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神様も運命もくそっ食らえ! 世界を巻き込むホームドラマ 『世界平和は一家団欒のあとに』

世界平和は一家団欒のあとに橋本 和也
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第13回電撃小説大賞の金賞受賞作。
父親は異世界の魔王を倒した元勇者、母親は異世界にいた魔法使いにして元お姫様。6人の子供たちはそれぞれ、異能の力を持ち、家族みんなが世界の平和を守るために日夜戦っています。望むと望まざるとにかかわらず、いつのまにか地球の危機に巻き込まれるのです。気がつけば、世界の敵と遭遇して戦い、この世界を救う毎日です。

もしかすると神様がどこかにいて、世界を救う役割を彼ら、星弓家に集中的に割り当てているのかもしれません。星弓家の長男、軋人は今日もまた、とあるトラブルに巻き込まれ、世界の敵と戦う運命に陥るのですが、なかなか姿を見せない相手は、じつは意外な所にいたのでした……。

ヒロインも登場しますが、そちらの絡みはあまり重要ではありません。作品の焦点はあくまで家族。正義の味方一家のきずながメインです。長男の軋人は次男の刻人の様子がおかしいことに気がつき、刻人は四女の美智乃の負担を肩代わりしていて、美智乃は軋人の心を癒そうとします。6人兄妹の誰かが悩んでいれば、他の兄妹がそれとなく助けに回る。お互いの気遣い方が心地よいですね。

宇宙規模の正義の味方が登場する割りに、作品の描く世界はきわめて小規模。世界を揺るがす大危機も、とある一家の抱える悩みに他なりません。「世界平和は一家団欒のあとに」というタイトルどおりの作品です。

大事件を期待して読むには少々物足りないでしょう。『吉永さん家のガーゴイル』のような家族モノが好きな人にオススメします。
「楽しそうね。あんたの家」
 柚島がさらりと言った。皮肉ではなく、本心から言っているように聞こえた。
「つってもなあ、昨日もいろいろと大変――」
「いろいろ話せたんでしょ?」
 言葉の端を取られ、俺は隣を歩く柚島を見る。柚島は頬を緩めて笑っていた。
「……まあな」
「なら良かったじゃない。世界がどうとかいうことなんかよりも、そっちのほうがよっぽど有意義だと思わない?」
「だな」
 俺は笑った。全くそのとおりだったからだ。

(ネタバレ回避のため、一部省略)
ボクは家族モノ、擬似家族モノが非常に大好きなんですよね。擬似家族モノというだけで、評価が+1点、+2点しちゃうような感じ。まぁそれはリアルの家族を信じてない反動かもしれませんが。

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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

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