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凄い作品はないかもしれんが、悶えるね!

今期のアニメでいうと、『パパのいうことを聞きなさい』で俺は小さい子供が好きなはずはないが、好きになりそうだなあ……と思いつつ、キュンキュンしておりますが、原作の書評を書いておりませんでしたね、そういえば。しかしスーパーダッシュ文庫といえば、アニメ化においては、いえアニメ化以外でも、さまざまな所業を繰り返してきたことで知られておりますが、いやはや、素晴らしいアニメです。



大学生の主人公が姉の娘3人を引き取るという、えらく強引な設定を成立させるために、悲惨な出来事が挟まれるのは確かですし、ブヒりにくいという声が大きいのもわからないではないのですが、ただのブヒではなく、「父性」をブレンドした愛情を感じるのがこの作品なのではないかと思うのです。つか、ただのブヒアニメだったら、全国で恐ろしい事件が起きそうだよ!俺もヤバいよ!

『あの夏で待ってる』は2012年にもう一度おねティーが観られるという事実に愕然としつつ、視聴者であるおれ自身が果たして成長したのかなあ、してないのかなあ、どっちでもいいや、青の可哀そう萌え、敗者萌えはホント可愛いね! さやか的な敗者オーラにキュンキュンします! ゆかりん=檸檬=苺の不変っぷりにも悶えるよ。



『偽物語』はストーリーの進行テンポに辛さがあるのは否めませんが、それを言ったら、『猫物語』以降をアニメ化する際はどうすんのよ、という気もします。それにしても、忍の声は脳内イメージと違うよなと思いつつも、お風呂シーンはたまりませんでした。犯罪だよ、これ。犯罪!



しかしブツクサ言いながらも、エロエロ度が増している『偽物語』はアニメ放映以降、原作を4回再読し、アニメも恐ろしゅう回数リピートしております。いやー、素直だね、俺の中の男の子。まだ元気だったんだっ!

その割に最近エロゲーをやっていないので、素晴らしく発散していこうかと思います。一度始めると、半日どころか、丸二日ほど、ほかの事をしたくなくなるので、毎日ちょっとずつ進めるというプレイがつらくてしょうがないのです……。1週間ぐらいまとめて休み取りたいのですがねえ……。


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その幻想市場をぶち壊す・・・・?

昨年の予想を上方修正する形で、1月下旬にレポートが出ています。
三菱UFJモルガン、2012年のソーシャルゲーム市場は4000億円超えも可能と指摘
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、1月23日付けで「ソーシャルゲームの正体を探る(Ⅳ)」と題するレポートを発行した。2012年の国内ソーシャルゲーム市場は、3832億円になるとの予測は従来通りだが、足元の強いモメンタムが続くならば、2012年は4000億円市場も可能との見通しを明らかにした。2013年は4320億円予想としている。


昨年のレポートはこちら↓で、2013年の市場規模が上方修正されているほか、2012年についてもかなり強気の予想が出てきているのがわかります。
2012年のソーシャルゲーム市場の展望
昨年最も話題を集めたのが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券による予測だ。同証券では、2012年のソーシャルゲーム市場は、2011年予想比42.3%増の3394億円となると予想し、さらに翌2013年には4135億円に伸びるとしている。

この上方修正はおそらく年始の各タイトルの売上の状況をヒアリングした結果が反映されてきているのかな、と思いますが、ソーシャルゲーム&オンラインゲームでは勝ち負けが明確化してきており、昨年の段階で中国、韓国系の資本が入っているオンラインゲーム会社の一部では、タイトルの整理や日本側の人員の整理が進んでいます。ゲームオンなどはわかりやすい事例でした。

そしてブラウザゲームにおいてもベクターが下方修正を発表しています。7タイトルを畳むというのはなかなかインパクトがありますね。
ベクター、第3四半期は営業益85%減・最終赤字…減価償却費の増加や一部タイトルで減損

ソーシャルゲーム業界でも勝敗が目立ち始めており、『しろつく』で成功をおさめていたケイブもカードゲームのブームに乗り遅れたり、コンシューマーゲーム事業の悪化によって、経営戦略を見直し始めています。
ケイブ、第2四半期は2100万円の営業赤字に…開発費の増加や家庭ゲームの不振で

一方、ボルテージのように恋愛ゲームで強いポジショニングを築いている企業はいたって好調。同ジャンルは競争が激化していますが、経営資源をより集中させていくようです。
ボルテージ、恋愛ゲーム好調で第2四半期の営業益予想を78%上方修正

動きが早い業界のため、半年もすれば、勝ち組と負け組が容易に入れ替わることも珍しくありません。あれほど差のあったモバゲーとグリーさえ、容易に立場が逆転してしまいました。1つ重要な視座として、下記の講演資料は有益です。
2011年11月25日 中央大学 講演概要 「ゲーム産業の業態変化」

サードパーティ視点からの非常に秀逸な産業論に仕上がっています。残念なのは、自社の経営にこの分析がほとんど生かせていないように見えることでしょうか。

スライド14スライド15だけは確実に目を通しておいたほうがいいと思います。
プラットフォームとしてのゲーム。世の中でゲームプラットフォームと言われておりますが実はそうではなくて、「怪盗ロワイヤル」「釣り」「ファームビル」なんですよ。あまりにもそのユーザーが増えたんで、そのユーザーに対して他のゲームを売った、大昔からのクロスセリングというだけです。ゲームプラットフォームではなくゲームなんです。よく見ると1個のゲームなんです。そこに他のものも置いてある。まだ持続的に成長できるビジネスモデルになってないんですよ、実は。数もFacebook、Zyngaがユーザー数で3億人とか言われてますよね。DeNA、GREEで大体3千万人くらい。

Zynga、DeNA、グリーの趨勢を分析する上で、この指摘は極めて正しい。実の所、ソーシャルゲームはパッケージゲーム以上にヒットタイトルで趨勢が決まる構造になっています。なぜならハードウェアを購入する必要がなく、人々はいともたやすく、異なるゲームプラットフォームに移動できるからです。

ゲーム専用機のかつてのビジネスでは、先に一定の台数を普及させることが重要でした。ある程度の差がつくと、普及台数が伸びているハードにより多くのソフトが集まり、ユーザーもさらに集まっていくというスパイラルが働きました。任天堂の山内前社長の名言にあるとおり、ユーザーはハードを買いたいのではなくて、ソフトを遊びたい。できることなら購入するハードは1台で済ませたいのが当然です。

そのためにゲーム専用機のシェア争いは、一度趨勢が傾くと、そこからの逆転は難しく、約5年に1度の大勝負でした。しかしソーシャルゲームではその図式が成り立ちません。モバゲーがグリーを圧倒し、グリーがモバゲーを逆転するまでにかかった時間は、わずか1年ほどなのです。

そしておそらく、ゲーム専用機でさえ、似たような傾向が表れつつあります。その何よりの証明がWiiマーケットの衰退や、PSPマーケットが後半盛り返した事です。ゲーム専用機の価格帯がある程度落ちてくると、高価なゲーム専用機を購入した事による拘束が弱くなる。結局アクティビティーの高い機械でソフトは買われるのですよね。

それにしてもサービスベースでゲーム機を設計できる会社が1社も無いというのは悲しい事ですね。あえていえば、かつてのマイクロソフトのXbox事業のみがその域に達していたのでしょうが、自閉的なネットワークに固執し過ぎて、アドバンテージを生かせませんでした。


任天堂大勝利ぃぃぃぃぃぃっ!

ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ……っ、
という年末年始の一部ネットユーザーの雄たけびがいまだに耳に懐かしく聞こえる昨今、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

任天堂が2012年3月期の業績予想を下方修正…最終赤字が200億円から650億円に拡大
ロイターの報道によれば、「ニンテンドー3DS」の販売計画を1600万台から1400万台に、「ニンテンドーDS」を600万台から550万台に、「Wii」を1200万台から1000万台に引き下げたとのこと。

同社の発表した業績予想は、売上高6600億円(前回予想7900億円)、営業損益450億円の赤字(同10億円の黒字)、経常損益950億円の赤字(同300億円の赤字)、当期純損益650億円の赤字(同200億円の赤字)とした。

まあ予想通りというのが大方の反応でしょう。
本体に1万円つけて売っていたような売り方をして、虚構というとやや語弊がありますが、増幅された数字を積み上げてみせたところで、そこからどうやって利益を得るのかを真剣に考えなければならないはずです。

任天堂Q3の決算: とりあえず雑感
HWだけだなく、SWが激しく不振なのはそれ以上に厳しい。
以前のエントリでも述べたとおり、本ブログは、3DSは昨年の値下のタイミングで3DSはコア層をあきらめ、ターゲットをキッズ層に移したものと考えているが、もしそれが当たっているとすれば当然の帰結だといえる。

さすがに次回の決算でさらに悪化することはないように思うが、次回は来年度のガイドラインもあわせて発表しなくてはならない。ここはどう凌ぐのだろう?
3DSの1,600万台という高すぎた目標は、おそらくはWii、DSの穴を埋めるという必要性から生まれたトップダウンの目標だったと思われるが、それと同じことがWii Uでも再現されるのだろうか?

天空から落ちるという表現をすべきなのでしょうかね。
期待に応えられない企業の株価が落ちるのは当然です。アップルやグーグルのような天上にのぼり詰めるかと期待された企業も、いまや地を這う旧世代企業となり果てました。

コンシューマーゲーム業界の地盤沈下を高みから見下ろす天空のお城も、大地に墜ちれば、地盤沈下と共に一緒に沈んでいく他ありません。ビジネスモデルそのものが変化してないにもかかわらず、業界の地盤沈下に対して危機感を抱かず、天空の浮遊感に浸っていれば、後手に回るのも自然なこと。

任天堂は違う。確かに違いはある。同業他社に対して資金余裕もある。
しかし本質的には違わなかった。
その結果がこの有り様です。

コンシューマーゲーム業界という大地が沈めば、その上に浮かぶ天空のお城も沈む。自然の摂理ですが、想像力が及ばなかったのは残念でなりません。自社だけが売れればそれで良しという姿勢では立ち行かない。気づくのが遅すぎましたね。

任天堂、円高や「3DS」販売不振で初の営業赤字へ
任天堂の予想修正について、いちよし投資顧問の運用部長、秋野充成氏は「コンセンサスよりもはるかに下なのでネガティブ」との見方を示した。同氏は、ゲーム専用機をベースとするゲームカテゴリーは今後、縮小していくとみており、任天堂は新しい成長分野を見つけないと今のスケールを維持できない可能性もあると指摘した。
株価が1万円割れするかどうかはまだわかりません。その辺を最低線として買っている人達もいるでしょうから、そこが崩れると一気に売りに転じるでしょうが、まだしばらくは持ちこたえるのではないかと思います。問題はWiiUです。

アップル、時価総額で再び世界一に 終値でエクソン抜く
今やアップルと任天堂の企業価値の差は20倍以上。かつて日経にリークされた岩田社長の「次の敵はグーグルとアップル」という社内発言も、今となっては虚言にして妄言。誇大妄想に等しい。

アップルとグーグルはおろか、Amazonにさえぶち抜かれる日もあるいは……。タブレット市場はアップルの圧勝で、それに食い込める可能性があるのがAmazonのKindle Fire。次世代、あるいは次々世代には、ソニーと任天堂の携帯ゲーム機は共に、アップルどころかAmazonにさえひれ伏しているかもしれない。そんな未来さえ期待させてしまうからこその彼らの時価総額なのでしょうね。

日本を代表する企業2社がともに衰退していくのを見るのは、なんというか、とてももの悲しいですね。1つの時代の終焉というのは、ネット上において大勝利!大勝利!と叫ぶ人達の雄叫びをBGMとして聞き流しつつ、そういう悲しみに満ちた光景をありふれたものとして眺めるほかないのかもしれません。


結局、壮大な退却戦だからね。

オレ的ゲーム速報@刃:任天堂・・・
年末商戦大勝利!!!!?
のはずが株価が下がる、この状況。
「ゲーム専用機メーカー」というビジネスモデル自体が古臭く、衰退していくように思われているので、仕方ないのかな、と思いますね。

ゲーム専用機業界が地盤沈下しても、天空のお城には無関係!
という訳にはいかなかった。

ただそれだけです。
地盤沈下している地上を、上空から見下ろしていたこの数年のうちに何か手を打っておけば、あるいは違う未来があったのかもしれませんが。所詮ifのストーリーですね。

NPD: 2011年の結果の分析
マーケットは2008年をピークにして毎年減少しています。
その一方でWiiの低落傾向とXbox360のシェア増大が持続しており、任天堂の自滅とマイクロソフトの粘り強さが光りますね。ソニーはPS3のさらなる値下げというカードをどこで切ってくるか。マイクロソフトとソニーの両社ともWiiUを迎撃する構えは当然取ってくるでしょう。競争は厳しい。

北米12月の任天堂。Q3発表を前に不安な静けさ
・3DSは目標には一歩(約7%)及ばなかったが、4割引+看板タイトルのフルバーストという力技でかなり良いところまで持って来た。北米のアナリストも、3DSが回復軌道に乗ったとの見方でほぼ一致
・DSは3DSの復活のために切り捨てられており、単純な前年度比では壊滅的な状態になっている。だがQ2時点で大胆な目標き下げ(900万台→600万台)を行っていたことから、目標自体はほぼ達成
・WiiはDSと違ってQ2では目標は据え置かれていた。この結果実績が目標のほぼ半分という状況に。3DSとのカニバリ以前に、単にHD機やタブレットに対して競争力がなかったのだろう

結局、計画は未達成なのか?
大出血で3DSを立て直しても、ポテンシャルマーケットはすでにソーシャルとスマートフォンに食われており、据え置き市場はWiiUまで打つ手なし。新ハード(3DS)投入のタイミングを誤ったことで、色々な事が後手に回っています。

任天堂の市場予測は外れまくり、後手を打つことに懸命な姿は、ほんの数年前の神々しかったリーディングカンパニーの輝きの残滓1つありません。もはや子供&ファミリー市場への「退却戦」のみ。そういう見方をされてしまっているのでしょうね。

では新しい市場はどこに?
それがソーシャルゲーム、スマートフォン市場であるという点を疑う人はいないでしょう。

Facebookコア市場へ。Gaikaiを通じてWorld of Warcraftを提供
「Gaikaiの次の大きなロンチはFacebookです。Facebookは既にカジュアルゲームを提供していますが、GaikaiはFacebookがコアなゲームに進出するのをサポートします。ワン・クリックするだけでWorld of Warcraftをプレイできるようになるのです。

「ゲーマーにはゲームを提供する必要があります。ゲーマの好みを変えるのではなく、ゲーマの好みにあったゲームを提供するのが大事なのです。Zyngaはユーザのニーズを第一に、アグレッシブに動いています。クリックするだけで無料でプレイできるのです。フレンドとシェアすることもできますし、もしも好みに合うゲームがあればZyngaをプレイしていただくわけです。

「おわかりの通りこれは非常にユーザフレンドリで、だからこそ同社の株価はロケットのように跳ね上がっているのです。こういったことを無視する旧いパブリッシャは、崖からころげ落ちていくでしょう。彼らの株価を見てください。ごらんの通りの有様ですよ。
いよいよコア層を取り込む技術的な下地も整いつつあります。Zyngaのゲームだけではない。

とはいえ、Zyngaでさえ、時代の変化の中では衰退しつつあります。恐るべきスピード!

「ソーシャルゲーム」の収益性を計る米ジンガの上場
ジンガの時価総額は2011年2月時点で70億~90億ドルともいわれ、上場時には100億ドルに達するとの観測もあった。ふたを開けてみると公開価格は10ドルで、10億ドルを調達した。しかし、その後はすぐに値下がりし、10%低い9ドルを割り込んだ。それでも米エレクトロニック・アーツに並ぶ水準といえる。

 ただ、そもそもの設定価格が高すぎたのではないかという疑問と、上場プロセスで明らかになったジンガの成長性と収益力への不安が指摘されている。
Zyngaが世界一のソーシャルゲーム企業だったという認識はすでに過去のものでしょう。好対照なまでに利益率の高いグリーとモバゲーが注目を高めています。

巨大ゲーム企業Zyngaが日本のGREEなどより極端に低利益なのはなぜ?このままでいいの?

しかしこれは別段、不思議ではありません。
ゲーム専用機の市場でも起きたこと。日本のメーカーが高収益な国内市場をてこに海外に進出していく。そして時代が移り変わり、海外の市場が拡大して、海外メーカーが力をつけるにしたがって日本のメーカーのプレゼンスが低下していきました。

今もう一度同じ歴史をやり直すのでしょう。
今度こそ、海外企業に足元をすくわれないために。
コンシューマーゲーム業界の失敗の歴史を、ソーシャルゲーム業界が成功で塗り替えていくのかどうか。今後の10年の動き方次第でしょう。

まー、今後数年の陣取り合戦を思えば、SCEはスマートテレビ方面で後退していく事も可能ですが、任天堂としては従来の独自路線を捨ててfacebookと提携したほうがいいでしょうね。スマートテレビとクラウドゲーミングによって、ゲーム専用機の居場所をリビングから奪われる前に、防衛ラインを確定させたほうが利口です。結局の所、これは後退戦にすぎませんからね。

今さら頭を下げても遅いかもしれないが、スマートテレビやクラウドゲーミングはスマートフォンほどのプレゼンスはまだありません。今のうちに領土を確定させておくべきでしょう。「スマートフォン vs 3DS vs PSVita」のラウンドでは、何をやっても「でもスマートフォンに押されてますよね」と言われてオシマイです。始まった時点で結論は最初から出ている戦いでした。同じ失敗を繰り返さないでほしいものです。


年始週の所感。PSフォーマットの堅調さに驚くね

年末年始の任天堂の強さは相変わらずではあるものの、PSフォーマットが意外に堅調なのが驚きですね。

PS3は今年も据置ゲーム機の販売でWiiを引き離しそうで、WiiUが出てきてもさほど心配は要らない貫録。PSPの7万台も、まだそんなに売れるのかという点で驚異的ですね。あれほどの大ブームを起こしたDSは消え去ったというのに。この辺り、ゲーム機のライフサイクルが任天堂とは完全に異質なのだな、という事がデータとして証明されてきてますね。PS Vitaはまあこんなものか。年始にかけて、特に良材料が無かった割には、思ったほど落ちなかったなという印象。

「モンスターハンター3G」が累計100万本を突破。3DSのミリオンヒットタイトルが並んだ「ゲームソフト週間販売ランキング+」
3DS 240,819
PS3 74,459
PSP 71,033
Wii 49,525
Vita 42,915
個別にみていくなら、まずPSVitaはタイトルが集まりすぎた弊害がはっきり出ており、春から夏までのソフト戦略としてはソフトラインナップの整理とPS Storeでのダウンロード販売の上昇を狙った施策の強化(長期的に売れる下地を作る)、さらに新規タイトルをプッシュしていく支援体制の3点が急務ですね。

ハードウェア面では、良く言われるように取っつきの悪さ(できる事が多すぎてわかりにくい)の改善と、ネット上でスピーカー的に誇張されている感もある初期不具合の騒ぎの収束。スローペースな立ち上がりは構わないが、「3DSの初期の躓きに伴う過剰な期待感の集中」が夏ごろに起きていたため、その反動が起こることを考えると、丁寧な外交施策が大切でしょうか。

年を越してもPSPが堅調なことにはやや驚かされましたが、PSVitaとの市場のすみわけや、実質的な競合機が3DSであることを考えると、さらに本体価格を下げるとか、DLC購入を促進する施策(クーポン等のバンドル)なども考えていきたいところでしょう。

任天堂とSCEはさすがに1世代ずれがあるとは言いませんが、0.5世代ずれていますね。任天堂の新世代機とSCEの従来機が最初の2年間は競い合うという形。性能差を考えれば、当然の帰結ではあるのですが、旧来のゲーム業界の常識からすると、異質な光景。半端なタイミングで発売したドリームキャストがPS1とPS2に挟まれて、マーケットを構築できなかった過去の事例などを思うと、感慨深いものがあります。

逆に任天堂は、もともとDSの市場が減速していたうえに、3DSを活性化させるために急激にDS市場を殺してしまったので、3DSの市場を積極的に拡大する必要があります。特にソフト市場の拡大は急務で、無理やりに普及台数を引き上げたぶん、そこから利益が上がることを示せなければ、業績の回復は見込めませんし、株価の低迷も脱却できないでしょう。買収が懸念されるほど、ぶざまな株価が何年も続くのはみっともないこと。WiiUという爆弾が破裂する前に、良材料をどれだけ積み上げられるか。

任天堂の大型タイトル以外ではいまだ成功例が乏しく、『モンハン triG』も及第点レベルですし、あえていえば『閃乱カグラ』のスマッシュヒットが光りますが、タイミングの勝利という解釈がなされるでしょうし、ネタとしては美少女系タイトルが増えるかもしれませんが、中長期的には解像度不足が祟るのは明らかです。

3DSらしいタイトルが花咲いて、マーケットが広がっていく事が重要で、強奪タイトルが少々売れたところで、サードパーティにしてみれば、劣化PSPマーケットに過ぎません。まずは競合機PSPとの競争に勝つことが重要。PSPなんてKILL、KILL、KILLしちゃうんだから~☆ってな感じで頑張ってくださいな。あくまでPSVitaのソフト市場が形成されるまでがタイムリミットですからね。

Wiiが減速している分、DSとWiiがピークだった頃に比べると、PSフォーマットに押されちゃってるのがシンドイですねえ。WiiUも不透明すぎますし。


まー、SCEと任天堂がもみ合っている間にも、業界は着実にソーシャル勢に飲み込まれていっており、『女神転生ONLINE』や『しろつく』で早くからオンライン&ソーシャルでの成功を果たしていたケイブでさえ、業績予想を下方修正し、コンシューマーからソーシャルへの動きを加速しています。

ケイブが業績予想を修正 買い控えや新規コンテンツのリリース遅延の影響で、計画を下回る見込み : はちま起稿
ケイブは他にも色々あったせいだろ、という突っ込みは無しで。

ソーシャルゲームを小馬鹿にしていた層も、『モバマス』などでソーシャルゲームにハマり始めており、いよいよコンシューマーの牙城から濃度の高いコンテンツを愛するユーザーとお金が流れ込み始めています。半年も続ければ、コンシューマー版より売上金額で超えるでしょうし、利益は3、4か月で超えちゃいそうな予感。『アイマス3』は最初からスマートフォンとアニメです、みたいなトンデモ話にならなきゃいいなと思いますが、今のバンナムだと、なにがあってもおかしくないから、恐ろしい。

旧ナムコ側が稼げてなさすぎる一方で、(ナムコ側版権を含めて)国内版権ぶん回してるバンダイ側(およびBDNA)がソーシャルゲームで荒稼ぎしまくってます。目が$マークというより、全細胞が$マークな感じです。ソーシャル時代の勝ち組はバンダイとコナミの2強で決まりか、おっとろしー。

コナミはただでさえ、ゲーム屋やめてる感じだったのが、ソーシャル屋への転換が進みすぎてて、コンシューマーのチームがどうやって生き残っていくかがハラハラです。

『ライジング』をプラチナに任せたことで、あれが上手くいったらいったで、「じゃ、内部で作る必要ないじゃん。シナリオと設定だけ作って、あとは全員ドラコレ作れ」とか真顔で命令が降り注ぎそうで、その辺は小島監督に食い止めてほしいところ。

『ラブプラス』も次回作はソーシャルですかねえ? 「アイマスがモバゲで当たってんのに、開発費かかりすぎてて大してうまくない3DS版なんかいつまでもやってんじゃねーぞ、ごるぁ」とか指令が降ってそうな……。3DSのウルトラ普及驀進にのって、『カグラ』ブースト同様、ブーストかかって売上1.5倍です、みたいな事がないと、なかなかしんどそう。

つーか、ソーシャルゲームが儲かったから、利益の低いコンシューマーももう少し粘りましょう、ではなく、「ソーシャルに舵を切って、コンシューマーはどんどんスリム化しよう」と考えるあたり、コナミはすでにその魂がコンシューマーゲーム屋ではないんだなあ、とあらためて畏怖します。

コンシューマー大手の勝ち組側って、コンシューマーゲーム企業の皮を被りつつも、そこへのこだわりを捨てて、IPぶん回す割り切りをしている所ばっかりなんだよな。やー、カプコンがんがれ。もっとがんがれ。スクウェア・エニックスはコンシューマーでのイメージが圧倒的だった割に、事業は他へ拡大しようとした結果、ブランドパワーが拡散&弱体化しちゃってるのが……。腹をくくって絞り込むべきなんだけど、阿修羅のようにあちこちに手をだしたんで、今更それも難しいという……。どっちへ転ぶかはもうちょっと注視が必要な気がします。

あとはレベルファイブの浮沈がどうなるか。がんばってほしいけど、去年は悪いターン入っちゃったな、と。


消費者像とコミュニケーションの再構築ってことにすぎないが。

ふーん……。
PSVitaのローンチ発売後でのネガキャンが酷いよねという話と、3DSの発売後にも酷かったよねという話。

ま、そんなもんじゃないの。
というのが僕の感想であって、上記の記事を書いた人たちのように嘆いたり、憤慨したりはしません。

いわゆるオワコンブームというのと同じで、昨今よく見られる現象ではあります。これ、ゲームが好きで好きでたまらないゲームブログの管理人だったり、おっさんオタクからすると、憤慨する気持ちはわからなくもありません。ただ、怒ってどうするの、というのが正直な気持ちかな。

「ネガティブな話題で盛り上がる人達」が実数として多いのかというと、実はそうでもなくて、その周辺に「より大多数の浮動票」が存在するという構造になってます。「浮動票」な人達を追っていくと、趣味はゲームだし、ゲームメディアだって目を通しているし、年間を通してゲームに一定以上の時間を割いているが、にもかかわらず深く知ろうとは思わない層は、いわゆる古典的なライトユーザー像とはまったく別の、ライトオタク的な存在、というところです。

オタク、マニアといった層がライト化していく傾向は、ゼロ年代の10年を通してたびたび指摘されてきたわけですが、評論家のオタク論というやや抽象的な言説ではなく、マーケットの実像が完全に体質変換を起こしてしまった、という事です。


やや乱暴に、そう、きわめて乱暴に彼らの生態を描いてみましょうか?
彼らはニコニコ動画での流行には敏感だし、アニメも「覇権」級は確実に祭りに参加するし、神ゲーと評価されたゲームはそれが洋ゲーであっても遊ぶのかもしれませんが、いっぽうで「オワコン」には興味を示さず、特定の製品においてポジティブな要素とネガティブな要素の並列された状態で深く精査していこうという購買側の情熱と努力は持ち合わせません。

同時に断片化も進んでおり、ニコカラでアニソンはおぼえるけど、どんなアニメかはまったく知らないとか、コスプレもするし同人誌も買うけど、大本の作品はやったこともないとか、断片化されたコンテンツ消費が珍しくありません。統合された作品としてコンテンツを消費するのはむしろ珍しい、とさえ言えるでしょう。古い時代のオタク的なコンテンツ消費がむしろ統合された消費や、メタコンテンツとして文脈と歴史というより統合化された消費を、理想としていたのと比べると、真逆の方向性です。

要するに「濃度の高いコンテンツを楽しむ普通の人達」が大量に発生したわけですね。特に若年層にその傾向が顕著、とはよく言われますが、実際には上の年代にも広がっている、とは思います。まあ2012年にもなって、オタク世代論をぶつ気はありません。


この変化に苛立つ気持ちもわからなくはないのですが、では古典的なマニア像がそれほど正しかったのかというと、別段、消費者の一形態として、優劣など本来存在しないことに気づいてあらためて愕然とするわけです。ユーザー層が限られていた時代には、こだわりをもった人が関連商品を嬉々として買いあさり、一般的にはどうでもいい文脈や裏話などがこぼれてくるのを全力で拾い集めてくれる、という消費者像がコンテンツ供給側にとって、えらく都合がよかった、という事にすぎません。

普通の人に対するルサンチマン的な意識をはらみつつ、狭い所から進軍を開始したコンテンツ供給者たちとそのコンテンツ群がついに普通の人達に届いた、勝利した → その結果は、コンテンツに殉教する数百万の人たちではなく、コンテンツに対して適度な距離で適度に祭りを楽しむ人たち(実像としては数千から数十万のクラスターの集合体)であった、という事。

ゲーム業界でいえば、かつては「ソフトのために何万円もするゲーム機をためらいなく買う人」とか、逆に「ゲーム機に対する忠誠心をメタゲーム的に自己満足して、面白いかどうかではなくソフトメーカーのハードに対する漢気に惚れて買う人」とか、商品の良し悪しやコストパフォーマンスという通常の、そして適切な購買基準からすれば、異様な消費者が一定数いたのかもしれません。

しかしそれははっきりいって、いびつです。本人がその行為をどれほど文化的、消費者的に高尚だと自己主張したところで、客観的には愚かな消費者でしかありません。ゲーム機に価値観を仮託しないにせよ、地雷を恐れずに自分の眼力で多数の作品を購入し、プレイするユーザーというのは消費者としては実は賢くありません。

こだわりを持った人向けの高額商品ほど、じつはコストパフォーマンスが悪化していき、企業にとって利益率が跳ね上がっていくのと同じ構造で、「目利き」なんてものは、完全に消費者サイドに立って言うなら、実はさほど優秀な消費者ではありません。供給側にとって都合がいい消費者なのです。

消費社会において、低コストにユーザーを囲い込み、1人あたりの客単価を引き上げようと考えるのは、コンテンツ業界においても当然であり、理想の消費者像をそれがさも漢気あふれるユーザーであるかのように語り、一部のユーザーを「洗脳」していくのは自然です。

ま、それを真に受けた人たちの中に、実際にコンテンツ供給側に参加した人もおり、そういう人にとっては現状のライト化された市場は我慢ならないのかもしれませんね。「覇権アニメに振り回される業界がいくない!」とか、「ほしいソフトが1本でもあれば、ハードごと買うのが正しい!」とか、叫んじゃうわけです。


パッケージゲームの世界においては、「覇権」に振り回されるアニメ消費と同じように、ゲーム消費もまた濃ゆい市場においては、同じような消費スタイル(覇権という祭りに群がる人たち)がより成立してくるのだろうな、と思います。それについていけない会社は「オワコン」を量産し、どんどんブランドパワーを喪失していくのかもしれません。

「覇権」に群がる人たちの消費生態について、こだわりが無いなとおっさん臭い感想が湧いてくる事は僕にもあります。けれどもそれはおっさんの郷愁であり、彼らには彼らなりのこだわりのポイントがあり、その表出形態が異なっているのだと受け取るべきなのでしょう。「踊る阿呆に、見る阿呆。同じ阿呆なら、踊らにゃソンソン」は真実でしょうが、踊り方にも色々とある、という事もまた認めなければいけません。

旧来の理想的な消費者像にしても、ネガキャンダンスが好きな人にしても、覇権に群がる人たちにしても、彼らなりにそれぞれ「しっかり踊っている」のでしょう。人は人生を最大限楽しむ生き物です。それが傍から見て、あまり楽しんでなさそうに見えても、いびつに見えたとしても。

そういう時代に消費者とどう付き合っていくか。
現状は模索期です。コンテンツ供給側にとって都合のいい理想的なユーザー像(および消費スタイル)と、ユーザー自身が選んでいる消費スタイルのマッチングがずれてきている。個々の事例として、マッチングに成功した企業やコンテンツはあるけれども、典型的な供給側 - 消費者のモデルとして一般化されてない、のだと思います。

ユーザーのコミュニティに対してコンタクトポイントを増やしていって、地道につきあってコンテンツとコミュニティを少しずつ育てていく他ないし、それを丁寧にやってきた所が強くなっている、と思います。モンハンにしても「モンハン部」のようなコミュニティを育てたり、ユーザーと接触するイベントをやったり、コンタクトポイントを増やす努力を欠かしていません。

企業にとって都合のいい消費者像を、あらためて、仕切り直して、ユーザーコミュニティにうったえかけて、そういう消費スタイルが最も幸福な消費行動である、という風に「再洗脳」していく必要があるのでしょう。


去年は、『モンハン』の改めての強さが証明されたり、各ハードに分散されてコミュニティが割れてしまった『テイルズ』が売上として復活するなど、いくつかのタイトルで成功事例が見られましたが、いずれも対ユーザーの施策において、コンタクトポイントを増やす努力を惜しんでいません。

一方で、ちょうど年末に出たばかりのタイトルとして例示させてもらうと、国内におけるゼルダの凋落は著しいものがあります。それが作品の品質うんぬんに起因しない事はほぼ明らかでしょう。売り方であり、ユーザーとのコミュニケーションのあり方です。

5年間閉じこもって作品に打ち込み続ける姿勢は職人ツルギーとしては美学かもしれませんが、対ユーザーのコミュニケーションという点では不実きわまりないでしょう。少なくとも、何年もかかって開発されたこだわりのゲームを待ちに待ってプレイすることがとても尊く、価値があり、素晴らしい幸福なゲーム体験である、としてユーザーを「洗脳」する努力はしておくべきでしょう。そういう価値観のユーザーは明らかに、それも旧来、信者として総称された層の中においても、あからさまに減っているのですから。

別段、ゲームに直接関係ないような声優イベントをやるのが正しいコミュニケーションだなどというつもりはありません。企業やコンテンツによって、コミュニケーションの姿は様々あります。『モンハン』と『テイルズ』の2本を見ても、かなり異なっています。しかし「秘境の奥地で5年間煮込まれた伝説の料理」を最大限売りたいのであれば、行列を作ってまで食べたい料理を食べる「食通」こそが消費スタイルとして素晴らしいという、洗脳ぐらいはすべきでしょう。

少なくとも90年代のゲーム業界は、その種の洗脳は、自然にできていたのですから。無論ネット社会になって、情報量が増えすぎた結果、「企業側の理想とする消費スタイルの欺瞞」が暴かれた影響は大きいです。けれどもコンテンツ産業は、コンテンツの品質、ユーザー体験、それに加えて消費スタイルの理想像さえもあらためて売り直していく必要があるのだろうな、と思います。シンドイけどね。


そこまで興味を持たれてるようには見えないが。

買収コストからみて割安な銘柄 ゲーム、医薬が上位に
見よ、任天堂の圧倒的なM&Aレシオを!!!!!
株式時価総額は企業価値の表れであり、現在恐ろしく評価が低くなっています。

株価の低迷は単純に経営の責任です。
要は、このままの経営では駄目だ、資産を毀損するだけだ、と思われている訳ですね。こういった評価に対して、もし「世間はわかってない」と主張したいのであれば、一般の株主を無視して独自路線を歩みたいなら、CCCのようにMBOをすべきでしょう。

買収について、かつてなく危険度が増しています。
その候補はどこでしょうか。
とあるブログではソーシャルメディアの覇者Facebookを候補にあげています。
ではなぜ株価(時価総額)がそこまで低迷しているのか。これもまたしばしば指摘されている通り、同社がゲームの世界の枠組の激変についていけず将来の展望が描けていないためだ。任天堂の株価の低迷は、経営に原因があると言い換えてもいいだろう。
逆に言えば、経営が変わり将来の展望さえ描くことができるならば、現在の1.1万円程度の株価は遥か天空高く舞い上がるのだ。
同社のIPOは近い。噂では2012年度1Qだとも言われ、IPO時の時価総額は実に8兆円を超えるものと見積もられている。まさに超大型のIPOだ。

では、FacebookはなぜIPOを行うのだろうか?

目的は1つしかない。弾薬を補給するためだ。
Facebookは今、インターネット世界の支配権を巡ってGoogleと最終戦争を戦っている。そのための実弾を手に入れるためだ。IPOを通じてFacebookは近く莫大な資金を手に入れる。その資金によって、同社はサービスを補強し発展させるような会社を買収しに走るだろう。
・Facebookは近く上場し、莫大な資金を手に入れる
・任天堂はfacebookにとって、非常に魅力的な投資対象だ
・任天堂には大株主として米系の投資ファンド数社が名を連ねている。これらの会社の持ち株を引き取るだけでも、Facebookは即座に筆頭株主になれる。必要な資金はざっと2千億円程度。時価8兆円のfacebookにとってはほんの端金だ
・Facebookは任天堂を買収(出資)し、任天堂はFacebookの傘下に入る。
(強調は引用者)

グーグルとの全面戦争に突入するfacebookが莫大なキャッシュを手に入れて、その豊富な軍資金を使って企業買収を進めるのはその通りでしょう。そして任天堂の株式の過半ではないにしても、かなりの比率を抑えるのも、その気になればさして難しくないのも事実です。マネーゲームとしても利があり、莫大な価値をもつIPも付いてくる。非常においしい案件ではあるのでしょう。

しかし任天堂ほどの大企業を単なるマネーゲームの餌食にしてしまう事は理論的には可能でも、現実にはなかなか厳しいのではないでしょうか。任天堂自身が全力で防衛にかかるのに加えて、唯我独尊路線とはいえ、ホワイトナイトも出現するでしょう。周辺の理解も必要なのでは?

法的に可能かどうか、キャッシュ的に可能かどうかだけで、これほどの買収が実現するのか?
何期も続けて赤字を出すとか、不祥事を起こすといった、このままの経営陣では明らかに立ち行かない状態が社内外で周知され、認知され、「この企業を救済するには買収しかないね」という理解と納得が周辺に広がって、はじめて成立すると思うんですよね。

で、現在の任天堂の経営陣はそこまでの失策をおかしているのでしょうか?

1年で株価を半分以下に落とした経営陣にはおおいに疑問がつきますし、いまだに路線を変更するそぶりを見せない頑迷さにもあきれる意見もあるでしょう。確かにスピード感はなく、普及台数という表層的な数字だけ積み上げて成果を出したような自己欺瞞に陥っているようにも見え、不満を募らせる株主も少なくないでしょう。

普及台数がいかに虚構の数字になり得るかはWiiが証明してしまったわけで、大赤字を出して3DSの数字を積み増したところで、経営陣の見栄のために莫大な資金をどぶに捨てたかのように感じる人もいるかもしれません。もはや何台売れたかを滔々と自慢したところで、任天堂のかつての栄光が戻ってくると考える楽天家はほとんどいません。パラダイムシフトが起きた後なのです。

しかしそれでも、まだ買収されるほど酷い状態ではないとも思うのです。
任天堂の歴史を振り返ればわかるとおり、ビジネス的なチャレンジはしない保守的な体質ではありますが、数年すれば他社を追随しているのもまた事実です。ディスクメディアの採用やネットワーク対応などはその典型例です。ソフトは独自性を愛する一方で、ビジネスに関しては他社をパクる事を躊躇しません。したがって最後まで、意固地であり続けるとは、僕には思えません。

追いつめられれば、「無料+アイテム課金」だろうがなんだろうが、平然とやってのける。仮に現時点ではソーシャルゲームの課金ビジネスをヘドロのような汚物であるかのように批判していたとしても、いけしゃあしゃあ、真に追いつめられれば、いけしゃあしゃあと取り入れてみせる。その程度には優秀です。歴史が証明するとおり。
  • 株価は買収されやすい状態だし、法的な問題も無いだろうが、現時点での買収は周辺の合意が難しい。
  • もっと追いつめられれば、ビジネススキームの転換をおこなうため、その時点で資産が目減りしていたとしても、即買収というレベルには達していないと思われる。

そもそも若い企業であるfacebookにとって、老いた企業を買収して経営を立て直すのは相応の労力を要することで、グーグルとの全面戦争を前に、労力の無駄遣いをする暇はないと思います。将来の狭くなってきた企業を買って、未来への道筋をつけてやるのは慈善事業としては立派ですが、それよりも新しい伸び盛りの会社を買ったほうがグーグルとの戦争では役に立つはずです。

無論、ネット企業がキャッシュを得て「虚業」から「実業」への転換を図るのはよくある光景ではありますし、アップルやグーグルに比べれば、facebookが最も買収メリットがあるのも確かでしょう。しかしなー、ザッカーバーグはたいしてゲームに興味なさそうに思えますよ。たかがゲーム屋ごときを、それもゲーム機メーカーごときを買ってもつまらない、と考えるのではないですか。


p.s.
どっちかといえば、ZyngaやDeNA、GREEのような、もう少しゲーム寄りの企業のほうが、任天堂を買収するメリットは大きいはずです。しかし彼らが即座にそれを実行するのは無理があります。衰弱するまで数年、待つほかないでしょう。僕は個人的な見解としては、彼らに買収されるほど、そこまで衰弱するまで任天堂が方針転換をおこなわない、とは思えません。仮に経営陣が頑固であったとしても、その前にすげ替えられてしまうでしょう。その程度の自浄作用は期待していと思います。

この1~2年のうちに彼らが買収する可能性があるのは、国内の大手ソフトメーカーではないかな、と思います。

とはいえ、IP企業としておいしいバンダイナムコは経営が健全な水準ですし、カプコンは負債が重く、コナミはむしろソーシャルゲームの旗手であり、敵対的買収を仕掛けてよい相手ではありません。政治的にはスクウェア・エニックスが(ヤフーと組んだり、独自のandroidマーケットを推進している点で)一番食いやすいのでしょうが、ブランドパワーの低下が顕著な現状では、買収後の再建案が精緻に作れない限り、手を出しにくい。

バンダイナムコの経営が傾けば、バックリ食いつかれる恐れはありますが、大手どうしの再合併のほうがまだ可能性があるでしょうね。少なくとも、そう少なくとも、DeNAとGREEのトップ2を脅かす敵対行為をしないでいれば。彼らは支配者の寛大さを持ち合わせるのではないですかね。そういう意味では中小メーカーのほうが食われやすい状況ではありますね。


再生に期待したいね☆ぜつぼう・・・・天上へ届け

率直にいって、複雑な心境ではあるので、今回の記事のタイトルも分裂っぽくしてみた。

日経新聞:ソニー社長に平井氏 ストリンガー氏は会長続投
SCEA社長だった平井氏がソニーの副社長に就任した時点で、いずれ社長になる事は予想されていましたが、ついに実現するようです。久夛良木氏が果たせなかった「ゲーム事業の功績者がソニー本体のトップになる」がやっと実現するのですね。

5年前にこれが果たせていれば……と思わなくもありませんが、やっと、今度こそ、正しい人事に到達しましたね。PSNのセキュリティ問題が無ければ、もっと早かったのかもしれませんが。

韓国勢に押され…ソニー、有機ELテレビ撤退
テレビ事業が8年連続の営業赤字になった事を思えば、当然の判断でしょう。
これ以上、流血を我慢できないでしょうし、8年かけて改善できなったのに、あと2,3年で改善できるとは思えませんからね。ソニーに限らず、日本の電機メーカー各社はテレビから全面撤退あるい大部分撤退をせざるを得ないでしょう。

「コードで世界は変えられる」 ソニーの新卒採用にソフトウェアスペシャリスト選考コース
こうした変化が示すように、ようやくソニーもソフトウェアやサービスを重視した構造転換を進めることになります。10年前、せめて5年前に転換していれば……と思いますが、大企業病というか過去の成功体験を忘れられない幹部が蔓延っていたのでしょうね。ここまで追いつめられてやっと第一歩を踏み出せました。


ゲーム事業撤退、撤退、撤退と叫んでいた、妄想主義者の方達にとっては悪夢かもしれませんね。しかしそもそも、どうして「撤退」にこだわるんでしょうかねえ。まー、「セガのハード撤退」がある意味、競争における完全敗北=とどめのわかりやすすぎる事例になってしまったのかもしれませんね。幼い精神は象徴的な出来事を求めるのでしょうか。

ソニーにとっての「病巣」はゲーム事業ではありませんからね。やっと正しい道に戻れた。とはいえ、数年の時間をロスしたのは大きく、再生への道のりは険しいです。

PSNはXbox Liveのパクリではありますが、フォロワーとして上手くやっている部分もあり、Steamとの協業やマイクロソフトと比較しての柔軟性など、優れた部分も多いですね。Xbox Liveをうまく生かし切れていないマイクロソフトと違い、より事業の中核に据えることで、さらなる発展を期待したいものです。

アップルに対抗するにはネットワークサービスが不可欠です。
PSVitaの取り組みにもよく表れていますが、この10年間でゲーム専用機の外で育ってきたさまざまな「ゲームビジネス」をゲーム専用機の内側に取り込んでいくことが大きなテーマです。パッケージゲーム、ダウンロードゲーム、ブラウザゲーム、ソーシャルゲーム、MMORPG、……。

「すべてのゲームがここに集まる」から「すべてのゲームビジネスがここに集まる」へ。

すべてを吸収し、PSVitaとPS4?、そしてPSの流れをくんだ他の端末で、映像、音楽、ゲーム、書籍といったあらゆるコンテンツを集める。

そここそがアップルやグーグル、そしてあるいはフェースブックとの決戦場になるのでしょうね。

かつて任天堂が届いたかもしれない、可能性の大地。もはや届くことのない夢の平原。早くて2年後、順当に勤め上げて10年後のポスト岩田政権になれば、あるいは再度のチャレンジができるやもしれぬ天上の戦場。マイクロソフトが到達する可能性も低い。バルマーでは届き得ない高みの上の高み。

率直に言えば、ソニーが届き得るかどうかはとても怪しい。奇跡のような、否、奇跡の連続の大奇跡のような成功が必要。しかしそれでも「期待」という一語をあえて書きましょう。社長が変わるとは、企業にとってそれほどの意味がある事なのですから。

PS社長の新しい挑戦に乾杯。
日本の大企業たち、電機メーカー各社の屍の山の上より飛翔して、天上に到達していただきたいもの。


今年どうなるか。そして1つの時代の終わりの始まり。

今年のコンシューマーゲーム業界については、
  • ブラックジョークの代名詞「WiiU」がどうなるか。
  • それに対抗したマイクロソフトの動きは?
  • 3DSの好調がいつまで持続するか。
  • TGS前後でのSCEの施策は? 具体的にはPSVitaのテコ入れ。
という4点が焦点でしょう。WiiUをきっかけにして、据置ゲーム機の動向が活発になっていくのは確かで、海外では据置のマーケットがいまだに大きいこともあわせて、リビングの取り合いがホットになっていくはず。そこにAppleやGoogleあたりも参戦してくるのは予想された事態。

いっぽう国内においては、3DSの好調がどれぐらい持続するのか。『モンハン triG』の消化状況を踏まえると、思ったよりは安定するかな、という気配。(高解像度と相性の良い)一部のオタク向け作品を除けば、PSPとの競合機として3DSは十分なポジショニングを確立するかもしれませんね。短命機としては一定のマーケットを築き上げると見込めそうですが、任天堂サイドが3DSのライフサイクルをどう考えているか。

DSのように新型モデルを出すたびに付加価値を上げていき、値上げしていくのは非常にやりにくいし、すでに3D立体視もさほど意味がありませんから、仕切り直しが望ましい。3D立体視を廃止し、右アナログパッドを搭載した新型モデルでリセットしたいところですが、すでに数百万台売ってしまった後なので、それもやりにくい。Wiiにおいてモーションプラスを後付けしても、結局うまくいかなかった事を思うと、普通に次世代機を早めに仕込んだほうが無難でしょう。

Wiiほど極端なユーザー層に偏らないとして、DSほど広範な普及が無理であるなら、国内2000万台あたりを想定したライフサイクルか? 2500万台以上売るには、ちと弾不足、サプライズ不足が否めません。

PSVitaについては、3DSが競合機ではないことが明確になっていけば、じゅうぶん。PSPとPSVitaのあいだの谷間が開きすぎるとリスクですが、2万円前後に価格が推移するタイミングと、『モンハンポータブル』等のPSP系のタイトルが見えてくる時期しだいで、安定してくるでしょう。

3DSに物足りなくなったユーザー、高解像度なコンテンツを愛好するユーザーは自然とPSVitaに移っていくので、今年の後半から来年にかけて堅調に推移するのでは。3DSの自滅によるたなぼた的なシェア拡大の可能性はなくなったので、当初の想定どおりPSP市場をリプレースしていくのを待つ事になります。

3DSがPSPのユーザーを奪いにかかっている点はシェアリスクですが、ビジネスモデルにおいて硬直性の高い任天堂が相手なので、中期的にはさほど問題にならないでしょう。PSVitaに関しては「無料+アイテム課金」型のモデルが今年1年で浸透するとは思えず、ブラウザゲームからMMORPGまでを取り込みつつ、Xbox Live Arcadeのようなアップグレード型の販売手法が当面の想定になるか? 


Social Game Info:2012年のソーシャルゲーム市場の展望
ソーシャルゲームについては、市場の伸びがどうなるか。去年の初頭の予想では、2000億円を超えた後は落ち着いてくるという観測が強かったのですが、3000億、4000億超えもあり得るという認識が出てきており、当初想定よりも国内の市場が拡大していくのかもしれません。

去年のKLabの上場に続き、今年もSAP(ソーシャルアプリケーションプロバイダー)の上場が続くため、株価的な仕込みの可能性も相当ありますが、昨年後半にグリーが伸びた主因として高ARPU化があるので、最近の傾向を予想に順当に織り込んだ結果かな、と思います。

アプリ数が増えてくれば、1タイトルあたりのユーザー数は限られてくるわけで、課金率とARPUを上げていかざるを得ないのは当然です。高ARPU型でなければ生き残りは厳しくなるでしょうし、日本のユーザーの実態にもある程度までは合致します。

この規模に成長していくとすれば、もはやコンシューマーゲーム市場は国内における主要なマーケットではなくなり、国内ゲーム産業の中心はソーシャルゲームという状態に転換します。ソーシャルゲーム市場の売上集計にはPCや携帯電話本体、毎月の通信料は含まれていません。

2011年国内ゲーム市場規模は約4543.8億円に――エンターブレインが発表
ゲーム専用機の市場はハードとソフト合算で4500億。内訳としてハード売上が1797億4000万円、ソフト売上が2746億4000万円で、実績値においてすでに市場規模の差は4,500億程度まで近づいています。今年抜かれる可能性は高い。利益面ではパッケージと異なり流通が入らない分、ソフト(or サービス)提供者側の利益率が高く、収益性という点では、実はすでにソーシャルゲームがメインの市場になっているように思います。

ソーシャルゲーム業界としては、蜂蜜のようなマーケットからあがってくる収益を武器に、日本企業が海外でのビジネスにチャレンジしていく構図ですね。海外のソーシャルゲーム市場は国内とは性質が異なっていますし、国内ほど豊かな市場でもありませんから、今年から来年にかけても、実質的には国内における競争結果がトータルでの競争結果に大きく影響するのでしょう。


コンシューマーゲームとソーシャルゲームという2つの市場を俯瞰した時、「衰退するパッケージビジネス&ゲーム専用機ビジネス」 対 「成長するソーシャルゲームビジネス」という図式は強固です。その図式があるがゆえに、株価下落の代名詞となった任天堂も、株価はなかなか回復しないでしょう。

株価は企業価値の評価であり、マネーゲームでもあると同時に、成長性への期待値です。そういう意味で、3DSやWiiUは仮にDSとWiiぐらい売れても、利益はそれより落ちるので、成長性という点は全然評価できないんですよね。任天堂に求められていたのはApple的な成長であって、経営陣がそれとは真逆の「守り」の姿勢=3DSとWiiUを打ち出した時点で、株価が低迷するのは必定でした。

ゲーム専用機メーカーから次の段階に成長するかと期待されていたのに、「いえ、うちはゲーム専用機一筋です」という路線を明確にしたのですから、失望されるのは当然。格下になっていたSCEあたりとマジに競争してる時点でおかしいわけです。

任天堂のようなパッケージビジネスの代名詞や、ソニーのようなハードビジネスから脱却できない大企業は、旧型企業として衰退していって、できれば貯め込んだ銭を吐き出してもらって、新市場に回っていくと素晴らしいよね……という世界観です。任天堂VSソニーという図式はもはや退屈なまでの喜劇であり、老人どうしの喧嘩にすぎない、という残酷な視点。


任天堂が反落 米で3DS400万台は「織り込み済み」
そりゃ、株価も上がらないよ。
利益が大きく落ちて、将来の成長性も見込めない市場でのシェア争いに躍起になっている姿は「老醜」の一語。SCEとのぶざまな争いの果てに、どれほどの未来があるというのか。ここまでやって、DSやWiiの頃のビジネスを維持できるかどうかが怪しく、利益構造は劇的にダウン。そんな企業に成長性が感じられないのは当然です。

かつてアップルと比べられた、そんな時代もあったんだよね……。

DSとWiiの最盛期はもはや過去の栄光であり、美しい昔話に過ぎません。ただ、あの頃の異常な高評価も、人々の記憶から風化している今現在、冷静に振り返ると、あの頃の高評価のほうがが錯覚だったんじゃないか、という結論に落ち着きます。

僕も確かに、任天堂の経営陣のこの2年ほどの施策について、いささか批判的な記事を書いたこともあります。しかしそれは経営の能力不足や迷走という文脈で理解されるべきではなく、そもそも任天堂がアップルやグーグルといった企業と比較されること自体が勘違いであり、妄想乙なんですよ。

たかが「ゲーム専用機メーカー」がそれ以上の何かに化けるんじゃないか、と勝手に錯覚され、妄想されただけでしょ。第一、任天堂自らが3DSとWiiUによって、その幻想を見事に打ち砕いたわけです。「俺はゲーム専用機メーカーだ、文句あっか!」というのが力強いメッセージであって、それに見合った適正な企業価値に調整されつつあるのです。

要はSCEとせせこましいシェア争いを繰り広げるだけのゲーム専用機メーカーがたまたま時流に乗って過大評価を受けただけで、本来、1万円とか1万5000円ぐらいの株価の企業だってことなんです。思い起こせば、ファミコンの昔から、任天堂はその気になれば、圧倒的な普及台数をいかして……という次の展開が夢想されてきました。でも結局そういう選択はしてこなかったし、それが「らしさ」なんですよね。

山内氏から岩田社長にバトンタッチしたところで、企業の本質はたいして変わっていなかったのですよ。DSバブルやWiiバブル(?)は、中年から老境に差し掛かるタイミングで良い夢を見ましたね、という事にすぎません。長期的にはパッケージビジネスは衰退していく流れだし、ゲーム専用機も先細るビジネスです。


それでいいと思うんですよね。ディズニーみたいなもので、将来的にはIPとキャッシュとブランドイメージだけが残っていれば良く、あとは消え去っていっても何とか回る。ファーストやセカンドを含めた開発スタジオにしても、伝統あるシリーズをウェルメイドに作り続ける役割を果たせば、十分でしょう。10年、20年経つうちに、その開発力も風化していくのかもしれません。それこそディズニーの辿った歴史のように。

それでもディズニーはピクサーを買収して、内部制作を乗っ取らせるような形で吸収して、それで生き永らえる事ができたわけです。だから、まあ、そういう感じで適切に老いていけばいいんじゃないかな。10年後か、20年後か、その頃に若い企業を食って、取り込んでしまえばよいので、そのために投資マネーの運用を適切におこなっておけばいい。

HAL研の再建から岩田社長の擁立に至る流れとか、ポケモンの出るまでの流れとかを見ても、恐るべき直感によって支持された「投資」がすさまじい成果を生み落したという事です。それはオーナー社長の山内氏だから成し得たのも事実ですし、現経営陣にその種の「投資」センスがあるかといえば疑問です。

経営面での課題は、直近での開発リソースの拡充ではなく、1時代先の企業の姿をイメージした上で必要な手を打っておけるかどうか。5年、10年先では必要ないかもしれないが、15年、20年先を見据えた時に必要なってくる事は何か? 仮に岩田社長の在任を20年としても、もうすぐ岩田社長も折り返し点に差し掛かるわけで、ポスト岩田体制を見据えて、後半の10年をうまく過ごし、政権も歳を取っていく必要があります。

社員の増加やセカンドへの投資を含めて、現在はあからさまに開発リソースの拡充に資金を投じていますが、今後10年間の利益にはつながっても、そのさらに先の10年間においては「贅肉」になり得るんですよね。横井軍平氏から始まって、画期的な新しい商品を発明していく時代が30年ほど続いて、40年続くかもしれませんが、その辺で黄金期は終わりで、あとはIPとキャッシュの運用というフェーズに入るんじゃないかと思います。

任天堂に限らず、例えばバンダイナムコグループあたりも、そういうIP企業として落ち着いていく気配を感じます。ゲーム専用機の市場で食ってきた大企業たちはいずれも、ゲーム専用機の市場で育ててきたIPと貯めてきたキャッシュをどう運用するかがテーマですし、同時にゲーム専用機に特化しすぎた人材や組織をどう適応させていくかが課題になっています。

ゲーム専用機にこだわり続けている任天堂においてさえ、サードパーティ大手と同じ命題は抱えています。売上と利益が巨額なので、同じタイミングで悩まなくてよい、5~10年単位で時間的猶予がある、というだけの事です。まー、企業内の年齢分布というか人口ピラミッドはなんだかんだで、その時その時の政権が悩まざるを得ないので、10年先、20年先の事なんて、その時の経営陣が考えればいいんだ、と割り切ってもよいのかもしれません。国における人口ピラミッドとは違って、リストラ含めてなんとでもなりますからね。


最も深刻なのは「天の声」のようなドラスティックな判断ができるポジションの有無でしょう。どれほど実績のある人物であっても、役員ひとりがいるかいないかで変動するリスクはたかが知れています。「天の声」はそれよりも1桁大きな変動要因、企業価値で1兆円単位、利益で1000億円単位を左右するファクターです。これまでは観念論的、組織理念的な抽象論にすぎなかったかもしれませんが、3DS危機を経て、具体的な金額感が見えたのですから、具体的に手を打たなければただの愚か者でしょう。

無論、この種の話は、手数の近いところ、遠いところを問わず、石を置いていく事であり、ギャンブルでもあります。シード時点から投資できるのか、成功者が持ち込んでくるまで目利きが機能せず高い買い物をする事になるのか、結局誰も持ち込んでくれずに衰退していくのか。ディズニーは第2のケースで、ピクサーを内に取り込む過程でずいぶん高い買い物をしたわけですが、それでも延命できたのは良かったですよね。第3の可能性だって、ありえたのですから。

結局どうなるかは、どれほどの目利きが揃っていようとも、最終的には人事の及ばない領域です。まさしく「人事を尽くして天命を待つ」以外に無い。しかし現状では、人事を尽くせてないのは明らかなので、そこは尽しましょう、という単純な指摘です。

ベンチャーキャピタルを設立するといったストレートな手法が良いのかどうかはわかりませんが、「投資」の仕組みそのものも複線化し、リスク分散すべきで、豊富なキャッシュと長年の知見をどう運用していくか。重要なのは、経営レイヤーだけの判断になってしまうと、どうしても短期的、中期的な判断しかできないため、パラダイムシフトのような10年単位の変化に対するリスク分散にはならない事です。


まー、金余ってるんだから、マネーゲームをする必要はないが、適切な運用はしなさいよ、という従前から指摘されている課題です。神がかった強運と直感をもったオーナー経営者が君臨しているなら、投資の仕組化は不要でしょうが、その次の世代を睨むなら、仕組化は必要です。それがDS、Wii、3DS、WiiUの流れの中で、よりハッキリしてきました。

実績ある人物が経営陣に入り、目利きとして機能するのは確かですが、経営レイヤーはどうしたって短期~中期に意識を集中せざるを得ませんから、もう少し遠い手数を見て、脈絡もなさそうでも打ってみる、という視座はどうしたって必要です。それを要らないと言い切るのはただの傲慢であって、それが証明されたのが2011年でしょう。

利益で1000億単位、企業価値で1兆円単位という数字は、2011年によく言われた「100年に1度の災害さえ折り込む」という程度のリスク管理は必要な金額感であって、優秀な経営陣が揃ってますとか、目利きがいるから大丈夫、という話とは異なります。それは利益で100億単位、企業価値で1000億単位でのリスク管理にすぎません。

2005年~2010年の期間において、1兆円企業から10兆円企業になれる選択肢はあったし、その選択を選び間違えたわけですから、その金額感を思えば、どれほどのリスク分散、投資手法を駆使して、0.000001%の可能性を拾う事も無駄では無いでしょう。そのための手法が「投資」の本質であって、短期間での上げ下げを見込んで、チャラくお金を稼ぐマネーゲームのような児戯と混同されては困ります。

オーナー経営者とサラリーマン経営者には本質的な違いがあって、どれほど優秀であってもサラリーマン経営者は身銭を切ってギャンブルしていくような、内臓を切り売りする羽目になるようなリスクと背中合わせの判断はしてこなかったわけです。まあギャンブラーが統治者として優秀かどうかは別であって、スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグがギャンブラーとして突出しているのは確かですが、統治者として優秀かどうかは異論があると思います。

松下やソニーが大企業病として駄目になっていった中で、人数が増えて統治がうまく機能しなくなったことのほかに、オーナー経営者のようなギャンブラーがサラリーマン経営者では補完できずに、数度のパラダイムシフトの果てに、企業が老いていったわけです。大企業病というと、一般には前者のリスクが言われますが、実際には後者のリスクも無視できないわけですよ。


そこをどうするか、正解は無いし、究極的には「天運」の一語になるのかもしれませんが。ソニーつかSCEはその観点では完全に失敗した企業だし、マイクロソフトも結局失敗しそうです。10年後にソニーがあるか、マイクロソフトがあるかといえば、潰れずに存在はしてるんでしょうが、プレゼンスは小さくなってますよね。そういう意味では、任天堂も10年後にはそこそこの存在感はまだあるんでしょうが、20年後にどうなってるかを思うと、「SCEやMSと比べて10年長く持ったけど、結局……」みたいな結末になると、悲しいです。

この数年いろいろと書いてきましたが、10兆円企業に化けるという選択肢は2011年で完全に閉ざされてしまったので、その点では見限りました。しかしファミコンで育った世代の一人としては、20年後に一定のプレゼンスで残っていてほしいな、SCEやMSみたいにならないでほしいなと願うばかりです。せめてディズニー程度の延命はしていただきたい。

ま、20年後には「悲しい」という感情さえ起こらないのかもしれませんが。老いるってのは色々な事について諦めること、見限ることですからね。


変化は常に起きている、あなたが見てない場所で起きている

年末年始で感じたことなどをツラツラと。

■守護神はやはり守護神なのかねえ
任天堂の低迷期に「2画面ゲーム機」というコンセプトを上意下達したのが山内氏だというのは有名なエピソードですが、3DSの自滅という「再度の危機」において、1万円値下げという英断と経営陣の役員報酬カットという落雷を下したのがやはり「天の声」らしいという事を聞くにつれ、守護神はやはり守護神なんだなあ……と思わずにはいられません。

つか、ここぞという時の勝負勘が半端ない。しかし「天の声」なしには回らないんだろうか、という心配も少し。

まー、ゲーム業界は「天の声」「天皇」システムがいまだに有効な世界であって、トップやそのバックが力を持っている会社のほうが上手くいくんですよね。任天堂しかり、コーエーテクモしかり、カプコンしかり。カプコンに至っては徳川幕府並みの三代にわたっての統治が完成しつつあるのが恐ろしいです。


■コンシューマーゲームの終わりの始まり
去年の一番の変化は、ついに「任天堂かSCEかMSか」という図式が事実上、崩壊したことですね。サードパーティの取り込みという点では、国内だけ見てもDeNA、GREE、任天堂、SCEの4勢力が覇を競う状況になりました。

率直にいってSCEはDeNAやGREEと手を組んだ方が早いと思いますが、なかなかそうもいかないんでしょうかね。任天堂がSNS2社と組むことはまず無いので、「外交」的には色々と選択肢を模索するのは悪くないでしょう。


■パッケージビジネスの終わりの始まり
「終わりの始まり」という便利すぎる言葉を安易に使うのもどうかと思いますが、それだけ変化が起きつつある、時代の節目である、と感じます。

ソーシャルゲームの台頭で「無料+アイテム課金」のモデルが非常に広範囲に浸透し始めました。利益率の高さは半端ないです。ゲーム専用機でブランドを築き上げてきた有名タイトルも、続々とソーシャルゲームで展開されており、今やどのタイトルがモバゲー、グリーでリリースされても驚かなくなりました。

『FF』だけでなく『ドラクエ』もオンラインゲーム化されることが発表され、国内の有力タイトルでパッケージのみのビジネスに固執している物はほぼ無くなりました。DLC版とパッケージ版が同時に展開されるPSVitaが発売された事も象徴的でしょう。従来5~10%と言われていたDLC版の比率が20~30%になるだけでも、ビジネス的にはかなりのインパクトです。


■新しい構造が生まれる
この2~3年以内の動きとして『minecraft』や『Terraria』のような新しい芽が誕生して注目を集めていますが、UGC、シミュレーション、ソーシャルといった要素を兼ね備えた新世代ゲームの総括というか、一段階広い層のユーザーに遊んでもらえるような取っつきやすさを備えたゲームが出てきそうな気はします。

1つ1つの要素は既にゼロ年代後半から出ていた物でも、改めて再編集され、新しい体験として提供されることで、マスに届き得るのかな、と勝手ながら、楽観的な展望を述べておきます。停滞感ばかりが指摘されがちな昨今ですが、なにげにゲームデザインはきちんと進歩しているし、「フロー感」や「Gamification」などを例に出すまでもなく、「面白さ」を分析する研究も進んでるんですよね。

エンドユーザー、あるいはコアゲーマーの実感としては、ゲームデザインが停滞しているように感じられるのも無理はないのですが、具体的なタイトルとして結実している事例がコンシューマーゲーム市場で少なくなっているだけであって、スマフォからブラウザまでゲーム世界を見渡した際には、あちこちで新しい変化が起きているのが見て取れるはずです。

変化が無いんじゃない。変化が起こってる場所を見てないんだ、変化に気づかないだけなんだ、という真理をゲーム制作者であるならば、常に胸に止めておきたいですね。悲観的な話のほうが目につきやすい昨今ではありますが、変化も希望も常に生まれている、あなたの見てない場所で、という事で、本年もよろしくお願いいたします。


面白そうだから困る・・・・。

『カーニバル・ファンタズム』3巻特典に『Fate/Prototype』(セイバーが男のやつ)のアニメが収録! 
こんなオマケを仕込んでいたとは……。
ここまで作っておいて、
今の所ゲーム化もアニメ化も具体的な予定はありません、
とか、
マジ悶えるんですが。

Fate/Prototype設定解説
※旧Fate設定に準拠した考察

『Fate』をいつまで続けるのかと思ってたら、旧Fateを持ち出してくるとか、反則にも程がある……。
つか、面白そうと思った時点でこっちの負けな気がしますが、もう『Fate』以上の大作は作らないのかな?というのが引っかかるんですよね……。

これ使えば、2013年、2014年まではじゅうぶん食えそうだしなあ。そこまでいけば、がっつり10年食えたことになりますね。

2014、5年あたりに完全新作の大作を出すまでの時間稼ぎ、と思いたいところ。


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2012-01

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