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気になります。

『氷菓』が京アニの手でアニメ化されている。
話題性という点では『這いよれ! ニャル子さん』や『Fate/Zero』に劣るかもしれないが、わだ…い?

ま、そんな事はどうでもよくて、
とても気になるのである。

何故今さら米澤穂信の『氷菓』をアニメ化するのか、商業的な意味がよくわからない。
角川スニーカー文庫から発売されたのが2001年、のちに角川文庫からも出ているが、かなり古い作品である。僕がはじめて読んだのは6年ほど前で、それにしたって6年前。

メディアミックスで作品の認知度をあげて、シリーズの売上を伸ばすといっても、断続的に刊行されているシリーズだし、最新刊『ふたりの距離の概算』にしても2010年の刊行で、まだハードカバーしか存在しない。一応6月には文庫版が出るようだけど。

アニメの放映に伴い、部数そのものは伸びているようだが、ライトノベルの普通のメディアミックスからすると、なんでこの作品を今さらという疑問が尽きないのである。

気になります。

そして気になるといえば、千反田える。
「わたし、気になります」の決め台詞と共に、あまり興味のないちょっとした謎に古典部の他のメンバーを巻き込んでいく驚くべき言霊使いである。

その可愛らしさはアニメをせっかくなので観ていただきたいが、アニメを観て気に入った方はぜひ4巻まで一気に買っていただきたい。

 
 

古典部メンバーである折木奉太郎、千反田える、福部里志、伊原摩耶花の4人がそれぞれイラストカバーになっている点も魅力的で、コンプしたくなるのが人情というものであろう。

コンプガチャのようなコンプ景品が無いのが残念だが、1冊買うごとに内容がどうなっているかわからないとか、全部買うまでに何冊買えばいいのかわからないという事もない。安心である。何も気になる所が無い。

特にお勧めは3冊目になる『クドリャフカの順番』と4冊目の『遠まわりする雛』である。

古典部シリーズは基本的に探偵役である折木奉太郎の一人称で書き綴られているが、文化祭の出来事を描いた『クドリャフカの順番』は古典部の4人、折木奉太郎、千反田える、福部里志、伊原摩耶花の視点が交互に入れ替わる。

振る舞いが可愛らしいえるちゃんが普段どんな事を考えているかがわかってしまう。
それだけで買いであろう。
いや、本当に可愛らしいのである。困る。

そして4冊目の『遠まわりする雛』。シリーズ初の短編集であり、アニメ第1話の「女郎蜘蛛の会」のエピソードなども収録されているが、何といっても一番ニヤニヤしてしまうのは奉太郎がついにデレてしまう(が、無論、一人称である内面の描写の中である)。

いや、この男、しょっちゅうデレてないか、という意見もあるかもしれないし、なんだかんだで「気になります」と言われた謎を片端から解き明かしているあたり、振り回されすぎもはなはだしい。が、この男、『涼宮ハルヒ』シリーズにおけるキョンのように、一人称の語り口においてはなかなか素直ではない所がある。その辺りも含めて、ニヤニヤが止まらない短編である。

という訳でぜひ今のうちに4冊コンプし、6月発売の5冊目に備えていただきたい。


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あ、戻れない選択肢を選んだね。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 7』


恋愛編突入。
というだけあって、割と重めになった巻。3巻以降、引きの部分を重視しているこのシリーズ、前巻6巻の引きも十分気になる内容だった。

最初は前巻から予想のつきやすい展開から始まるが、無論ただのネタで終わらせることはないのがこの作品。予想以上に重い展開へとつながっていく。桐乃派、黒猫派、どちらも色々と悶えるのは間違いない。

こういう展開になる可能性はあったが、本当にこうするとはな・・・・と感じたのも事実。これ以上は内容に触れないが、大きな展開があった。


桐乃が大好きなエロゲーではないが、選ばれなかった選択肢はどれだけ可能性があったとしても起こらないのだし、選ばれなかったルートには決して入れない。例えば4巻に付けたアンケート葉書で5巻の内容を(どちらのルートにするか)決めたように、6巻においてあのダンボール箱の中のアルバムを見せてもらえなかった事に象徴されるように。
 人生ってのは、セーブデータの1つしかないエロゲーに似ている。
 一度決めた選択肢は、遡ってやり直すことはできないらしい。
作劇上の演出かもしれないし、作家と編集の間では実際に検討されたルートが存在するのかもしれない。

ゼロ年代のライトノベルやノベルゲームにはしばしば、描かれなかった物語が存在することを仄めかされる場合がある。西尾維新の戯れ言シリーズはそうした仄めかしの塊だし、『ひぐらし』『うみねこ』もメタ的な視点が前提になっているし、この『俺の妹』シリーズも例外ではない。

メタフィクションという手法は本質的に、読者を白けさせる危険性をはらんでいるが、ゼロ年代においては奇妙なことに、そうしたメタな構造を仄めかした作品にむしろ独特のリアリティを感じる。それは読者と作品のあり方が単にその2者だけで完結しなくなったという事。送り手と読者の関係が、メディアミックスやネットを含めた総体的なコミュニケーションになったのだろう。

それはつまり、作品をリアルタイムに体験することの価値が上がったのだ。そういう手法のほうが商売の上で都合が良いのだろうし、送り手の都合でもあり、同時にユーザーが望んだことでもあるのだろう。

5年後、10年後にはじめてこの作品を読んだ人は、おそらくここまで面白くは読めない。しかし古びない良さを追求することだけが正しいわけではないし、そもそもライトノベルというジャンルは世俗的なものであってよいのだろう。

アニメも始まって話題を集めているし、たかが7冊なら追いつくのもそう大変ではない。読んでみると、意外とシリアスと感じるかもしれないが、リーダビリティは高い。読み始めるなら今だろう。あとで読むという態度はちょっともったいない。

あなたの精神に最高の「眩暈」を 『紫色のクオリア』

この読後感には参った。
超高速のジェットコースターに乗った後のような、地に足がつかない、おぼつかない感覚がまだ残っている。まだ現実に帰ってきてないんじゃないだろうか。そんな馬鹿げた不安を感じるほど、「眩暈」をおぼえるような極上のSFだった。

この本を読んでしばらくは、現実感が希薄になってしまって、このままでは現実には帰ってこれないかな、という気がして、ネットを見るのもやめて、他の小説や漫画なんかをぱらぱら読みながら、少しずつ心を現実に慣らしていった。

紫色のクオリア (電撃文庫)
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何故DSの実用ソフトバブルは弾け、Wiiチャンネルは失敗したのか? 『600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス』

タイトルは煽りだが、嘘ではない。この本を読めば、その理由がよくわかるはずだ。

不景気な話が多い中、去年のグリー上場はネット業界にとって明るいニュースだった。それに比れば規模は小さいが、来月のクックパッド上場も、UGCサイトにとって明るい知らせと言えるだろう。

600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)

さて、クックパッドって何かっていうと、600万人の会員をほこる日本最大のレシピサイトだ。女性ユーザーの比率は96.5%。何より人口に占める割合がすごい。30代女性の4人に1人が晩ご飯のおかずを検索している。女性ユーザーの既婚率は74.6%。もはや日本の主婦にとって、不可欠のインフラ・サイトに成長している。
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ニコニコ動画VS日本テレビ 『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』

僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54)
タイトルを見て、「え、2ch? 今更」と思った方、ちょっと待ってほしい。この本、タイトルに偽りあり、である。第1章こそ「2ちゃんねる譲渡」だが、わずか14ページに過ぎず、全体の1割にも満たない。あとがきでひろゆき氏が語った言葉を引用すれば、「そこらへんは担当さんの力だけでは、どうにもならない」らしいので、生暖かくスルーしてあげよう。

この本のハイライトは、「2ちゃんねる管理人」から「ニコニコ動画の顔役」になったひろゆき氏が「テレビはもう、死んでいる」と宣言する第4章。そしてニコニコのひろゆき氏と、あの『電波少年』を成功させたプロデューサーで、第2日本テレビを立ち上げた土屋敏男氏との対談である。
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才能と葛藤の物語 『ダン・サリエルと白銀の虎』

しばらくお休みしていたが、そろそろ書評を再開しよう。

神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎 神曲奏界ポリフォニカシリーズ (GA文庫)

複数の作家が執筆しているシェアードワールド「神曲奏界ポリフォニカ」の1作品ではあるが、他作品とは雰囲気がかなり違っていて、精霊どうしのバトルは無く、設定や歴史もあまり絡まないので、この本を単独で読んでも十二分に楽しめる。
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蛇の足 『ダブルブリッド Drop Blood』

ダブルブリッド Drop Blood中村 恵里加
ダブルブリッドDrop Blood (電撃文庫 な 7-12)
作者みずから「蛇足」と断言した後日談『続いた世界のある顛末』ほか、優樹の子供時代を描いた『こどもらしくないこども』シリーズ3編と、大田真章、相川虎司、帆村夏純のエピソードを収録した短編集。
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ヤンデレものの新種? 新ヒロイン、狂気のデビュー 『泣空ヒツギの死者蘇生学』

泣空ヒツギの死者蘇生学 (相生 生音
泣空ヒツギの死者蘇生学 (電撃文庫 あ 26-1)
ヤンデレブームも一段落して、さて次は・・・・と油断していたら、ヤバいヒロインの小説がやってきた。早くもクチコミに乗ったか、現時点で「通常3~5週間以内に発送」となっており、品薄警報発令中。ヤンデレスキーは早く確保を。
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明日は卒業式 『マリア様がみてる 卒業前小景』

「読書の秋」というが、やはりこの時期の読書は楽しく、気がつけばかなりの冊数を読んでいる。
しかし書評が読書にまったく追いつかない。困ったな。

マリア様がみてる 卒業前小景 (今野 緒雪
マリア様がみてる卒業前小景 (コバルト文庫 こ 7-59)
 ただ、会いたいだけじゃない。会って、何かするべきことが、二人にはある気がした。
明日は卒業式。
思えば卒業式前日というのは不思議な時間だ。先輩と過ごしてきた時間と、別れの時間の境界にあたる。
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泣ける姉妹愛 『P.S.すりーさん』

P.S.すりーさん (IKa
P.S.すりーさん (GAME SIDE BOOKS)
ネットで話題になった、ゲーム機擬人化コミックの単行本。いわゆるブログ本の一種である。
ゲーム業界を芸能界としてデフォルメした業界パロディで、PS3こと、すりーさんの健気な頑張りに胸打たれる。この100分の1の謙虚さが当時のSCEにあればなあ、と思えば、なおさら。
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