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敗戦処理の重さが気になりますね。それにしても敗戦処理は王様の仕事ではないよ。

任天堂の2012年の第1四半期の決算が発表されましたが、逆ざやは解消されておらず、3DSの敗戦処理が重くのしかかっている事がわかります。PSVitaに一発ぶちかますことはうまくいったものの、スマートフォンが台頭する中、ゲーム専用機ビジネスに自滅ダメージを与え、SCEと並んで敗者に転落したままです。

任天堂の1Qは103億円の営業赤字…収益性改善も3DSの逆ざや解消せず
ちなみに、任天堂の第1四半期の売上高の推移を示したのが下の表だが、これを見て我が目を疑ったのだが、2008年4-6月期に比べて、2012年4-6月期の売上高は5分の1の規模となっている。
たった4年で売上が5分の1というのはジョークの領域で、この時点で経営陣の総退陣が主張されてもおかしくないほど。過去の実績のおかげともいえますが、一方で後継者が育っていない事にも救われていますね。

この辺は国内のゲーム大手と同様で、なんでいつまでもあの社長が居座ってるの?という企業は大抵、社内が派閥に割れており、バランサーとしての社長が不在になると機能しなくなる、という笑えない話が裏にあったりします。

任天堂IR:2012年Q1。赤字幅は縮小。大型タイトルが続くQ2で復活なるか?
各四半期の平均的な比率と比べた場合、Q1でのセールスは予定のおよそ半分程の進捗だと思われる。今回のQ1での決算ではガイダンスは据え置かれているため、次の半期決算での下方修正を避けるためには、Q2で大きく挽回する必要がある。幸いQ2にはハードでは3DSLL、ソフトではNewマリ2、DQXというブロックバスターの投入が予定されており、これら動向次第では挽回は不可能ではないだろう。
二期連続の赤字は、ごく一般的に言えば経営陣に対する赤信号だ。岩田氏もその点を意識しており、二期連続の赤字は絶対出さないと強調している。この重荷の意味は小さくない。

さて、Wii Uは大なり小なり逆ザヤでの販売は不可避だと思われるが、赤字の幅がどの程度の大きさになるかは、通期での損益全体に大きな影響を与える。二期連続での赤字を避ける必要上、Wii Uの価格の決定にこの点が影響することは避けられないだろう。Q1が不調であったことで、Wii U価格決定のフリーハンドはかなり小さくなった(つまり価格は高くせざるを得なくなった)可能性がある。
この夏以降でどれだけ挽回できるかが注目ですね。3DSLLは利益率が改善されている事から、ここで台数を稼いでおきたいところ。

WiiUに関しては、今期の決算だけを気にして価格設定するのはさすがに愚かすぎると思います。来期も含めた販売ペースを想定して価格設定すべきです。

粉飾というレベルの行為はしないにしても、来期以降にコストを付け替える等で、決算の見栄えを整えてくるのではないでしょうか。来期WiiUが売れれば、その程度のコストの付け替えは吸収できますし、来期WiiUが売れなければ、今期の決算を取り繕ったところで、無駄なことです。


しかしそんな事より、現在の任天堂の(あるいは日本の家電メーカーの)最大の問題点は、社長を含めた経営陣が「本来の仕事」をしていないことにあるのでは、と思います。率直に言って、敗戦機である3DSやWiiUの売上を上げるとか、利益率を上げるなんて、部下にやらせておけばいいような仕事であって、ゲーム専用機のビジネスモデルが急速に崩れつつある中、新しいビジネスモデル、あるいは据置機と携帯機とは異なる3本目の柱を打ち立てることが最重要です。

DSを出す際に「第3の柱」とか何とか、言葉だけ適当に並べましたが、実際には任天堂はバーチャルボーイを発売して失敗して以降、据置機と携帯機の2本柱のみでビジネスを続けてきました。そんな状態だから、iPadを見て「大きくなったiPod Touch」「私にとって驚きはない」などと発言してしまう訳ですよね。アップルがやれば、タブレットという新しい市場領域が誕生し、任天堂がやればただのサイズバリエーション()。新しい柱を本気で打ち立てにきた企業と、従来路線の延命措置に逃げた企業の残酷な落差がここにあります。

どうやって売上を1兆円上げられるかに挑戦すべきで、3DSとWiiUの売上を1,2割上げたり、社内のコスト削減で利益率を数パーセント上げるような真似は、役員(少なくとも重責のある役員)がやるような仕事ではありません。敗戦処理は部下がやればいいこと。

会社の顔役が商品をアピールするのは当然ですから、その程度の仕事はこなすにせよ、開発出身である岩田社長の仕事は新しい柱を立てることであって、ダイレクトだの、社長が訊くだの、内輪受け以上のものではない宣伝に時間を浪費する事ではないのでは?

はちま紀稿あたりのコピペブログから「それにしてもいわっち、最近訊きすぎィ!」などと突っ込まれる現状は、社長の時間の使い方として間違っているのでは?

どれほど優秀な人であっても、24時間というリソースは等しいのであって、任天堂クラスの大企業の場合、会社の売上に責任をもつという意味では、社長の1時間は1億円以上なのですから、道楽みたいな事に時間を浪費すべきではないでしょう。別に毎度毎度社長が出張らなくてもいい内容に思えるのですが、気のせいですか?

「前半が神君、後半が暗君」といえば、ソニーの出井氏が思い浮かびますが、出井氏もEdyという仮想通貨の名称にまつわるエピソードといい、後半は本質的な仕事から逃避して、名誉欲と出たがりに終始した印象が強く、企業の成長ステージにあわせた自己改革ができなかったように思えます。ま、日本の大企業の経営者は、そういう人物が多いなと感じますが……。


そもそも役員報酬が低すぎますよね。任天堂クラスの企業であれば、社長は3~5億円ぐらいもらっていいでしょう、普通。大赤字を出したとしても、下げても1億円以上はキープすべきです。役員報酬が低いと、外から役員を招きづらくなり、客観的な視点が損なわれてしまいます。報酬を多くもらっても、それだけ稼げばいいのであって、1兆円売上を上げるのだから、たかが役員報酬を数億上げるぐらいでガタガタ言うな、と考えるのが当然です。

町工場や個人商店ではないのですから、役員報酬が低いというのは誇るべき事ではなく、恥ずかしい事です。オーナー一族だった前社長の時代ならともかく、社長交代して10年が経過して、いまだにこういう感覚で経営体制が成り立っている事が不思議でなりません。

任天堂に限らず、ソニーも、家電メーカー各社も、共通した問題点を抱えています。客観的な経営ができないような報酬体制、日本人比率が高すぎる組織、新しい事業を打ち立てる努力を放棄して目先のコストカットに走る経営陣、……。小役人みたいな仕事を経営陣が率先して行うのはおかしい。そんなものは経営陣のやる仕事ではないでしょう。

DSの焼き直しの3DS、Wiiの焼き直しのWiiU。そんな小さな製品にキーパーソンが多大なリソースを割かなければならないのだとしたら、末路など知れたもの。焼き直しの製品だと思われているから、大きく値下げしなければならなかったわけで、屑みたいな機械を必死に売るのは中堅マネージャーがこなせばいいこと。

新しい事業や製品を打ち立てるためのリスクを取る仕事を指示(指揮)すべきでしょう。どこの世界に王様がしんがりを務める国があるのか。1兆円を生み出すプロジェクトは、社員が負える範囲のリスクではありませんから、経営陣が率先してリスクを負わなければならない。それが道理なんですがね……。

創業者社長とサラリーマン社長の違い、限界といえばそれまでですが、アップルがジョブズ復帰で奇跡の復活を遂げ、グーグルも共同設立者のラリー・ページのCEO就任によって事業の選択と集中が明確になりました。今なお輝いている企業はリスクを取れる人間をトップに据えています。トップがリスクを取れば、社員もリスクを取るし、トップがリスクから逃げれば社員も逃げる。当たり前でしょう、そんなこと。


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2012-07

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