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新章、佳境に 『薔薇のマリア』

薔薇のマリア 6 BLOODRED SINGROOVE十文字 青

前巻では港町ジェードリに住む人々を中心に、町に起きている事件が描かれたが、この巻では再びマリアたちZOOのメンバーが舞台に上がる。メンバーの1人、ジョーカーを見舞いに訪れたはずが、町を占拠する血塗れ聖堂騎士団との戦いに巻き込まれてしまう。

町を牛耳るパンカロ・ファミリーの視点から綴られた前巻は、あれはあれで面白かったけど、やっぱりZOOのメンバーが活躍してこその『薔薇のマリア』だと実感する。トマトクンを巡るロム・フォウとサフィニアの対峙はニヤニヤさせられるし、ジョーカーとクローディアの奇襲はさすが伊達男!な見事なタイミングである。

一方、謎に包まれていた血塗れ聖堂騎士団の内部事情も、徐々に明らかになってくる。
聖戦と称して港町の大虐殺を始めた、神の声が聞こえる男サー・ジューダス。狂乱の乙女サリア・ベルを自分に憑依させて、サー・ジューダスの命じるままに大破壊を続ける”罪そのもの”。改心司教たちの拷問によって”改心”させられた元海賊イオネア・ブラントロウ。盲信の大男、”向こう見ず”デアデビル。戦場を愛し、あらゆる欺瞞を平然と口にしてみせる嘘つきヘンリー。狂信的な騎士団は聖戦の名の下に、破壊の手を下町からジェードリ全体に広げつつあった。

パンカロ・ファミリーの生き残り、バルモア商会の私兵隊、血塗れ聖堂騎士団、ZOO。4つの勢力がぶつかる中、予想外の出来事がZOOを襲う。まさかこんなことになるなんて……。それにしても、こんな所で終わらせなくてもいいだろう、という所で終わる。まったく一刻も早く続きを出してほしいものである。
「――だけど、それじゃ、逃げるみたいだし……」
「逃げて何が悪いん。そら、誰だって逃げたいときくらいあるやろ。あたりまえやんけ。それに、どうせ逃げたってな。追い回すで。あいにく、わしらはしつッこいんや」
「そうはいうけどさ。せっかく信じてもらっといて、裏切るみたいな真似……」
「あー、ならへん、ならへん。そんなん裏切りのうちに入らへんがな。お前は真面目に考えすぎや。トマトクンもな、そのあたりはわりかしええかげんやから、たぶん、軽い気持ちでお前に頼っとるん。せやから、お前も軽い気持ちでやっとったらええねん」
「軽い、気持ちで……?」
「一人やないっちゅうことは、そういうことやろ。明るく、楽しくな。くだらんことでも笑て話せる相手がおるっちゅうことや。なんや面倒があったときもな、ようするに、明日、またみんなで笑うために頑張るのんちゃうか。あとのことは、オマケみたいなもんやねん。あくまで、わしにゆわせれば、やけどな」

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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

タグ:十文字青  薔薇のマリア  

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