいのかわからなくなり、迷走して、抜かれるというシーソーゲームを繰り広げています。売上が上がる事より、仮想敵に勝つほうが重要でやりがいが出る、みたいな。

楽天あたりも、もっと以前から電子書籍端末を準備できたはずなのに、AmazonのKindle Fireの日本上陸の足音が聞こえてから本気を出して、短期立ち上げで事故ってるあたり、国際化以前にやる事が無いか、と突っ込みたくなります。

Rakutenization - 書評 - たかが英語!
徹底した「二番手戦略」という指摘は鋭いし、ある意味、強いIT企業には共通した部分です。
と書くと、「日本企業はそれだから……」という人もいらっしゃるかもしれませんが、facebookだって最初のSNSではなかった事を忘れてはなりません。しかし彼らには「+α」があった。強いIT企業が勝ち上がるまでは、実はそこまで日本と欧米で差があるわけではありません。日本企業はトップに立ってからの目線が低いだけです。

いや、その点についても、SCEと任天堂の事例を見れば、IT企業によらないんですが。トップにチャレンジする時が一番輝いていました。ま、トップに立つと駄目になるのは、日本の経営者の特徴ですね。


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2012-08

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