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心のどこかに火がつく小説 『紅』

片山憲太郎

まずは表紙をご覧いただきたい。
真っ赤なドレスをまとった少女である、いや幼女である。九鳳院紫。なんと7歳。さすがはライトノベル3大小学生ヒロインの1人である、半端ではない。もう1人は16歳の少年である。紅真九郎。揉め事処理屋の高校生。真九郎が自分のもとにやってきた紫を守る。この小説の要旨は、ただそれだけである。

まことに直球、しかし掛け値なしに熱く、面白い。
揉め事処理屋をやっている高校生、紅真九郎のもとに1人の少女を守る依頼が舞い込んでくる。九鳳院家の娘は、世間知らずでワガママ。扱いに困る真九郎だったが、一緒に生活しているうちに、純粋でまっすぐな心の持ち主である事に気がつく。

九鳳院に生まれた女は、一生を屋敷の中で過ごす。九鳳院の外の穢れた世界を知ることはなく、ほとんど無条件に九鳳院の男に仕える。九鳳院の男に奉仕し、九鳳院の男の子供を産む。それが九鳳院の女の運命であり、人生であり、幸せなのだ。いびつだが、国を裏から支配する九鳳院の巨大な権力は、ありえない楽園を現実に作り上げている。

九鳳院の娘、紫はある願いから、外の世界に飛び出した。他愛の無い、ごく小さな、ささやかな願いだ。普通の家に生まれた少女なら。しかし男の心に火がつくには、ふさわしい理由である。その願いが何かは、ぜひ読者が自分の目で確かめてほしい。
「おい、どうする気だ?」
「行きます、あいつのところに」
「状況わかってるか? 九鳳院家は、おまえ一人でどうにかなる相手じゃ……」
「紅香さん」
 真九郎は壁にかけていたハンガーから上着を外し、腕を通した。
 そして、正面から紅香を見つめる。
「ここは悩むところでも、迷うところでもありません。進むところです」
現在、刊行されているのは2巻まで。にも関わらず、すでにアニメ化が発表されている。アニメ化に向いた作品だとは思うが、早く3巻を読みたいのはボクだけではあるまい。なんとかしていただきたいのだが。
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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

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